- 英語の感嘆文とは?
- 感嘆文はどんなときに使うの?
- 英語の感嘆文の語順がよくわからない…
- 感嘆文の「what」と「how」の違いや使い分けを知りたい!
いきなりですが、英語の「感嘆文」って習った覚えありますか?
一応中学の学習過程には含まれているものの、あまり表立って教わることの少ない、ちょっと影の薄い存在です。
それもあって、大人になっても理解が曖昧なままに済ませてしまっている人も多いですが、感嘆文は実用英会話では非常に良く使われる表現!
これを知っているかどうかで、英語表現の幅に大きな違いが出てくるんです。
そこで今回は、忘れられてしまいがちな感嘆文について、基本からしっかり確認をしていきます。
公式っぽい規則の裏にある理屈などについても解説していますので、丸暗記に頼らず、生きた英語力が身に着きますよ。
それでは、早速始めていきましょう!
- 英語の感嘆文の意味
- 感嘆文の語順
- 英語の感嘆文の「what」と「how」の違い・使い分け
- 感嘆文にa[an]がよく付く理由
英語の感嘆文とは!?「what」と「how」の違いを分かりやすく解説!
感嘆文とは、平たく言えば「驚きの気持ちを表した文」のことです。
そのため、日本語では「なんて○○(なん)だ!」という表現が感嘆文に相当します。
某芸人さんの有名ギャグのようなイメージですね。
さて、ここでちょっとエクササイズ。
この「なんて○○(なん)だ!」という形式で、いくつか日本語の文を作ってみてください。
頭の中で作るだけでも良いですが、メモ帳などで実際に書いてみると、この後見返すときにわかりやすいのでオススメです。
もちろん、スマホやPCのメモ帳機能でも可です。
いかがでしょう。作ってみましたか?
それでは、自分で作ったものと照らし合わせながら、以下を確認していきましょう。
皆さんが作った文は、大きく分けて以下の2種類のいずれかになると思います。
英語の感嘆文についても、これと同じです。
名詞についての驚きを表したければ「なんて名詞(なん)だ!」となりますし、形容詞・副詞についての驚きを表したければ「なんて形容詞[副詞](なん)だ!」となります。
反対に、感嘆文にこれら以外の形は存在しません。
つまり、この2種類をマスターしてしまえば、感嘆文についてはクリアできちゃいます。
それでは、1つずつ詳しく確認していきましょう。
英語の感嘆文「what」は名詞を中心に使う
例えば、以下のような英文があるとします。
あれは大きな木です。
この文では、ただ単に事実を述べているだけで、そこに感嘆(感動は)ありません。
この「大きな木」という部分を強調すると、「(あれは)なんて大きな木なんだ!」という文になります。
さて、このとき「なんて」の部分が修飾(説明)しているのは、どの部分でしょう。
そう、「なんて大きな木なんだ」と名詞「木」を修飾していますね。
ここで登場するのが、名詞を表す疑問詞です。
疑問詞にはwhat, where, when, why ,howなどさまざまなものがありますが、そのうちで名詞を表すのはどれだかわかりますか?
どうでしょう。正解は、「何」という意味のwhatです。
名詞の感嘆文では、このwhatを使って感動を伝えたい名詞を強調します。
疑問詞(5W1H)について詳しくは、こちらの「【ゼロから学ぶ】英語の5W1Hの疑問詞一覧をわかりやすく解説!」もご参照ください。
【ゼロから学ぶ】英語の5W1Hの疑問詞一覧をわかりやすく解説!
その結果、先ほどの文を感嘆文に書き換えると以下のようになります。
(あれは)なんて大きな木なんだ!
先ほどの文ではthat isの後ろにあったa tall treeがwhatと一緒に文頭に出ているのがおわかりでしょうか。
感嘆文とは、このように強調したい単語を文の頭に移動させます。
文の語順を意図的に変えることを「倒置」と呼びますが、感嘆文も倒置の一種です。
最初に試した日本語の例では「なんて人だ!」などと名詞だけを強調した文を作りましたが、実際のところ名詞だけを強調することは滅多にありません。
実際、今回の文を
なんて木だ!
としたところで、目の前にいるならまだしも、読み手(聞き手)には何のことやらさっぱりですよね。
そのため、感嘆文で名詞を強調する場合は、「なんて~な名詞なんだ!」と名詞を修飾している形容詞も道連れに持ってきます。
(あれは)なんて美しい絵なんだ!
What an interesting book (this is)!
(これは)なんて面白い本なんだ!
その結果、whatを使った感嘆文の語順は「What a[an] +形容詞+名詞(+主語+述語~)!」になることが多いです。
また、このとき伝えたいのは「なんて大きな木なんだ!」ということに尽き、それ以外のことは二の次となります。そのため、本来はあった主語と動詞(この文ではthat is)の部分は省略されてしまうことも多いです。
以上をまとめると、以下のようになります。
感嘆文では、強調したい単語(ここでは名詞)が主語の前に来る
感嘆文の主語と動詞は省略されやすい
補足:なぜa[an]が付くのか
whatを使った感嘆文に対する疑問として、「どうしてa[an]を付けるの?」とか「なんでtheじゃダメなの?」といったものがしばしば聞かれます。
その答えを端的に表すと、「相手にとっては知らない情報(新情報)だから」となります。
英語では新しく出てきた名詞(単数形)にはa[an]を、もう出ている名詞にはtheを付けるというルールがあります。
言い換えると、相手が知らない情報はa[an]で、もう知ってる情報はtheということです。
私は本を持っています。私は昨日その本(それ)を買いました。
この例文で言うと、最初bookと言った時点で相手はその存在を知りません。そのため、新情報を表すaが付きます。
それに対し、2文目のbookは既に知っている情報なので、theをつけます(このように連続する場合はitにする方が自然ですが、説明のために敢えてthe bookとしています)。
感嘆文とは、相手に感嘆(感動)を伝える表現です。
そのため、相手が「ああ、それならもう知ってるよ」といった感じの古い情報ではなく、「そうなの!?知らなかった!」といった新情報でないと伝える意味が無くなってしまいます。
そのため、whatの感嘆文では名詞にa[an]が付きやすいのです。
名詞に付くa[an]とtheの違いについては、以下の「英語の冠詞「a/the/無冠詞」の違いと使い分けを5分でわかりやすく解説!」で詳しく解説していますので、ぜひご参照ください。
英語の冠詞「a/the/無冠詞」の違いと使い分けを5分でわかりやすく解説!
「そもそも名詞って何だ?」という方は、こちらの「【ゼロから学ぶ】英語の名詞の見分け方や種類・使い方を分かりやすく解説!」もご参考になります。
【ゼロから学ぶ】英語の名詞の見分け方や種類・使い方を分かりやすく解説!
補足:複数形の感嘆文
ここまでは便宜的に名詞が単数形の場合を例にとって説明してきましたが、もちろん複数形であっても感嘆文を作ることは可能です。
(あなたの手は)なんて大きな手なんだ!
What pretty girls they are!
(彼女たちは)なんてかわいい女の子たちなんだ!
英語を覚えるとき、どうしても公式っぽく覚えてしまいがちですが、上に挙げたのはあくまで「よくある形」というに過ぎません。
これに捉われてしまうと、杓子定規な表現しかできなくなってしまいます。
細かいルールなどに縛られすぎず、自由な発想で表現していってください。
英語の感嘆文「how」は形容詞・副詞で使う
2つ目の感嘆文は、形容詞[副詞]を強調した感嘆文です。
形容詞というのは「名詞を修飾する語」で、副詞は「名詞以外を修飾する語」です。
それぞれ詳しくは以下記事で解説していますので、理解が怪しい方はぜひご参照ください。
英語で形容詞が複数ある場合の順番は?副詞との見分け方についても解説!
英語の副詞の種類と使い方を解説!形容詞との見分け方についてもご紹介
例えば、以下のような英文があるとします。
彼の車はかっこいいです。
She can run fast.
彼女は速く走れます。
これらの文のうち、coolは形容詞、fastは副詞です。名詞の場合にwhatを使ったように、形容詞や副詞を強調する感嘆文をつくるためにも、適切な疑問詞を付ける必要があります。
そのとき出てくるのが、程度や尺度を表す疑問詞howです。
howを使って上記の文を感嘆文に書き換えると、それぞれ以下のようになります。
(彼の車は)なんてかっこいいんだ!
How fast (she can run)!
彼女はなんて速く走れるんだ!/なんて速いんだ!
「強調したい部分が主語の前に来る」「主語と動詞は省略されやすい」という点は、whatを使った名詞の感嘆文の場合と同様です。
以上を踏まえて、whatを使ったもの、howを使ったもの、それぞれの感嘆文のポイントをまとめると、以下のようになります。
「なんて○○[形容詞/副詞](なん)だ!」=How +形容詞/副詞+(主語+動詞~)!
感嘆文では、強調したい単語(ここでは名詞)が主語の前に来る
感嘆文の主語と動詞は省略されやすい
英語の感嘆文「what」と「how」は言い換えができる
英語の感嘆文の「what」と「how」は、それぞれ言い換えすることができます。
例えば「what→how」や「how→what」のように変換が可能です。
それでは例文を見てみましょう。
What a beautiful day it is!
なんて美しい日だ!
How beautiful this day is!
この日がどれだけ美しいことか!
How kind you are!
あなたがどれだけ親切か!
What a kind person you are!
あなたはなんて親切な人なんだ!
英語の感嘆文は否定文では使えない
英語の感嘆文は否定文では使えないことを知っていますか?
例えば「なんて美しくない日だ!」という英語表現をするときに、下記の表現はNGです。
「なんて美しくない日だ!」と英語表現をしたいときは、「It’s not a beautiful day.」などの形で表現されます。
感嘆文は感動や驚きを表現するため、否定的な意味での使うことは適切ではありません。
まとめ
いかがでしたか。
感嘆文において大切なのは、whatとhowという2種類の疑問詞を使い、それぞれに強調する品詞が違うということでした。
とはいえ、あまりこのルールに縛られすぎると、せっかくの感嘆(感動)を表現するチャンスを逃してしまいかねません。
ルールはあくまでルール、必要以上に縛られず、自由な表現に繋げていきましょう。
感嘆文はあまり表立って英文法のテーマに上がりにくいものの、実際の会話では頻出の重要表現です。
これを使いこなすことができれば、より自然な英語表現をすることができるようになりますよ。
今回ご紹介したことを参考に、ぜひ感嘆文をマスターして、英会話をもっと楽しんでいきましょう。
Let’s enjoy!!
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