大学入試では加点・優遇の対象になる英検2級ですが、卒業までに合格できるか心配という人も少なくないのではないでしょうか。
読み書きだけでなく、リスニングや面接もあるため、問題傾向や出題範囲を知って事前準備をしっかりしておくことが合格への鍵になります。
ここでは、英検2級を目指している人に向けて、TOEICやTOEFLとの違いを始め、出題範囲や問題傾向などを完全にまとめています。
また、合格するために知っておくべき勉強法のコツも合わせて紹介していきます。
英検2級のレベルはどのくらい?出題範囲を知って対策を始めよう!
自分の英語のレベルをを確かめたり、受験や就職のスキル提示のために英検2級を受けようと考えている人も多いのではないでしょうか。
英検2級のレベルは高校卒業程度とされていますが、具体的なイメージがしづらいかもしれません。
英検2級では、実際に日常で使うような実践的な英語表現を読む・書く・話す・聞くの全ての方向からアプローチするような問題が出題されます。
選択問題だけでなく、作文や面接もあり、日常生活でも使える英語を身につけているレベルが英検2級には必要です。
英単語は5100語程度で、医療やテクノロジーなどの社会性のある語彙も含まれ、専門的な用語も理解できなければなりません。
また、英文法は制限がなく、文法書に載っているものは全て範囲と考えるといいでしょう。
英検2級とTOEIC・TOEFLとの違いは?
英検だけでも多くの級があるだけでなく、英語のテストにも英検・TOEIC・TOEFLなどいろんな種類があり、どのテストを受けたらいいか迷ってしまいますよね。
実際TOEICやTOEFLとは英検2級はいったい何が違うのでしょうか。
自分の目的、用途に合わせた英語テストを受けるために違いをしっかり知っておきましょう。
結果の出し方の違い
まず初めに、TOEICやTOEFLが点数で結果が表示されるのに対し、英検2級は合格・不合格の結果が出るという違いがあります。
TOEICやTOEFLはどんなレベルの人も同じ試験内容の問題を解いて、点数によってレベルを測るものですが、英検2級ではレベルごとに級がすでに分かれており、自分の求めるレベルに合わせて試験を受け、合格を目指します。
ですから、英検2級では合格できるための勉強が必要になってきます。
英検では統計的手法を用いてスコアを出しており単純な正答数ではスコアを算出することができないんです。
読む・書く・話す・聞くの4つの方向からバランスよく点数を取らなければ一つの分野で高得点を出しても合格につながりません。
試験内容の違い
実は英検2級はTOEICやTOEFLと試験内容に大きな違いがあるんです。
一般的に受けられているTOEICやTOEFLのテストは「TOEIC Listening&Reading Test(トーイック・リスニング&リーディグテスト)でリスニングとリーディング問題のみの全て選択式問題になります。
それに対し、英検2級ではリスニングとリーディング問題の他にも、自分の意見を書くライティング問題や、面接もあるんです。
ですから、なんとなくの勉強では合格は難しく全体の合格率も25%前後と低くなっている原因の一つです。
出題問題の傾向の違い
TOEICやTOEFLで出題される問題はほとんどがビジネス系の社会人向けの内容になります。
取引先とのメールのやりとりや、リスニングでも交渉表現など実践的な表現が多く出てきます。
それに対して、英検2級は日常使いの英語表現や、社会問題・環境問題など一般的な分野からの出題が多く見られます。
このことから、TOEICやTOEFLはビジネスで使える英語力を、英検2級は一般的な英語のレベルを測っているという違いが分かります。
英検2級のおすすめ勉強法・と対策は?ポイントを抑えて効率的に勉強しよう!
英検2級に合格するための勉強に悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
しかし、実はポイントを抑えることで効率的に勉強できる方法があるんです。
合格に近づくためにコツを抑えて楽しく勉強しましょう。
単語は文章で覚えて一石二鳥!
単語を覚えたいときは、できるだけ文章で覚えることがおすすめです。
例えば the environment(環境)という単語を知っていても、実際どんなふうに使われるかを知らないと実際に試験に出てきたときに忘れてしまっては手も足も出ません。
日本語で「環境」と聞くと、「排気ガスは環境に大きな影響を与える」「環境問題に取り組む」など自然に文章が頭に浮かぶのではないでしょうか。
このように、英語でも文章を頭に浮かぶようにすると、一つ一つ単語を覚える手間がなくなります。例えば、
work on the environment problem
と文章で覚えると効果的です。
単語というのは決まった単語と一緒に使われることが多いです。
さらに英検2級の試験に出る文章となると、それ以上にもっと絞られますよ。
リスニングの勉強法
リスニングの問題には、会話形式の問題と説明文や物語文を聞いて内容を答える問題の2種類が出題されます。
会話文のリスニングでよく出題される状況設定は、家庭・職場・アナウンスなど日常に溶け込んだものが多いです。
ですから、日常を描いた海外のドラマや映画を見て実際に使われている英語を耳にすることも効果的です。
また、説明文や物語文の対策としては、英検2級の問題集などのリスニングパートを何度も聞いてシャドーイングすることがおすすめです。
シャドーイングの勉強法については、こちらの記事をご覧になってみてください!
シャドーイングは難しい?初心者におすすめの簡単なやり方を解説!また、試験を受ける際には必ず選択問題を先読みするように心がけましょう。
リスニング問題を聞く前からおおよその状況が把握することができ、聞きやすくなるんです。
長文読解が苦手!どうすればいい?
長文読解は読み慣れることが大きな鍵になります。
いくら単語を細かく勉強しても、読むことに慣れていなければ結局時間がかかってしまったり、文章を理解できなかったりで点数に繋がらないことも多いんです。
英検2級の出題傾向に合わせた問題集などを使って、毎日長文を読む習慣をつけましょう。
長文はもちろん文の流れに沿って読むことは大切ですが、必ず書き手が伝えたいポイントがあるんです。
そこをしっかり理解できれば、文章を掴むのが一気に楽になりますよ。
そこで、ディスコースマーカーが書き手の主張したいポイントを見つけるヒントになります。
「moreover」「however」「additionaly」「although」など文章をつなぐ役割をしますが、特に逆説のディスコースマーカーの後に書き手の言いたいことが書かれていることが多いので気をつけて読みましょう。
作文で高得点を狙いたい!
作文では難しい単語を使って文章を作ろうとする必要はありません。
自分の意見を書く作文問題が出題されますが、英語独特の書き方の形式を知っていることでグッと点数を上げることができるんです。
英語では、まず初めに自分の主張を書きます。
例えば
I agree 〜
I disagree 〜
などが挙げられます。
その後に主張する理由や背景を2つほど簡潔に書きます。
Also 〜.
など並列表現を使うと書きやすいです。
そして最後に、再度主張をまとめて文章を締めましょう。
日本語で言うと、
「私は〇〇と主張する(同意する/ 反対する)。なぜなら〜という理由があるからだ。このような理由で、私は〇〇と主張する。」
という内容ですね。
作文では単語に囚われすぎて文の構造が滅茶苦茶になってしまうなんてことも多いですが、採点方法は、内容・構成・語彙・文法の4つの視点からなされます。
ですから、問われたことに簡単な英文でもいいので、内容に沿った作文をすることが求められています。
意見自体がポイントではないので、自分の思っていないことでも大丈夫です。
自信を持って使える語彙・文法を使って高得点を狙いましょう。
面接必勝!合格するためにすることとは?
面接では、英文を声に出して読んだり、面接官と簡単な会話をしたりとスピーキング能力が見られます。
ですから、読んで理解できるけれどうまく発音できない単語は念入りに発音練習しておくことが大切です。
また、質問に対して5W1Hを聞き取るれることが会話の鍵になるので、勉強中にもリスニングの際には意識するようにしましょう。
背景知識を知って英文をスラスラ読解!
英検2級はカジュアルな会話表現を理解できても合格できるとは限らないんです。
出題される内容は、社会問題や調査研究に関する記事などテレビニュースや新聞で扱われるようなものも多いです。
話題になっているような時事問題などにまつわる英語単語を知っておかないと、理解しづらいことも少なくありません。
英語のスキルはもちろんのこと、常に旬なニュースにアンテナを張っておくことでより問題の理解が楽になります。
勉強する教材も、ただ教科書に掲載されている決まった例文を覚えるのではなく、生きた英語に毎日触れるようにすることが大切です。
英語ニュースを定期的に聞くようにするなど、毎日の習慣に取り入れてみましょう。英検2級合格に近づくだけでなく、英語力がグッと上がるはずです。
まとめ
英検2級の問題を知るにはまずは過去問を解いてみましょう。
自分の苦手な分野がわかったり、解いていく流れも分かります。
英検2級は高校生にとって大学受験で加点・優遇措置になるばかりでなく、大学生にとっても就活に有利になる資格の1つです。
また、読む・書く・話す・聞く全ての英語力を試せる英検2級は、総合的に英語を勉強してモチベーション上げるためのとっておきのツールにもなりますよ。
英検2級の出題範囲・傾向を知り、対策のための勉強法をしっかり確認した上で効率よく勉強することで、より確実な合格に近づくことができます。
今日からできる勉強を初めて、次回の英検2級合格を勝ち取りましょう。
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