皆さんこんにちは!
今回記事を担当させて頂く日向と申します。
- 三単現ってそもそもどういう意味?
- 三人称って三人いるんじゃないの?
- doとdoesの使い分けがわからない…
「三単現のs」というと、英語を学ぶ上で知らない人はいない、超有名な言葉です。
しかし、複数形のsと混同してしまうなどして、意外と正しく理解できていないことが多いんです。
「でも、基本的なことだし今更知らないなんて言うのは気が引ける…」
そんな風に思って、理解できないままに放置してしまっている人、意外と多いんじゃないでしょうか。
でも大丈夫!
この記事では、意外と分かっていない「三単現のs」をなぜ付ける必要があるのか、わかりやすく解説します。
そもそも「三人称」とは何なのかなど、テキストや授業ではあまり説明されない部分についても、具体例や例え話を用いて詳しく説明しています。
この記事を読めば、自信をもって動詞にsを付けることができるようになりますよ。
それでは、早速始めていきましょう!
高校時代に、英語が分からな過ぎて一念発起。独学で学び始めて1年後、模試の偏差値は80に乗ることも。
苦手を得意にしたその経験を活かし、大学在学中より学習塾での講師として、数多くの中学生や高校生を指導。
英語が嫌いな気持ちが誰よりもわかるからこそ、暗記に頼らない、何故がわかる英語学習をモットーに活動を続けています。
英語の三単現とは何か?
そもそも「三単現」と略して言われることが多いですが、その正式名称をご存じでしょうか。
三単現とは「三人称単数現在」の略称です。
まずは、この「三人称」「単数」「現在」のそれぞれの表す意味を理解していく必要があります。
このうち「単数」と「現在」については、それぞれ一言で説明ができます。
- 単数=複数でない
- 現在=時制が過去でも未来でもなく、現在形である
その一方で「三人称」というのは、なかなか理解が難しい概念です。
「”三”人称って言うくらいだから、複数のことでしょ?」
そういう風に誤解してしまっている人も多いですが、三人称と人数とは関係がありません。
そこで、三人称を理解するために、ちょっとした「例え話」をご用意しました。
少し長いですが、三人称が上手く理解できない人にとっては有益なものだと思いますので、是非お付き合いください。
三人称とは?
ある日、超大型の隕石が衝突して、地球上から人類がほとんどいなくなってしまったとしましょう。
あなたは、そこで奇跡的に生き残りました。
更に運の良いことに、食料や水などは不自由なく手に入る場所を見つけました。これで、さしあたり生きていくことはできそうです。
しかし、日を重ねるにつれて、人寂しさが募っていきます。「誰かと話をしたい!」そんな欲求が徐々に、しかし確実に形を帯びていくことでしょう。
さて、ここでクエスチョン。
そんなとき、一番必要な存在は誰でしょうか?
はい、引っ掛けみたいで恐縮ですが、答えは「自分自身」です。
というのも、自分さえいれば、話し相手は動物でも無機物でも、会話をしようと思えばできなくないはず。
逆に、どんなに他人がたくさんいたところで、自分がいなければ会話は成り立ちません。
このことから
となります。
〇人称の数字の部分は、必要な順番を表しているんです。
ということで、二番目に必要な存在、それは「話し相手」ですね。
動物や無機物でも話ができるとは言いましたが、さすがに寂しすぎるので、もう1人の生き残りを見つけたことにしましょう。
その相手は、あなたにとって自分の次、二番目に必要な存在となります。
このことから
となります。
話し相手を得たあなたは、彼(彼女)との会話に一通り盛り上がります。
しかし、その会話の中では、他の登場人物も出てくるでしょう。
「自分の父親は~」であるとか、「仲が良かった友達が~」であるとか、隕石が落ちる前の思い出話に花が咲くかもしれません。
そんなとき、会話の中に出てくるあなたと話し相手以外の登場人物、これが「三人称」です。
このことから
となります。
以上をまとめると、以下の表のようになります。
he, she, it, theyなど |
人称は「人」とは限りません。
そのため、表す対象が犬などの「動物」、消しゴムなどの「もの」、~することなどの「こと」であっても三人称になります。
いかがでしょうか。
三人称とは「私でもあなたでもない、三番目に必要な人(もの・こと)」のことだったんです。
さて、それでは本題。
「三人称」「単数」「現在」この3つが揃ったとき何が起きるのか。それを確認していきましょう。
英語の三単現の「s」はなぜ付ける必要がある?わかりやすく解説!
英語には
というルールがあります。
これを略して「三単現のs」と呼んでいるのです。
ポイントは、単に三人称(私でもあなたでもない)だけでなく、単数である必要があるということ。
理解を確認するために、ちょっとしたテストをしてみましょう。
以下のそれぞれの名詞が、「一人称・二人称・三人称」のどれで、「単数・複数」のどちらなのか、考えてみてください。
She
They
The dog
He and I
どうですか、自分なりの答えは出ましたか?
では、答え合わせです。
She⇒「彼女」は私でもあなたでもない一人なので、「三人称・単数」
They⇒「彼ら/それら」は私でもあなたでもないですが、複数いるので「三人称・複数」
The dog⇒「その犬」は私でもあなたでもない一匹なので、「三人称・単数」
He and I⇒「私」が含まれて二人いるので、「一人称・複数」
いかがでしょう、いくつ正解できましたか?
このうち、三人称単数であるのはSheとThe dogの2種類だけです。
これらが主語になった場合、動詞が現在形であればsが付きますが、それ以外はsが付きませんので注意してください。
ちなみに、「なぜs(es)が付くのか」という理由に関しては、諸説あるものの未だにハッキリとはわかっていません…。
そのため、大変遺憾ではありますが、このルールについてはマルッと覚えてしまうのが得策です。
例文で確認していきましょう。
私はサッカーをします。
※主語であるIは「一人称」で「単数」であるため、現在の文ですが動詞にsは付きません。
彼らはサッカーをします。
※主語であるTheyは「三人称」ですが「複数」です。そのため、動詞にsは付きません。
彼はサッカーをします。
※主語であるHeは、私でもあなたでもない「三人称」であり「単数」です。
時制も「現在」であるため、この文では動詞にsが付いてplaysとなります。
彼は昨日サッカーをしました。
※主語Heが「三人称」かつ「単数」であるものの、yesterdayがあることから、時制が「過去」です。
そのため、playにsは付かず、代わりに過去形のedが付いています。
ちなみに、sを付ける際、音の相性によって若干のルールが存在します。
たとえば、goという動詞の場合、そのままsを付けてしまうとgosになりますね。
これを「ゴーズ」と読むのは無理があり、大抵の人は「ゴス(ゴズ)」と呼んでしまうと思います。
そのため、goにsを付ける場合には、eを間に補ってgoesの形になります。
同様の理由でesを付ける動詞の代表例としては、以下のものが挙げられます。
teach, watch, finish, wash, miss
是非実際に発音してみて、そのままsが読めない(読みづらい)ことを確認してみてください。
たとえばstudyという動詞の場合、そのままsを付けるとstudysとなります。
このとき、語末がdysとなって子音(a, i, u, e, o以外の音)が3つも並んでしまいますね。
子音が3つ以上並ぶと発音しづらくなるため、このような場合には間のyを発音の似た母音であるiに変えるんです。
そしてそのままでは読みづらいので、ルール①が適用されて更にeが入り、studiesという形になります。
同様の理由でyをiに変えてesを付ける動詞には、以下のようなものがあります。
try, fly, cry
英語の三単現の「s」の否定文・疑問文
一般動詞の否定文・疑問文を作る際には、doを使いますよね。
あなたは学校に行きます。
You do not [don’t] go to school.
あなたは学校に行きません。
Do you go to school?
あなたは学校に行きますか?
Yes, I do.
はい、行きます。
No, I do not [don’t].
いいえ、行きません。
このdoは助動詞の一種であり、助動詞には「直後の動詞が原形になる」というルールがあります。
その結果、動詞に三単現のsが付いている場合には、動詞にsが付いたままでは誤りになってしまうので、doにsが吸収されてdoesという形になります。
そのため、三単現の否定文・疑問文を作る場合には、doesを用いた次のような形になります。
彼は学校に行きます。
He does not [doesn’t] go to school.
彼は学校に行きません。
Does he go to school?
彼は学校に行きますか?
Yes, he does.
はい、行きます。
No, he does not [doesn’t].
いいえ、行きません。
<三単現のsは、否定文・疑問文の場合には取れて、doesになる>
このルールは非常に重要ですので、是非頭に入れておきましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
「三単現のs」の正体は、主語が三人称単数で、動詞が現在形の時に付くsのことでした。
自分が表現するときはもちろん、他人の発言を理解する上でも、三単現のsは必要不可欠な存在です。
日本語には存在しない、なかなか馴染みにくいルールではありますが、英語での表現をしていく上では、避けては通れないルールです。
これまでよくわかっていなかった人も、今回ご説明した内容を参考に、改めてsの付け方について確認していきましょう。
また、別記事の「do、did、doesの使い方をゼロから解説!疑問文や否定文の場合はどうなる?」で、今さら聞けない「do,did,does」について解説していますので、合わせてご参考ください。
do、did、doesの使い方をゼロから解説!疑問文や否定文の場合はどうなる?それでは、今後も楽しく英語を学んでいきましょう!
Let`s enjoy!!
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