恋と仕事に効く英語:初心者向けの英会話

恋と仕事に効く英語

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    知ってると英会話学習でも役立ちます! – ジャンヌ・ダルクも関係してた!イギリスの公用語はフランス語だった!?イギリスで英語が公用語になるまでの物語

    英語が公用語になったのはいつ?
    こんにちは。b わたしの英会話のAmです。
    https://www.b-cafe.net/

    今日は、英語の歴史につきましてまとめてみました

    タイトルから「えっ。イギリスの公用語ってフランス語だったの?」とびっくりした方もいるかもしれません!

    はい。そのとおりです😀。
    そして、英語を学ぶ上で私たち日本人を含む外国人が苦戦するのもこのイギリスの複雑な歴史と関係しているのですよ!!

    語学の学習というといきなり文法、単語、発音などから入ることが多いですが、英語に関して言うと実は歴史的背景を理解するのが最も大事ではないかと思っています。

    英語の歴史を知ると、英会話の学習ももっと楽しくなりますよ

    イギリスには英語はなかった!?

    今回のエントリのタイトルで答えを書いてしまいました。
    かつて、イギリスの公用語はフランス語だったということですよね。

    そのとおりなのですが、フランス語が一般的にイギリスの公用語になったのは、1066年のノルマン征服(”the Norman Conquest”)によるウィリアム1世の即位がきっかけと言われています。

    詳しくはこのエントリをご参照ください!

    知ってた!?英語の歴史

    ポイント:ノルマン征服って!?

    ノルマン征服

    フランス王の臣下であるギヨームはフランスのノルマンディー地方を統治する貴族でした。
    ノルマンディー地方は、かつて、スカンジナビアから来航したヴァイキングが移住した場所です。ヴァイキングとは、スカンジナビア(今のノルウェーやスウェーデン)およびデンマークにいたゲルマン系の荒くれ者のひとたち。今の北欧の人のご先祖様です。

    ギヨームの祖先もヴァイキングでした。
    こうした人をノルマン人と言うそうです。

    数世代を経て、フランスに定着したノルマン人は現地のフランス人と結婚し、その子孫たちはフランス語を使いこなすようになります。

    ノルマン征服はこのノルマン人を率いるギヨームの軍勢が、イギリスに攻め入り、そして、この地を占領することからスタートしました。

    これをノルマン征服と呼びます。1066年の出来事ですので実に1000年前の話になります。日本では平安時代にあたります。

    その前のイギリスの言語は?
    このことに興味のある方はこちらの動画をご参照ください。


    英語の歴史がわかればすべてが繋がる!英語を学ぶならまずは歴史を学べ!
    https://www.youtube.com/watch?v=1IF1MwWenKg

    そして、ギヨームはイングランド王ウィリアム1世としてイギリスの王様になります
    これがヨーロッパの面白いところで、このウィリアム1世はイギリスでは王様になりましたが、引き続き、彼はフランスではフランス王に仕える貴族であり続けます。

    フランス語がイギリスの公用語になる

    ウィリアム1世がイギリス王になったことで、従来の土着のイギリス人は土地を奪われます。
    そして、公用語がフランス語になりました

    とはいっても、「お前ら、明日からフランス語な」。
    なんて言われても、一般人はいきなりフランス語を話すことをできません。

    そこで、イギリスでは暫くの間、支配者となったノルマン系貴族(フランスから来た)とその協力者だった土着系貴族の公用語がフランス語化していきます(厳密にはイングランド。他ウェールズやスコットランドはまた別の言葉)。そして、一方で、大多数の一般の人々は土着の言語を使いました。実にこの状態が300年続くことになります。

    2つの言語が使われる国

    牛と豚

    つまり、イギリスという1つの国で2つの言語が階級によって使い分けられたんですね。

    ここで面白いたとえ話を1つ書かせていただきます。

    例えば、私たちに身近な「牛」や「豚」。
    実はそれぞれ、2つの単語があてがわれています。

    例えば、牛ですと”cow”や”beef”
    豚ですと“pig”と”pork”

    牛や豚を育てる一般階級のイギリス人は“cow”“pig”を飼育する。
    そして、フランス語話者(貴族)はイギリス人の育てた“beef”“pork”を食べる。

    こうした構図から2つの単語が異なる階級で使われたわけです。
    英語が他の言語と比べてボキャブラリーが豊富(だけど、学ぶのも大変)なのはこれも理由の1つと言えるでしょう!

    英語がついに公用語になる(1362年)

    その後、暫くの間こうした1国2言語体制は続きます。
    ですがこの間に、支配者としてフランスから移り住んだノルマン人たちも徐々にイギリスに定着していきます。

    中には現地の人と結婚したりと、徐々に2つの階級の言語はミックスされはじめていきます。

    もともと、フランス語は古代ローマ帝国で使われていたラテン語が起源。ラテン語から数多くのボキャブラリーを導入しているため、法律や自然科学、医学などアカデミックな世界において表現力に優れた単語を持つ言語でした。一方、当時の英語は主に生活で使われるボキャブラリーが主体で、表現力に乏しい言語でした。

    しかしながら、英語はフランス語のボキャブラリーを導入することでパワーアップします
    今も世界中の政府機関などでの複雑なコミュニケーションに英語が対応できるのは、こうした複雑な歴史を通じたボキャブラリー強化のお陰でもあるのです!!

    イギリスとフランスの100年戦争

    さて、先程のノルマン征服以来、イギリスの王家はフランス出身者でフランスにも領土を多数持っていました。これは、ずーっとフランスにいるフランス王にとってはあまり楽しくないシチュエーションです。

    実際、当時のイギリス王の領土とフランス王の領土のマップがここにあります。

    アンジュー帝国の領土

    イギリス王はフランス出身で、フランス国内でも現地のフランス王よりも領土を持っています。
    そして、ついに、1339年イギリスとフランスの間で戦争が起こります。

    これが有名な100年戦争です。

    ジャンヌ・ダルク

    初期はイギリス軍が優勢でしたが、ご存知、ジャンヌ・ダルクの登場によりフランスが反撃。
    イギリスが保有していたフランス国内の領土の大部分を失います。

    そうなると難しいのが、かつてのノルマン系の貴族たち。
    フランスから渡ってきてイギリスで上流階級になりましたが、その本家のフランス領土を失いイギリスに閉じ込められます

    徐々に英語が優勢になる

    こうした過程から、「俺達はイギリス人だ」という感情がイギリスの上流階級、下流階級共に芽生え始めました。
    そして、100年戦争の最中であった1362年、イギリス王エドワード3世の時代、議会の開会宣言を英語で行います。もうフランスに帰れないですからね(笑)。

    ヘンリー4世の肖像画
    (ヘンリー4世)

    そして、これが一般化し学校教育でも英語が使われはじめます
    そして、1399年にはヘンリー4世が即位演説をフランス語ではなく、英語で行います。
    その時、ヘンリーは英語を「我が母国語である」と言いました

    こうした経緯から、英語は文法はゲルマン、単語はゲルマン+ラテンというハイブリッド言語になりました。日本人が苦戦するのも納得ですね。このあたりの経緯を詳しくまとめた記事が「日本人の英語力について | 世界的に低いと言われる理由を統計やデータを交えて解説!」で学べますので、あわせてご参照くださいね。

    まとめ

    いかがでしたでしょう?
    イギリスの歴史を知れば英語のことをより深く知ることができますね!

    こうした背景を知らないと、昔から英語という言語が当たり前のようにあったように錯覚していまいます。

    英単語を覚えるのに飽きたら、

    「この単語ってフランス語起源なのかな?」

    なんて調べてみるのも楽しいかもしれませんね!
    これからも楽しい英語(英会話)学習を!

    また別記事でも英語の歴史について解説していますので、あわせてチェックしてみてくださいね!

    知ってた!?英語の歴史
    大母音推移とは?英語の発音とスペルはなぜ一致しない理由を解説!

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