初めまして!この記事を書いているKenと申します。
私は今まで、留学・オンライン英会話・英会話カフェなど、さまざまな方法で英語習得にチャレンジしてきました。
私が数多くの勉強法を試した中でも、特に効果が高いと感じたのが「シャドーイング」です。
この記事では、
- シャドーイングという言葉は知っているけど、具体的にどうすれば?
- シャドーイングのメリットは?
- シャドーイングに向いているのはどんな人?
- シャドーイングを行う際の注意点は?
という疑問を解決していきます。
そもそも「シャドーイング」とは?
シャドーイングは、
- ニュースや教材の英語を聞きながら
- 聞こえたタイミングの少し後から、その聞こえた英語を声に出して読んでいく
という、英語上達法の1つです。
影(shadow)のように、音声を追いかけて読んでいくことからシャドーイングと呼ばれています。
シャドーイングのメリットは?
シャドーイングは、リスニングとスピーキング、両方の力を同時に鍛えられます。これがシャドーイングの最大のメリットです。
また、シャドーイングを行うことで集中力も鍛えられるので、まさに一石三鳥です。
ここからは、それぞれについて詳しく解説します。
シャドーイングのメリット① リスニング力の向上
シャドーイングでは、聞き取った音を瞬時に真似して発音します。
そのため、前提として英語を瞬時に正確に聞き取ることが必要になります。
この点で、リスニング力の大幅な向上が見込めるのです。
他の学習方法との違い
他の学習方法と違い、シャドーイングは目で見た文章を読み上げるのではなく、聞こえた音を発音します。
私達日本人の多くは、学生の頃に音読練習をたくさん行います。
大人になってからも英語教材や、英会話教室の授業などで、「書かれている文章を読み上げる」経験は豊富です。
そのため、「書かれている英語に集中する」能力は比較的高い傾向にあります。
しかしそれに比べ、テキストを見ないで、「聞こえてくる英語に集中」する能力は低い傾向にあります。
この能力を鍛えるのに、非常に効果を発揮するのがシャドーイングなのです。
リスニング問題よりも効果大
多くのリスニング問題では、選択肢や絵、パンフレットなどの情報がテキスト上にあります。
しかし、シャドーイングの場合だと、完全に「聞こえてくる音」しか頼りにするものがありません。
このような過酷な環境に身をおいて練習することで、短期間で一気にリスニング力を鍛えることができるのです。
重要な「瞬時に理解する」力もつく
シャドーイングの際に、ただ音声を聞き取って読み上げるだけでなく、どのような意味なのか瞬時に理解しようと挑戦するのがおすすめです。
そうすることで、英語の意味を、日本語を介さず英語のまま素早く把握する力が身につきます。
シャドーイングのメリット② スピーキング力の向上
シャドーイングでは、上記のように、まずは英語を聞き取り瞬時に意味を把握します。
すると今度は、音声の後を追うように、素早く頭の中にインプットした英語を声に出します。
このアウトプットの段階で、スピーキング力が鍛えられるのです。
ネイティブの発音スピードを目指せる
ゆっくり読めばスムーズに発音できる文章も、シャドーイングではネイティブが読むスピードで音読しなければなりません。
そのため、素早く読み上げるためには、英語を発音するための口慣らしのような練習が必要になります。
これは早口言葉を練習するのと似ています。
「頭ではどのように発音したらよいかわかっているけど、早いスピードだと口が回らない」という状態なのです。
口がついていけない部分を探し出して、そこを集中的に鍛えることができるのがシャドーイングの魅力です。
頭と体、両方を英語に慣れさせる
口の動きの練習を頑張ることで、英語を発音するための脳内の回路を鍛えられます。
それだけでなく、物理的に英語の発音を素早く行う上で特に重要な、唇や舌の筋肉をトレーニングすることにもつながります。
頭と体の両方を英語に慣れさせることができるため、その効果の高さは非常に期待できます。
いろいろな国の英語で取り組むと・・・?
シャドーイングを行う際は、さまざまな国の英語の音源を用意するのがオススメです。
アメリカ英語、イギリス英語の違いはもちろん、オーストラリア英語、カナダ英語などの微妙な発音の違いを、体で直接身につけられます。
このように、シャドーイングの対象を工夫することで、より広い範囲のスピーキング力を向上させられます。
この点は、他の学習方法にはない、シャドーイングの大きなメリットだと言えます。
集中力の向上
数ある英語学習法の中でも、シャドーイングは特に集中力を必要とします。
聞いてくる音だけに集中して全文を読み終える頃には、それがたった数分だったとしても、最初の頃はかなり疲労します。
しかし、その数分間に全力で集中するということは、英語の学習自体の集中力を高めることにも自然とつながります。
シャドーイングを続けていくうちに、副産物的に他の学習法もより深く、長く集中できるようになります。
また、ひいては「勉強全般」の集中力を向上させることも期待できます。
いわば、「勉強する筋肉」の基礎トレーニングのような役目もシャドーイングは担ってくれるのです。
シャドーイングが向いているのはどんな人?
中級~上級者【初心者は△】
シャドーイングは、文章をある程度聞き取れる基礎的な語彙や文法の知識がないと成り立ちません。
そのため、英語初心者がいきなり取り組んだとしても、疲れるだけで効果は薄いです。
逆に、基礎的な英単語や文法をある程度学んだ中級者~上級者には、非常にオススメの勉強法だと言えます。
発音の基礎も学んでおこう
また、発音の基礎ができていることも前提条件になります。
例えば「TH」や「R」など、日本人が苦手な発音の習得は必須です。
さらに、「リエゾン」と呼ばれる音と音がつながって聞こえる部分の発音がうまくできていると、シャドーイングをスムーズに行うことができます。
「~を手に取る」を意味する take up(テイク アップ)はテイ「ク」と「ア」ップの部分が繋がり、「テイカップ」のように聞こえます。
英会話スクール等で聞き役になってしまう人
普段、英会話スクールや英会話カフェなどで、こんな経験をしたことはありませんか?
- 自由に英語を話せる時間なのに
- 頭では文章を組み立てられるけど
- とっさに言いたいことを口に出せなくて
- 結局聞き役に回ってしまう・・・
こんな経験が多い人には、シャドーイングは非常にオススメできます。
このタイプの人は、文章が頭ではできているので、既に十分な英語の基礎ができているのです。
英語の基礎ができていない人に比べると、シャドーイングの強力さを、早い段階で実感できる傾向にあります。
筆者自身も、基礎的な英語力が身についた中級レベルの頃、初めてシャドーイングにチャレンジしてみた時は半信半疑でした。
しかししばらく続けると、リスニング問題や単なる音読よりも、遥かに早くリスニング力とスピーキング力が上がっていくのを実感できました!
当時はとても驚いたのを今でも鮮明に覚えていますので、シャドーイングは非常にオススメできます!
ネイティブのような発音で速く話したい人
ゆっくり発音する時は、ネイティブのような正確な英語の発音ができるのに、通常の会話スピードだとイマイチ・・・と悩んでいる方にもオススメです。
シャドーイングは、自分の英語力に合わせて、教材のレベル・再生時間・再生速度を調整できるというメリットがあります。
実際の英会話の中では、周りが英語を話すスピードを自分に合わせてもらうのはなかなか大変です。
一方、シャドーイングではそのスピード調整が簡単にできてしまうのです。
語学学習用のウォークマンなど、再生スピードを手元で変えられるツールも便利ですが、Youtubeでも簡単に再生スピードは変更できます。
難しいニュースなども良いですが、お気に入りのインタビューなどを数分ずつ、好きなワンフレーズだけでもいいので毎日シャドーイングしてみましょう。
続けていくと、自然に「普段からネイティブのような発音ができる自分」に変わっていくはずです。
シャドーイングを行う方法を具体的に解説
音源を選ぶ(重要!)
音源をうまく選ぶことで、シャドーイングの効果を最大限に活かすことができます。
まずは、次の2点に気をつけて音源を選んでみて下さい。
- 自分の好きな音源を選ぶ
- 色々な国の英語(アメリカ、イギリス、オーストラリア・・・)を選ぶ
1については、興味のあるニュースや、好きな俳優やスポーツ選手のインタビューなどを選ぼう!ということです。
自分が楽しめる音源を選ぶことで、シャドーイングが長続きするようになり、効果が大幅にアップします。
2についてですが、シャドーイングは国ごとの英語に慣れるのにも最適な練習法です。ぜひそのメリットを活かしてみましょう。
全文を聴く
音源を選んだら、シャドーイングのための簡単な慣らし運転を行います。
一度、シャドーイングをしたい文章を、テキストを見ずに通して聞いてみましょう。
聞き取れない単語や、部分的に理解できない文があっても気にせず、「何についての話か」という大枠を理解できれば大丈夫です。
1回目のシャドーイング+録音
次は、テキストを見ないで音声を聞きながら今度は、後を追うように本文を声に出して読んでみましょう。
その際に、スマートフォンで、自分の読んでいる時の声を録音しておきます。
この録音した音声は次のステップで使いますので、恥ずかしがらずに録音しましょう。
もし途中でわからなくなってしまってもそこで止めずに、できる限り最後までリズムを保ちながら読み終えましょう。
慣れるまでは大変ですが、まずは自分のできる範囲で最後まで読み切ることが大切です。
録音した音声を確認
自分の録音した音声を聞いて、しっかりと発音できていない部分を確認します。
これを行うことで、できていると思っていても発音が正確でない部分や、自分の苦手なフレーズを客観的に把握できます。
わからなかった単熟語を調べる
またこの段階で、わからない単語や熟語の意味をしっかり調べておくのが重要です。
さらに、曖昧な文法についてもきちんと調べ、文章全体の構造を把握できるようにしておくとよいでしょう。
普段の英会話だけでなく、英検やTOEIC、TOEFLなどの試験対策の際に非常に役立ちます。
2回目のシャドーイング
わからない点が明確になったら2回目のシャドーイングを行います。
1回目のシャドーイングでつまずいてしまった部分を意識しながら行います。
スムーズに読むことができるようになってきたら、読んでいる文章の意味も同時に理解できるように練習していきましょう。
聞こえてくる音声を、「すぐ後に続いて読み上げる&内容を同時に理解する」ことが完璧にできるようになるまで、シャドーイングをさらに何度も行っていきます。
最初はとても難しく感じるかもしれませんが、回数を重ねることにどんどん慣れてきます。休憩を挟みながら自分のペースで取り組んでいきましょう。
また「シャドーイングが難しい…」と感じる方は、こちらの動画「【英会話教室の社長の本音】シャドーイングは正直ほとんどの人にオススメしないワケ」をチェックしてみてください。
シャドーイングについてのまとめ
- リスニング&スピーキング&集中力を同時に強化
- 活発に・ネイティブっぽく話したい人には特にオススメ
- 音源選びに気を配ることで効果・継続性UP!
最初はうまく読み上げることができなくても、自身のペースで着実にチャレンジすることで、しっかりと効果は出てきます。
慣れるまで、諦めずに少しずつ取り組んでいくようにしましょう!
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