皆さんこんにちは!
「b わたしの英会話」の日向と申します。
・限定用法とか叙述用法とか、なんだか難しそう…。
・副詞との違いがよくわからない。
英語には様々な品詞が存在しますが、その中でも苦手視されやすいのが「形容詞」です。
修飾語という言葉で副詞とまとめて教わったものの、正直よくわかっていない方も多いのでは?
なんだか基本用語っぽいし、今更訊くのは恥ずかしい…。
そんなあなたに向けて、この記事では
・日本語と英語の形容詞の違い
・形容詞と副詞の見分け方
・英語の形容詞の使い方
・英語の形容詞が複数ある場合の順番
について、解説します。
それでは、早速始めていきましょう!
高校時代に、英語が分からな過ぎて一念発起。独学で学び始めて1年後、模試の偏差値は80に乗ることも。
苦手を得意にしたその経験を活かし、大学在学中より学習塾での講師として、数多くの中学生や高校生を指導。
英語が嫌いな気持ちが誰よりもわかるからこそ、暗記に頼らない、何故がわかる英語学習をモットーに活動を続けています。
英語の形容詞とは?
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形容詞の「形容」とは「物事の形や様子、状態を言い表すこと」を意味します。
形、様子、状態。
簡単に言ってしまえば「どんな?」と聞かれたときの答えですね。
たとえば、目の前にリンゴがあるとしましょう。
それを見て、その形や様子、状態を伝えるとします。
あなたならどんな言葉でそれらを相手に伝えますか?
それは一体どんなリンゴですか?
形は丸くて、赤い色をしており、とても大きくておいしそう。
もしかしたら高価かもしれませんね。
これらの言葉が、すべてリンゴを形容する言葉、すなわち「形容詞」なんです。
それぞれの形容詞を用いて英語の文を作ると、こちらのようになります。
そのリンゴは丸いです。
The apple is red.
そのリンゴは赤いです。
The apple is very big and looks delicious.
そのリンゴはとても大きくて、おいしそうです。
The apple is expensive.
そのリンゴは高価です。
以上の太字の単語がすべて形容詞です。
それぞれの単語が、the appleがどんなappleかを説明しているのがおわかりでしょうか。
このように、形容詞というのは名詞の形・状態・様子を指して、「どんな名詞だ」というのを説明する品詞なんです。
また、「どんな~か」を説明することを、文法用語では「修飾する」と表現します。
このことから、形容詞の働きは「名詞を修飾する」とまとめることができます。
それでは、形容詞の正体がわかったところで、英語の代表的な形容詞を列挙しておきます。
それぞれの形容詞がどんな名詞を修飾するか、是非想像しながら確認してみてください。
また、大半の形容詞はプラスの意味を表すものと、マイナスの意味を表すものとで対応しています。
そのため、プラスとマイナスをセットで覚えてあげることで、効果的に記憶していくことができます。
是非それぞれセットで確認しておきましょう。
small(小さい)large(大きい)
happy(うれしい)sad(悲しい)
easy(簡単だ)difficult(難しい)
young(若い)old(年をとっている)
right(正しい)wrong(誤った)
interesting(おもしろい)boring(つまらない)
rich(裕福だ)poor(貧しい)
strong(強い)weak(弱い)
日本語と英語の形容詞の違い
英語と同じように、日本語にも形容詞という品詞が存在します。
「かわいい、眠い、青い、楽しい、美しい…」などの「~い」で言い切る単語です。
これら日本語の形容詞と英語の形容詞とが1対1に対応し、英語の形容詞も訳すと「~い」で言い切れると思われがちですが、そうとも限りません。
日本語には形によって分けられた「形容詞」と「形容動詞」という2種類の品詞があり、そのどちらもが英語の形容詞と同じ働きをしています。
その猫はとてもかわいい。(形容詞)
This tool is very useful.
この道具はとても便利だ。(形容動詞)
そのため、和訳したときに「~い」で言い切れるかどうかというのは、英語の形容詞を見分ける上ではあまり役に立ちません。
このことから、形容詞かどうかを判断する際には、「どんな○○」といったように「名詞を修飾する」という役割で判断するのがオススメです。
英語の形容詞と副詞の見分け方をご紹介
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形容詞と似た品詞に「副詞」というのがあります。
副詞と形容詞の違いは「修飾する対象の違い」です。
先ほど説明した通り、形容詞の働きは「名詞の修飾」です。
形容詞が説明するのは、100%名詞に限られています。
その一方、副詞が説明するのは、動詞や形容詞、はたまた同じ品詞など多岐に渡ります。しかし、そんな副詞は反対に、名詞を修飾することができません。
つまり、形容詞と副詞の違いは、次のようにまとめることができます。
副詞 = 名詞以外を修飾する
副詞については別記事の「英語の副詞の種類と使い方を解説!形容詞との見分け方についてもご紹介」で解説していますので、合わせてご覧になってくださいね。
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英語の形容詞の使い方を分かりやすく解説
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形容詞の使い方には、大きく分けて「限定用法」と「叙述用法」の2種類があります。
いやはや、いかにも文法用語っぽい堅苦しい名前ですね…。
でも大丈夫!
大切なのは名前ではなく、その中身!
用語が覚えられないようであれば、その役割だけ理解してもらえればOKです。
限定用法と叙述用法、簡単に言ってしまえば次のようになります。
叙述用法=名詞を後から修飾
そうなんです。小難しい言葉を使ってはいますが、要は順番が違うだけなんですね。
小難しい用語に気圧されてはいけません!
では、それぞれ具体的に確認していきましょう。
限定用法(名詞を前から修飾)
限定用法とは、形容詞を名詞の前にくっつけて「~な○○」と表現する方法です。
日本語でも「赤い車」とか「おもしろい本」などと、「形容詞+名詞」のセットで使いますよね。それと全く同じです。
例文でも確認しておきましょう。
(※太字が形容詞、すぐ後ろの名詞を修飾しています)
私は便利なコンピュータを持っています。
He lives in the large house.
彼はその大きな家に住んでいます。
Did you see the boring movie?
あなたは、そのつまらない映画を視ましたか?
※ちょっと応用!
限定用法は名詞を前から修飾するのが基本ですが、-one, -body, -thingで終わる単語を修飾する際には、前でなく直後から修飾します。
叙述用法と違って、間に動詞が挟まりません。混同しないように注意しましょう。
(ちょっと難しそうだと思う方は無視しちゃってOKです!)
誰か有名人に会いましたか?
There was nobody young at the party.
パーティに若者は1人もいませんでした。
Please give me something hot.
何か温かいものをください。
叙述用法(名詞を後から修飾)
叙述用法は、名詞についての説明を後にまわし、「○○は~だ」という形で表現します。
日本語で「あの車は赤い」とか「その本はおもしろい」などと表現するのと全く同じです。
この場合、形容詞の前には動詞が置かれ、「名詞+動詞+形容詞」の語順になります。
その際、使われる動詞はbe動詞なことが多いですが、以下の一般動詞もよく使われます。是非合わせて覚えておきましょう。
sound(~に思われる/聞こえる)
feel(~に感じる)
taste(~の味がする)
smell(~の匂いがする)
例文でも確認しておきます。
あなたのお父さんは背が高いです。
That building looks new.
あの建物は新しいように見えます。
Your idea sounds great.
あなたの考えは素晴らしいように思われます
英語の形容詞が複数ある場合の順番は?
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最後に、複数の形容詞を使う場合の順番について確認しておきます。
少し応用的な内容となりますので、ここまでの理解が不安な方は読み飛ばしてしまってもOKです。
ただ、とてもおもしろい内容だと思いますので、興味がある方は是非トライしてみてくださいね!
それでは、初めていきましょう。
英語の形容詞の並び順
ある名詞を限定用法で修飾する際、説明したい事柄が1つだけとは限りません。
そのような場合、複数の形容詞を合わせて使う必要が出てきます。
このようなとき、英語では使う形容詞の順番がある程度決まっています。
それが、以下のような順番です。
「え、こんなの覚えられない…」
はい、大丈夫です。
よほどのマニアでない限り、覚える必要はありません(笑)
私も正直、暗唱できるレベルでは覚えていません。言われてみればこの順番だな、といった程度の認識です。
実際ネイティブの人たちも、このような規則を覚えているわけではありません。
では、規則を覚えずして、どうやってこの順番を理解すれば良いか。
ポイントは「主観から客観」です。
英語の語順
英語の文というのは、左から右へと情報が流れていきます。
このとき、左のものほど主観的な情報が、右のものほど客観的な情報が来やすいという法則があります。
驚いたことに、私は昨日あなたに似た人に東京駅で会ったんです。
この文の中で、誰にとっても明らかな事実は何でしょうか。
それは、驚いたことでも、私が昨日人に会ったことでも、それが相手に似ていたことでもありません。
最も確かなのは、それが「昨日」の出来事だということです。
そして、そこから前に来るに従って、徐々に確からしさは薄れていき、「驚いたこと」に至っては話し手の主観以外の何物でもありません。
このことから、英語の文というのは、次のように情報が流れていく傾向にあることがわかります。
形容詞の主観と客観について
このことを応用すると、先ほどの形容詞の語順が理解されやすくなります。
試しに、この順番に基づいて文を1つ作ってみましょう。
これは貴重で大きくて暖かくて新しくて丸くて白くて日本の木製の家です。
どうでしょう。
この文に使われている形容詞は、左のものほど人によって判断が割れる「主観的」な指標で、右のものほど誰もが認識を同じくする「客観的」な指標になっていませんか。
とはいえ、実際の会話ではこんなにゴテゴテ形容詞をくっつけることはありません。
ポイントは2つ以上を同時にくっつけたい場合、どちらを先に言うかということ。
そんな時には是非、より「主観的」なものから言うように癖づけてあげましょう。
それだけで、自然とより英語らしい語順になっていくはずですよ。
まとめ
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いかがだったでしょうか。
形容詞には大きく分けて「限定用法」と「叙述用法」の2種類の使い方がありましたが、その意味するところは「どんな名詞か?」という意味の修飾でした。
副詞と違って、必ず名詞を修飾するという点は、むしろわかりやすいですよね。
今回の記事を参考にし、是非積極的に形容詞をマスターしていきましょう。
使える形容詞の幅の広がりが、そのまま英語表現の幅の広がりへと繋がりますから。
それでは、今後も楽しんで英語学習を続けていきましょう。
Let`s enjoy!!
日向
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