皆さんこんにちは!
「b わたしの英会話」の日向と申します。
・何を修飾しているのか、よくわからない
・形容詞との違いがわからない
英語には様々な品詞が存在しますが、その中でも存在感の薄さ不動のNo.1が「副詞」です。
形容詞と一緒に修飾語として語られることが多いですが、詳しいことはよくわからないまま、有耶無耶にすること早何年…。
この記事ではそんな人に向けて
・副詞と形容詞の違いについて
・副詞の使い方
・英語の副詞の種類
をご紹介していますので、お付き合いください
高校時代に、英語が分からな過ぎて一念発起。独学で学び始めて1年後、模試の偏差値は80に乗ることも。
苦手を得意にしたその経験を活かし、大学在学中より学習塾での講師として、数多くの中学生や高校生を指導。
英語が嫌いな気持ちが誰よりもわかるからこそ、暗記に頼らない、何故がわかる英語学習をモットーに活動を続けています。
英語の副詞とは?
副詞の「副」という字は、「添える」という意味です。
「副委員長」は、委員長が居て初めて成り立つ、委員長の脇を固める仕事。
「副産物」とは、何かしらメインのものが出来る際に、そのおまけとして産まれるもの。
つまり「副詞」とは「脇役、おまけとして働く品詞」という意味なんです。
なんとも不憫ですよね…。
しかし、名脇役の居ない舞台が締まらないように、副菜の無い食卓が味気ないように、副詞の無い英文もまた無味乾燥でつまらないものになってしまいます。
副詞とは言ってみれば、英文に花を添える縁の下の力持ちなんです。
英語の形容詞と副詞の見分け方をご紹介!
では、そんな縁の下の力持ち「副詞」の役割は何かというと、「他の単語を修飾する」ということ。
修飾するというのは、詳しく説明するという意味です。
以下の例文の太字部分が副詞です。
それぞれに他の単語を詳しく説明していますね。
私の父はいつも6時に起きます。
I was really tired.
私は本当に疲れました。
Suddenly, it started raining.
突然、雨が降ってきました。
そんな副詞と似た品詞に「形容詞」があります。
どちらも何かを詳しく説明(修飾)するという点では同じですが、何を修飾するかが異なっています。
副詞 = 名詞以外を詳しく説明(修飾)する
この「名詞以外」というのがポイント。
具体的に言うと、副詞は「動詞・形容詞・副詞・文全体」のいずれかを修飾することができるんです。
英語の副詞の使い方を例文からチェック!
次に英語の副詞の使い方を例文からチェックしてみましょう。
副詞はこちらのような使い方をすることができます。
2. 形容詞を修飾する場合
3. 副詞を修飾する場合
4. 文全体を修飾する場合
それでは順番に解説します。
英語の副詞の使い方1:動詞を修飾する場合
副詞の中で最も多いのが、動詞を修飾するケースです。
付ける場所はある程度自由ですが、動作自体を説明するときは動詞の直前や直後に、時や場所などの補足をする場合には文末に付くことが多いです。
私は素早く朝食を食べました。
She was at home yesterday.
彼女は昨日家にいました。
We want to stay here.
私たちはここに滞在したいです。
英語の副詞の使い方2:形容詞を修飾する場合
次に多いのが、形容詞を修飾するケースです。
「副詞+形容詞」の語順で使われます。
形容詞自体が修飾語なので、その程度を強めたり限定したりする意味合いで使われることが多いです。
この本はとても面白い。
She is probably sick.
彼女はおそらく病気です。
He is definitely alone.
彼は絶対に1人でいます。
英語の副詞の使い方3:副詞を修飾する場合
副詞は、副詞自身を修飾することだってできます。
形容詞を修飾する場合と同様、程度を強めたり限定したりする意味合いが多いです。
あなたのお姉さんはとても上手にバイオリンを弾きます。
He speaks English surprisingly fluently.
彼は驚くほど流暢に英語を話します。
英語の副詞の使い方4:文全体を修飾する場合
副詞が修飾できるのは、単語だけにとどまりません。
文というまとまり全体を修飾することもできます。
この場合、文の初めに付けて、その出来事についての話し手の判断を表すことが多いです。
おそらく、彼女は間もなく来るでしょう。
Sadly, I dropped my smartphone somewhere.
悲しいことに、スマートフォンをどこかに落としてしまいました。
英語の副詞の種類は大きく5つ!
ここまで見てきたように、副詞というのは「動詞・形容詞・副詞・文全体」といろいろな対象を修飾することができる、非常に便利な品詞です。
しかし便利すぎる一方、その表す意味が多すぎてなかなか覚えきれないのが玉に傷…。
ということでここからは、副詞の種類を大きく以下の5つに分けてまとめていきたいと思います。
2. 場所
3. 時間
4. 頻度
5. 程度
とはいえ、これらはあくまで意味を整理しやすくするためなので、分類自体を覚える必要はありませんよ。
それでは、1つずつ確認していきましょう。
英語の副詞の種類1:状態
動作が速いのか遅いのか、その出来事が嬉しいのか悲しいのかなど、ものごとの状態やそれについての意見を表す副詞たちです。
置く場所は比較的自由ですが、文章全体を修飾する場合には文頭に置かれることが多いです。
・slowly(遅く)
・well(上手に)
・truly(本当に)
・carefully(注意深く)
・easily(簡単に)
・loudly(大声で, 大音量で)
・actually(実際のところ)
・suddenly(突然に)
・personally(個人的に)
英語の副詞の種類2:場所
近いのか遠いのか、上下左右どこなのかなど、場所に関係する副詞たちです。
副詞の置く場所は比較的自由ですが、こちらは文末に置かれるのが一般的です。
・far(遠くに)
・above(上方に)
・below(下方に)
・home(家に)
・abroad(海外に)
・forward(前方に)
・backward(後方に)
・here(ここに)
・there(そこに)
英語の副詞の種類3:時間
早いのか遅いのか、未来なのか過去なのかなど、時・時間に関係する副詞たちです。
場所の副詞同様、文末に置かれるのが一般的となります。
重複した場合には時間の方が後に来ます。
・then(そのとき)
・yesterday(昨日)
・tomorrow(明日)
・tonight(今夜)
・soon(もうすぐ)
・before(前に)
・after(後に)
・recently(最近は)
・forever(永遠に)
英語の副詞の種類4:頻度
「いつも」なのか「たまに」なのかなど、どれくらいの頻度で物事を行うのかを表す品詞たちです。
他の副詞に比べて位置の縛りが強く、一般動詞の場合は直前、be動詞の場合には直後に来るのが一般的です。
私はたいてい10時ごろに寝ます。
He is sometimes late.
彼はときどき遅刻します。
・usually(たいてい)
・often(しばしば)
・occasionally(時折)
・sometimes(ときどき)
・seldom(めったに~ない)
・rarely(めったに~ない)
・hardly(ほとんど~ない)
・scarcely(ほとんど~ない)
・never(決して~ない)
英語の副詞の種類5:程度
「とても」や「かなり」など、他の形容詞や副詞の表す意味を強める意味合いで使われる副詞たちです。
基本的には修飾するものの直前直後に置かれますが、文末に置かれることもあるなど、比較的自由に使われます。
・so(とても/そのくらい)
・really(本当に)
・rather(かなり)
・quite(完全に)
・too(あまりに~すぎる)
・only(単に)
・just(ちょうど)
・especially(特に)
・enough(十分に)
この英語の副詞には要注意!
以上のように、副詞には様々な意味がありました。
その中でも、特に注意が必要な副詞が2つあり、「so」と「too」です。
これら2つに共通する特徴は、「不完全である」ということ。
不完全であるが故に、何かしらを補う必要があるのがポイントです。
注意したい英語の副詞1:so
soという副詞は、しばしば「とても」と訳され、veryの同義語として扱われます。
彼はとても親切です。
しかし実際のsoという副詞は、そのような漠然とした程度を表すのではなく、「そのくらい」という具体的な指標のある程度を表しています。
「私はその曲を何回も聞いています。それはそのくらいかっこいいのです。
上の文でのsoは、ただ「とてもかっこいい」と強調しているのではなく、「何回も聴いてしまうくらいかっこいい」とかっこよさの程度を具体的に示しているんです。
そして、「そのくらい」がどのくらいなのかをthat節で表した「so…that~構文」というものが生まれました。
中高生の頃に暗記した覚えがあるかと思います。
その曲は何回も聴いてしまうくらいにかっこいい。
=その曲はとてもかっこいいので、何回も聴いてしまいます。
これもあくまで、soが「そのくらい」を意味しているだけのことです。「そのくらい」だけでは情報として不完全だから、それをthat以下が補強しているイメージになります。
ちなみに、日常の会話ではsoの表す「そのくらい」という程度は、言葉として示されないことが多々あります。大抵、話し手の頭の中に留まったままなのです。
soとveryは同じように使われていますが、soの場合には話し手の脳内に具体的なイメージがあると思って間違いありません。
注意したい英語の副詞2:too
tooという副詞を見て、最初に思い浮かぶのは”me too”に代表される「~も/また」という意味ではないでしょうか。
私はこの映画が好きです。- 私も(好き)です。
We must go out now. - I think so, too.
「私たちは今出なければいけません」-「私もそう思います」
こちらは、日本人にも比較的馴染み深い使い方なので、あまり問題ないかと思います。
しかし、tooにはもう1つの使い方があるんです。
私はあまりにもお腹が空きすぎています。
This cake is too sweet.
このケーキはあまりにも甘すぎます。
This exam is too difficult.
この試験はあまりにも難しすぎます。
「too+形容詞[副詞]」の形で、「(あまりにも)~すぎる」という意味を表します。
ここでポイントなのが、tooの裏には「・・・できない」という否定が隠れているということ。
そのため、veryなどの単純な強調とは違い、この意味でのtooを使うとネガティブな意味を表すようになります。
彼女はとても美しい。(ポジティブ)
She is too beautiful.
彼女はあまりにも美しすぎます。(ネガティブ)
「…できない」という否定の部分は言外に隠されることも多いですが、to doを付け加える形で明示されることもあります。
上記の例文にto doを補うと、以下のようになります。
私はあまりにもお腹が空いて、歩けません。
This cake is too sweet to eat.
このケーキはあまりにも甘すぎて食べられません。
This exam is too difficult to pass.
この試験はあまりにも難しすぎて合格できません。
She is too beautiful to get along with.
彼女はあまりにも美しすぎて近寄りがたいです。
tooはveryなどと違い、非常に強い意味を持っています。
使う際には、誤解を与えないよう注意しましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
副詞は名詞以外の品詞を修飾することができ、様々な意味合いを持つ万能選手。
たかが副詞、されど副詞。
脇役に徹しがちで目立たない副詞ですが、使いこなすことができれば英語での表現が着実にレベルアップします。
「副詞」があなたにとっての「福詞」になるよう、この記事を参考に是非マスターしてみてください。
Let`s enjoy!!
日向
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