- 英語の勉強をしているけど、なかなか単語が覚えられなくて困っている
- 英単語をできるだけ効率よく覚えたい
このような悩みは、英語学習をしていれば誰でも1度は経験するでしょう。
英単語は、ただアルファベットが乱雑に並んでいるわけではありません。
ある一定の規則によって構成されているのです。
つまりその規則をある程度理解しておけば、むやみやたらに1つずつ英単語を暗記していくよりもはるかに学習効率はアップします。
こんにちは。
この記事を執筆している、yamaと申します。
外国語大学で英語を専攻していた経歴を持っています。
私自身、大学受験の時はもちろん英検やTOEICの勉強をする時も、英単語を覚えるのはとても苦労しました。
しかし、大学に入ってから英語の語源に関する講義を受け、私の英単語に対する認識は大きく変わりました。
英単語の規則性について学んだからです。
規則を覚えることで、私は辞書を引かなくても単語の意味が推測できるようになりました。
そんな規則の中から今回取り上げるのは、接尾語についてです。
接尾語とは何か、また単語がどんな仕組みで成り立っているのかについてもご紹介します。
具体的な単語を挙げながら解説していますので、一緒に接尾語をマスターして英単語をどんどん覚えていきましょう。
大山俊輔 - 共同監修人
英語学習者が覚えるべき基本の接尾語5選
語幹はすべての単語に存在しますが、接頭語と接尾語は単語によってその有無は異なります。
語幹のみで形成されている単語、また語幹に接頭語あるいは接尾語がくっついている単語、さらには接頭語と接尾語のどちらも含まれている単語もあります。
語幹に接頭語や接尾語をプラスすれば、語幹の意味を派生させられるのです。
この記事でメインに解説する「接尾語」は、語幹の後ろに付いて補足的な意味を加えます。
単語がどの品詞となるかを決定づける役割も担っているので、接尾語をマスターすれば英単語の特徴への理解も深まるでしょう。
ここではまず、英語を学んで行く上で最初に覚えておきたい5つの接尾語をご紹介します。
目にする機会の多い接尾語を厳選したので、できるだけ習得して英語学習を効率よく進めていきましょう。
大山俊輔 - 共同監修人
「-ate」=「〜にする」
具体例として「create /kriéit/ = 創造する」を見てみましょう。
語幹:cre「作る」 + 接尾語:-ate「~にする」 = 作ることをする、つまり「創造する」となるのです。
他にも以下のような単語があります。
「loc(場所)」+「ate(~にする)」
= 場所にする → 場所を決める
「innovate(革新する)」
「in(中に ※接頭語)」+「nov(新しい)」+「ate(~にする)」
= 中を新しくする → 革新する
「-fy」=「〜化する」
「classify /klǽsəfài/ = ~を分類する」を例に挙げてみましょう。
語幹:class「階級」 + 接尾語:-fy「〜化する」 = 階級化する、つまり「~を分類する」となるのです。
他にも以下のような単語があります。
「just(正義)」+「fy(~化する)」
= 正義化する → 正当化する
「simplify(単純にする)」
「sim(1つ ※接頭語)」+「pli(折り重ねる)」+「fy(~化する)」
= 1つに重ねる → 簡単にする → 単純にする
「-ful」=「〜に満ちた」
具体的な例としては「careful /kéɚfl/ = 注意深い」という単語があります。
語幹:care「注意」 + 接尾語:-ful「〜に満ちた」 = 注意に満ちた、つまり「注意深い」となるのです。
他にも以下のような単語があります。
「grace(優雅)」+「ful(〜に満ちた)」
= 優雅に満ちた → 優雅な
「eventful(波乱の多い)」
「e(外へ ※接頭語)」+「vent(来る)」+「ful(〜に満ちた)」
= 外へ来ることに満ちた → 出来事に満ちた → 波乱の多い
「-able」=「〜できる」
ここでは「portable = 運べる」という単語を例に解説します。
語幹:port「運ぶ」 + 接尾語:-able「〜できる」 = 運ぶことができる、つまり「運べる」となるのです。
他にも以下のような単語があります。
「sta(立つ)」+「able(〜できる)」
= 立つことができる → 安定した
「sustainable(持続可能な)」
「sus(下 ※接頭語)」+「tain(保つ)」+「able(〜できる)」
= 下で保つことができる → 持続可能な
「-al」=「〜に関する」
形容詞の例として「visual /víʒuəl/ = 視覚の」という単語の解説をしていきます。
語幹:vis「見る」 + 接尾語:-al「〜に関する」 = 見ることに関する、つまり「視覚の」となるのです。
名詞となる例では「signal /sígnəl/ = 合図」が分かりやすいでしょう。
語幹:sign「しるし」 + 接尾語:-al「〜に関する」 = しるしに関すること、つまり「合図」となるのです。
また「-al」は、形容詞と名詞のどちらの意味でも使える単語にも変換してくれます。
「final /fáinl/ = (形)最後の、(名)決勝」という単語を見てみましょう。
語幹:fin「終わり」 + 接尾語:-al「〜に関する」 = 終わりに関する、つまり形容詞としては「最後の」、名詞としては「決勝」という意味になるのです。
他にも以下のような単語があります。
「form(形づくる)」+「al(〜に関する)」
= 形に関する → (形)型にはまった
「proposal(提案)」
「pro(前へ ※接頭語)」+「pose(持ち出す)」+「al(〜に関する)」
= 前への持ち出しに関すること → (名)提案
知っていると便利な15の接尾語
「言われてみれば見たことあるな」と気付かされる接尾語もあるはずなので、順番に見ていきましょう。
余裕のある方はぜひ頭に入れておくことをおすすめします。
「-ize」=「〜化する」
「modernize /mɑ́dərnàiz/ = 現代/近代化する」を例に挙げてみます。
語幹:modern「現代の」 + 接尾語:-ize「〜化する」 = 現代化する、つまり「現代/近代化する」となるのです。
「-en」=「〜にする」
それでは「deepen /díːpn/ = ~を深める」という単語を見ていきましょう。
語幹:deep「深い」 + 接尾語:-en「〜にする」 = 深いことにする、つまり「~を深める」となるのです。
「-ical」=「〜に関する」
具定例として「economical /èkənɑ́mikəl/ = 経済的な」について解説します。
語幹:economy「経済」 + 接尾語:-ical「〜に関する」 = 経済に関する、つまり「経済的な」となるのです。
「-ous」=「〜に満ちている」
ここでは「glorious /glɔ́ːriəs/ = 名誉となる」を例に見てみましょう。
語幹:glory「栄光」 + 接尾語:-ous「〜に満ちている」 = 栄光に満ちている、つまり「名誉となる」となるのです。
「-ive」=「〜な性質を持つ」
例となる単語としては「creative /kri:ˈeɪtɪv/ = 創造的な」があるでしょう。
語幹:create「創造する」 + 接尾語:-ive「〜な性質を持つ」 = 創造する性質を持つ、つまり「創造的な」となるのです。
「-less」=「〜がない」
「priceless /práislis/ = きわめて貴重な」を例に挙げてみます。
語幹:price「値段」 + 接尾語:-less「〜がない」 = 値段がない、つまり「きわめて貴重な」となるのです。
「-ic」=「〜的」
具体的に「academic /æ̀kədémik/ = 学問の」という単語をご紹介します。
語幹:academy「学術団体」 + 接尾語:-ic「〜的」 = 学術団体的、つまり「学問の」となるのです。
「-ing」=「〜している」
まず形容詞の例として「loving /lˈʌvɪŋ/ = 愛情のこもった」という単語の解説をしていきます。
語幹:love「愛」 + 接尾語:-ing「〜している」 = 愛している、つまり「愛情のこもった」となるのです。
続いて名詞となる例では「singing /sɪŋɪŋ/ = 歌唱」が分かりやすいでしょう。
語幹:sing「歌う」 + 接尾語:-ing「〜している」 = 歌っていること、つまり「歌唱」となるのです。
また「-ing」は、形容詞と名詞のどちらの意味でも使える単語に変換させることもできます。
「cutting /kˈʌtɪŋl/ = (形)鋭利な、(名)切断」という単語を見てみましょう。
語幹:cut「切る」 + 接尾語:-ing「〜している」 = 切っている、つまり形容詞としては「鋭利な」、名詞としては「切断」という意味になるのです。
「-er / -or」=「〜する人」
よく聞く単語として思い浮かぶのは「writer /rάɪtər = 作家」があります。
語幹:write「書く」 + 接尾語:-er「~する人」 = 書く人、つまり「作家」となるのです。
また「actor /æktər = 俳優」も見てみましょう。
語幹:act「演じる」 + 接尾語:-or「~する人」 = 演じる人、つまり「俳優」となるのです。
「-ee」=「〜される人」
「employee /implɔíi: = 従業員」を例として挙げてみます。
語幹:employ「雇用する」 + 接尾語:-ee「~される人」 = 雇用される人、つまり「従業員」となるのです。
「-tion」=「〜すること/もの」
具体例として「addition /ədíʃən = 追加」という単語について解説します。
語幹:add「追加する」 + 接尾語:-tion「~すること」 = 追加すること、つまり「追加」となるのです。
「-ness」=「〜な状態」
例として「kindness /kάɪn(d)nəs = 親切」を見てみましょう。
語幹:kind「親切な」 + 接尾語:-ness「~な状態」 = 親切な状態、つまり「親切」となるのです。
「-cle」=「1つのもの」
「spectacle /spéktəkl/ = 光景」という単語を例に解説します。
語幹:spect「見る」 + 接尾語:-cle「1つのもの」 = 見えるもの、つまり「光景」となるのです。
「-ward」=「方向に」
「forward /fˈɔːrwərd/ = (形)前方の、(副)先へ/前へ」を例に挙げてみましょう。
語幹:for「先の」 + 接尾語:-ward「方向に」 = 先の方向に、つまり形容詞としては「前方の」、副詞としては「先へ/前へ」という意味になるのです。
「-ly」=「~らしい」
例えば「friendly /fréndi: = 友好的な」があります。
語幹:friend「友人」 + 接尾語:-ly「~らしい」 = 友人らしい、つまり「友好的な」となるのです。
さらに「-ly」は、形容詞を副詞に変える働きも持っています。
先ほどの「friendly」の後ろに「-ly」を付け加えると「friendlily」となり、「友好的に」という意味の副詞に変化します。
まとめ
接尾語は、語幹の後ろに付いてその意味を補足する役割を担っていて、同時に単語の品詞も決定します。
接尾語を覚えることは、単語の意味を覚える近道になるのです。
今回解説した以外にも接尾語はまだまだあります。
一気に記憶するのは難しいので、少しずつ覚えて積み重ねていきましょう。
また別記事でも英語の語源を活用した英単語のおすすめ暗記法を解説していますので、合わせてチェックしてくださいね。
英語の代表的な語根(語幹)一覧24選!英単語の覚え方を効率的にしたい人必見! 語源を活用した英単語暗記法 – 重要な語幹・接頭語・接尾語の一覧まとめを通じて一気に単語力をUPしよう! 英語の代表的な接頭語一覧25選!英単語の覚え方を効率的にしたい人必見!
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