『Let it Be(レット・イット・ビー)』は1970年3月にシングル盤で発売されたビートルズ楽曲です。
ジョンレノンの名義になっているようですが、実際はポールマッカートニー単独の作品です。翌月にジョンレノンが脱退を宣言し、ビートルズは事実上解散となったため、『Let it Be』は、ビートルズがリリースした最後のシングルとなりました。
『Let it Be』がレコーディングされた前年の1968年、ポールマッカトニーはビートルズが分裂の危機にあることを悲観していました。ある夜、ポールマッカトニーの亡き母メアリーが夢枕に現れ「あるがままをあるがままに、全てを受け入れるのです」と囁いたそうです。ポールマッカトニーは亡き母が夢枕に現れたことについて、「母に再会出来たのは本当に良かった。夢で祝福された気分だった。だから僕は母の囁きを元に『Let it Be』を書いたんだ」と語っています。
それでは、この曲が作られた背景を踏まえて歌詞の意味を見ていきましょう。
ビートルズの「Let it be(レットイットビー)」の英語歌詞と和訳をご紹介
When I find myself in times of trouble
Mother Mary comes to me
Speaking words of wisdom
Let it be
僕が苦境に立たされている時
神聖なる母が現れ
格言を伝えてくれる
「あるがままになさい」と
And in my hour of darkness
She is standing right in front of me
Speaking words of wisdom
Let it be
そして僕が暗闇の中にいる時
母が目の前に立ち
格言を伝えてくれる
「あるがままになさい」と
Let it be, let it be, let it be, let it be
Whisper words of wisdom
Let it be
あるがままに、あるがままに、あるがままに
格言を囁いてくれる
「あるがままになさい」
And when the broken-hearted people
Living in the world agree
There will be an answer
Let it be
心が傷だらけの
世界中の人たちが心を一つにすれば
答えは見つかるだろう
あるがままに
For though they may be parted there is
Still a chance that they will see
There will be an answer
Let it be
離れ離れになったとしても
再び巡り会うチャンスは残されている
そこに答えがあるのだろう
あるがままに
Let it be, let it be, let it be, let it be
Yeah, there will be an answer
Let it be
(×2)
あるがままに、あるがままに、あるがままに
そうさ、そこに答えはある
「あるがままに」
Let it be, let it be, let it be, let it be
Whisper words of wisdom
Let it be
(×2)
あるがままに、あるがままに、あるがままに
格言をささやいてくれる
「あるがままに」
And when the night is cloudy
There is still a light that shines on me
Shine until tomorrow
Let it be
雲が立ち込める夜も
明かりはずっと照らしてくれる
夜明けが訪れるまで
あるがままに
I wake up to the sound of music
Mother Mary comes to me
Speaking words of wisdom
Let it be
流れる音楽で目を覚ますと
神聖なる母が現れ
格言を伝えてくれる
「あるがままになさい」と
Let it be, let it be, let it be, let it be
There will be an answer
Let it be
(×2)
あるがままに、あるがままに、あるがままに
そこに答えがあるのだろう
「あるがままに」
Let it be, let it be, let it be, let it be
Whisper words of wisdom
Let it be
あるがままに、あるがままに、あるがままに
格言をささやいてくれる
「あるがままに」
「Let it be(レットイットビー)」の意味と英語文法を解説
「Let」は使役動詞の一つで、「〇〇させる」と言う許可の意味で使います。
動詞の前に「to」が付かないので注意しましょう。この曲では「Let」が動詞の原形で始まっているので、命令形になっています。状況をそのままにさせなさい、と言うことで、「あるがままになさい」となります。
「Let 〜 be」の日常での使用例をご紹介します。
I do not think that you can deal with this problem. You should just let it be.
あなたにはこの問題は対処できないと思う。そっとしておいた方が良いですよ。
I do not feel well. Please let me be.
体調が良くないのでそっとしておいてください。
When you find yourself in times of trouble, just let it be.
トラブルに遭遇したときは、ただ受け入れてください。
If she doesn’t want to talk about it, let it be.
彼女がそれについて話したくないのなら、そのままにしておいてください。
I tried to fix the computer, but it made things worse. I should have just let it be.
コンピュータを修理しようと試みましたが、事態を悪化させてしまいました。最初から放っておくべきでした。
「let it be」と「let it go」の違いとは?
「let it be」は「あるがままになさい」という意味になりますが、「let it go」の意味は知っていますか?
アナと雪の女王で一躍有名になった「let it go」という英語フレーズですが、これには「手放す」というイメージがあります。
手放す対象は、悩み・コンプレックス・執着などです。
「ありのままの姿見せるのよ〜♪」という歌詞がありますが、これは過去に執着せず本来の自分を見せることという意味になります。
それでは、「let it go」を使った英語例文を見てみましょう。
あなたはこの恨みを長い間抱えてきました。手放す時です。
When the balloon slipped from her hand, she watched it float away and whispered, ‘Let it go.’
バルーンが彼女の手から滑り落ちたとき、彼女はそれが浮かび上がるのを見ながら「手放そう」とささやいた。
I know you’re upset about the mistake, but you need to let it go and move on.
そのミスについて落ち込んでいることはわかりますが、それを手放して先に進む必要があります。
まとめ
物事に行き詰まった時、無理に頑張り過ぎず、時に身を任せてみるのも賢い選択肢だと優しく歌いかけてくれます。「Let it be」の意味を少しでも理解していただければ、と同時に、まだこの曲を聞いたことがない方は、とても良い曲なのでぜひこの機会に聞いてみてくださいね。
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