語源を活用した英単語暗記法 – 重要な語幹・接頭語・接尾語の一覧まとめを通じて一気に単語力をUPしよう!

語源を活用した英単語暗記法 - 重要な語幹・接頭語・接尾語の一覧まとめを通じて一気に単語力をUPしよう!

英単語を覚える際に、「似ている単語が多くて覚えられない…」「もっと簡単に単語を暗記できたらいいのに」と感じることはありませんか?

実は、この記事を書いているisobeもそのような悩みを抱えるうちの一人でした。

isobe

国公立大学生として、受験勉強の時に様々な学習法を試しました。英語学習は大好きです。

でも、ご安心ください。この記事のテーマでもある「英単語の語源」を意識することで英単語の暗記効率が格段にアップし、センター試験の英語では9割超の得点を獲得することができました。また、語源を理解したことで以前よりも英語の学習をより楽しむことができるようにもなっています。

大山俊輔 - 共同監修人

本コラム管理人。英単語は2万以上覚えてきましたが、語源をベースに暗記した単語も数多くあります。そこで、この記事ではisobeとの対談形式の形をとりながら、語源学習のパワーについて解説したいと思います。

それでは、この記事では「英単語の語源」~特にそのベースとなる、接頭語、語幹(語根)、接尾語を単語の事例を含めて紹介していくことにします。この記事をおさえていただけば、単語学習の効率は大幅に改善することでしょう。それでは、見ていくことにしましょう!

そもそも英単語の「語源」とは?

そもそも英単語の「語源」とは?

「語源」とは、その名の通り単語を作る元となる要素(単語を構成する各パーツ)のことです。単語を構成する要素の意味を理解してイメージをもつことで、初めて見る単語でもその意味を想像しやすくなります。

大山俊輔 - 共同監修人

英単語の多くは、実はフランス語、ラテン語、ギリシャ語から輸入されています。これらの単語は特に、語源が共通する単語が多いので単語そのものを個別で覚えるより、まず、語源を抑えておくと学習効率が一気にアップします。

英単語の場合は、語源は主に下の3つに分かれています。

  • 単語の1番前につく「接頭語」
  • 単語の中心部である「語幹(=語根)」
  • 単語の最後につく「接尾語」

※語幹はどの英単語にも必ず存在していますが、接頭語と接尾語の有無は単語によって異なります。それぞれたくさんの種類がありますが、正直全ての語幹を覚え切るのは英語を日常的に使うネイティブでも困難です。

語源から学ぶメリット

その1:暗記万能主義からの脱却

語源から学ぶことで、暗記に頼らずに単語を覚えていくことができます。

語根だけでも20個あると言われていますが、それに加えて、接頭語、接尾語はそれ以上の単語を構成しています。1つ1つの単語を丸暗記するとなると、際限なく覚えていく必要がありますが、こうした語源を押さえておくことで、今後、単語をおぼえる際には単純暗記の必要が減ります。特に、高度なレベルで必要となる1万語程度の語彙力を身につける際に必要となる語源は、語根で10程度、そして、接頭語、接尾語がそれぞれ5個程度です。

単純暗記で数千の単語をおぼえる前に、こうした語根、接頭語、接尾語を押さえておくことで暗記する必要性が大幅に減ることでしょう。

その2:予測推移性(困ったら予想できる)

語源とは漢字で言うところの部首、つまり、「偏(へん)、旁(つくり)、冠(かんむり)、脚(あし)、構(かまえ)、垂(たれ)、繞(にょう)」と似ています。

例えば、カタカナ英語にもなっている”reform”という単語ですが、改革・改良するという動詞、もしくは、改革・改良という名詞です。仮にこの単語を知らなくても、”re”=again(再び)、”form”=ラテン語の形作る、ということがわかっていると想像できますよね。さらに、ここから応用して、informはどうでしょうか。inは中にという意味で、formは同じく形作るので、「相手の人の中に形作る」つまり、知らせる、ということができます。”uniform”なら”uni”=1つ、を形作る、つまり、同じ形のという意味の形容詞や、カタカナ英語でおなじみのユニフォームになります。

このように知らなくても類推ができるようになるメリットがあります。

英語初心者がまず覚えるべき語幹(語根)9選

それでは、まずは語源の基本である「語幹(語根)」について主要なものを学習していきましょう!英語学習初心者の方でも、見たことがある単語を中心に紹介しますのでご安心ください。

port = “carry” = 運ぶ

portは「運ぶ」や貨物の輸送を行う「港」などの意味となる”carry”が語源となるラテン語「portare」が由来となります。日本でも、「ヘリポート」などの言葉が使われていますよね。(ヘリコプターの港、という意味です)

主に何かを運ぶことを表現する動詞などに用いられています。

export / [ekspɔːʳt]

ex(=接頭語「外に」)+ port(=語根「運ぶ」)
外に運ぶ → (動) 輸出する、書き出す、(名)輸出

import

im(=接頭語「中に」)+ port(=語根「運ぶ」)
中に運ぶ → (動)輸入する、運び込む、(名)輸入

support / [səpɔ́ːrt]

sup(=接頭語「下」)+ port(=語根「運ぶ」)
下から運ぶ → (動)支える、サポートする

その他の単語

airport=空(air)の港(port)=(名)空港

transport=trans(=接頭語「越える」)+port(=語根「運ぶ」)→(動)輸送する

opportunity=op(=接頭語「向かって」)+port(=語根「運ぶ」)+ity(=名詞接尾語)=港に向かうこと→(名)機会

airport /éɚp`ɔɚt/ 空港
comport /kəmpˈɔɚt/ : 振る舞う
heliport /héləpɔ̀ːrt/ : ヘリポート
important /ɪmpˈɔɚtnt/ : 重要な
opportunity /ὰpɚt(j)úːnəṭi/ : 機会
passport /pˈæsp`ɔɚt/ : パスポート、旅券
port /pˈɔɚt/ : 港
portable /pˈɔɚṭəbl/ : 持ち運べる
portage /pˈɔɚṭɪdʒ/ : 船で運ぶこと
portal /pˈɔɚṭl/ : ポータルサイト
porter /pɔ’ːrtər/ : ポーター
portfolio /pɔɚtfóʊliòʊ/ : 書類入れ、作品集
report /rɪpˈɔɚt/ : 報告、報道
teleport /téləpɔ̀ːrt/ : 瞬間移動する
transportation /tr`ænspɚtéɪʃən/ : 輸送機関

tract = “pull” = 引く

「引く」というラテン語「tructus」が起源となる語幹です。

この場合の「引く」というのは物理的に物を引っ張ったりすることを示すだけではなく、「心が引きつけられる(惹きつけられる)」のような精神的な意味も表しています。

contract / [kəntrǽkt]

com(=接頭語「共に」)+ tract(=語根「引く」)
共に引き合う →(動) 協定、契約を結ぶ、(病気に)かかる(名)契約

attract / [ətrǽkt]

at=ad (=接頭語)=to「に向かって」+ tract (=語根「引く」)
〜に向かって引く→(動)注意を引く、魅了する

 

→attractive(形)魅力的な
→attraction(名)魅力、惹きつける力

extract / [ikstrǽkt]

ex(=接頭語)=out「外に」+ tract (=語根「引く」)
〜外に引く→(動)注意を引く、魅了する、(名)エキス

その他の単語

distract=dis(=接頭語「離れて」)+ tract (=語根「引く」)→紛らす、散らす、distraction→(名)気晴らし、上の空

abstract /æbstrˈækt/ : 抽象的な
detract /dɪtrˈækt/ : 価値を損なう
distract /dɪstrˈækt/ : 注意を散らす
portrait /pˈɔɚtrət/ : 肖像画
portray /pɔɚtréɪ/ : 描く
protractor /proutrǽktər/ : 分度器
subcontract /sʌbkɑ’ntrækt/ : 下請け契約
subtract /səbtrˈækt/ : 引き算する
retract /rɪtrˈækt/ : 取り下げる
retreat /rɪtríːt/ : 退却
trace /tɹeɪs/ : 跡
track /trˈæk/ : 跡
tractable /trˈæktəbl/ : 従順な
traction /trˈækʃən/ : 牽引
tractor /trˈæktɚ/ : 牽引車
trail /treɪl/ : 跡
trailer /ˈtreɪlɚ/ : 牽引車、予告編
train /ˈtreɪlɚ/ : 列車
trait /tréit/ : 特質
treat /tríːt/ : 扱う、おごる
treaty /tríːṭi/ : 条約

form= “form” = 形作る

語根”form”はラテン語の「formare」を起源として、「形を作る」「整理する」などの意味で用いられます。この後の例でも挙げますが、「フォーメーション」など日本語でも使われることが多いですよね。

formation / [fɔːrméiʃən]

form(=語根「形作る」)+ tion(=接尾語「こと」)
形作ること → (名)形成、形作ること

inform / [infɔ́ːrm]

in(=接頭語「中に」)+form(=語根「形作る」)
(人の)中に形作る → (動)知らせる

 

※さらに名詞化する接尾語”tion”を加えることで、”information”(人の中に形作ること)→(名)情報 になります。

isobe

informは、in(接頭語で「~へ」という方向を表す)とform(整理する)で「○○さんに情報を整理して知らせる」という意味になります。少し複雑ですが、なんとなくのイメージをつかむことができれば大丈夫です!

reform / [rɪfˈɔɚm]

re(=接頭語「再び」)+form(=語根「形作る」)
再び形にする → (動)改革する、改良する、(名)改革、改良

その他の単語

formal=form(=語根「形作る」)+al(=形容詞接尾語:「〜に関する」)→形に関する=(形)型にはまった

transform=trans(=接頭語「~の向こう」)+form(=語根「形作る」)= 向こう側に形づくる → (動) 形を変える、transformation=(名)変化

conform /kənfˈɔɚm/ : 従う
deform /dɪfˈɔɚm/ : 変形させる
inform /ɪnfˈɔɚm/ : 知らせる
form /fˈɔɚm/ : 形、書類
formal /fˈɔɚm(ə)l/ : 形式的な
format /fˈɔɚmæt/ : 規格
formula /fˈɔɚmjʊlə/ : 方式
perform /pɚfˈɔɚm/ : 演奏する、演じる、行う
platform /plˈætfɔɚm/ : 駅のホーム
transform /trænsfˈɔɚm/ : 変わる
uniform /júːnəf`ɔɚm/ : 制服

cept、ceive、cip = “take” = 受け取る、つかむ

「受け取る」や「つかむ」という意味のラテン語「capere」が起源です。3種類ありますが、どちらもニュアンスはほぼ同じなのでまとめて覚えてしまいましょう。

accept / [əksépt]

ac=ad (=接頭語)=to「に向かって」+cept(=語根「受け取る」「つかむ」)
自分の方に向かって受け取る→(動)受け入れる、受諾する

 

→acceptance(名)受諾

receive / [risíːv]

re(=接頭語)=back「後ろに向かって」+ceive(=語根「受け取る」「つかむ」)
後ろに向かって受け取る→取り戻す→(動)受け取る

 

→receipt(動)領収書

→reception (名) 受け取り

→receiver (名) 受取人

perceive / [pərsíːv]

per(=接頭語=thoroughly「完全に」+ceive(=語根「受け取る」「つかむ」)
完全に受け取る→(動)知覚する、認識する、〜だとわかる

 

→ perception (名) 知覚

→ perceptive  (形) 敏感な

anticipate / [æntísəpèit]

anti(=接頭語=before「前もって」+cip(=語根「受け取る」「つかむ」)+ate(=接尾語「~にする」)=前もって取る →(動)予期する

 

→ anticipation (名)予期

その他の単語

except=ex(=接頭語「外に」)+cept(=語根「受け取る」「つかむ」)
=外に取る→(前)~は除いて
⇒exception=(名)除外
⇒exceptional=(形)除外の、例外的な

participate=part(=語根「分ける」)+cip(=語根「受け取る」「つかむ」)+ate(=接尾語「~にする」)=部分を取る→(動)参加する
⇒participation=(名)参加

capable /kéɪpəbl/ : 能力がある
capacity /kəpˈæsəṭi/ : 収容能力
caption /kˈæpʃən/ : 写真の説明文、字幕
capture /kˈæptʃɚ/ : 捕まえる
conceive /kənsíːv/ : 想像する
concept /kάnsept/ : 概念
deceive /dɪsíːv/ : 騙す
except /eksépt/ : 除外して
intercept /ìnṭɚsépt/ : 止める
occupy /άkjʊpὰɪ/ : 場所を使う
participate /pɑɚtísəpèɪt/ : 参加する
perceive /pɚsíːv/ : 知覚する
perception /pɚsépʃən/ : 考え方、感じ方
receipt /rɪsíːt/ : 領収書
reception /rɪsépʃən/ : 歓迎、受付、歓迎会
recipe /résəpìː/ : 調理法
susceptible /səséptəbl/ : 影響を受けやすい

spect = “look” = 見る

ラテン語「specere」が起源となり、「見る」という意味で使われます。spectと同じような意味を表す語幹は様々な種類があるので、それらと結び付けて覚えると良いかと思います。

respect / [rispékt]

re (=接頭語「再度」「繰り返し」)+spect(=語根「見る」)
振り返ってみる→(動)尊敬する、(名)尊敬

 

→respectful(形)丁寧な
→respective(形)それぞれの

isobe

respectは、接頭語として「再度」や「くり返し」を示す”re”と”spect”(見る)が合わさって「何回も見る(=尊敬する)」という意味を表しています。

inspect / [ɪnspékt]

in (=接頭語「中を」+spect(=語根「見る」)
中を見る→(動)検査する、点検する

 

→inspection(名)調査

→inspector(名)調査官

suspect / [səspékt]

sus(=接頭語=sub=under「下から」+spect(=語根「見る」)
下から見る→(動)疑う、(名)容疑者

 

→suspicious(形)怪しい

→suspicion(名)疑い

その他の単語

expect=ex(=接頭語「外を」)+pect(=語根「見る」)
=外を見る→(動)予期する、期待する、
⇒expectancy=(名)予想
⇒expectation=(名)予期、期待

spectator=pect「見る」+ator(=接尾「人」)→見る人=(名)見物人

aspect /ˈæspekt/ : 一面
conspicuous /kənspíkjuəs/ : 目立つ
despise /dɪspάɪz/ : 軽蔑する
despite /dɪspάɪt/ : にもかかわらず
expect /ekspékt/ : 予想する
perspective /pɚspéktɪv/ : 考え方
prospect /prάspekt/ : 将来の可能性
retrospect /rétrəspèkt/ : 回顧
specific /spɪsífɪk/ : 特定の
specify /spésəfὰɪ/ : はっきり述べる
specimen /spésəmən/ : 標本
spectacle /spéktəkl/ : 壮大な光景
spectator /spékteɪṭɚ/ : 観客
speculate /spékjʊlèɪt/ : 推測する

vise= “see” = 見る

viseはラテン語「videre」が起源で、先述のspectと同じく「見る」の語幹の一つです。「アドバイス」は日本語でよく使われる言葉なので、そこから「vise=見る」というように覚えてみてはいかがでしょうか。

isobe

adviseの「助言する」という訳を聞くと、語幹の意味(=見る)とニュアンスがイメージしにくかったかもしれません。接頭語として「〜の方を、〜の方へ」を表す”ad”と「見る」という意味の”vise”が合わさることで、「△△の方を見る」→「△△を見て考えたことを助言する」、という意味になっています。

advise / [ədváiz]

ad (=接頭語「~へ」+vis(=語根「見る」)
~の方を見る→(動)助言する

 

→adviser(名)アドバイザー

→advice(名)アドバイス

supervise / [súːpɚvὰɪz]

super(=接頭語「上から」)+vis(=語根「見る」)
上から見る→(動)監督する、管理する、指揮を執る

 

→supervision(名)監督、管理

→supervisor(名)監督者、指導者

その他の単語

revise=re(=接頭語「再び」)+vise(=語根「見る」)
=見直す→(動)見直す、改定する
⇒revision=(名)改定(版)

improvise=im(=接頭語「~でない」)+pro(前に)+vise(=語根「見る」)=前もって見ない→(動)即興で作る
⇒improvision=(名)即興

envisage /envízɪdʒ/ : 想像する
envy /énvi/ : 妬み
evidence /évədns/ : 証拠
evident /évədnt/ : 明らかな
interview /ínṭɚvjùː/ : 面接、会見
overview /óʊvɚvjù/ : 概要
preview /príːvjùː/ : 試写会
provide /prəvάɪd/ : 供給する
prudent /prúːdnt/ : 用心深い
review /rɪvjúː/ : 批評する
view /vjúː/ : 見ること
viewpoint /vjúːp`ɔɪnt/ : 見方
visa /víːzə/ : ビザ
visible /vízəbl/ : 目に見える
vision /víʒən/ : 視力
visit /vízɪt/ : 訪れる
vista /vístə/ : 見通し
visual /víʒuəl/ : 視覚の

serve = “serve” = 仕える、”keep”=保つ

serveはラテン語「servire」を起源とし、もとの語源は「奴隷として仕える」ことで、単体で「奉公する、○○に仕える」という意味を表す動詞でもありますし、さらに、名詞形としてservice(サービス)、servant(召使い)といった単語に派生しています。

語源としても単体で使う時と同じように「仕える、務める、世話をする」などの意味を表します。何かの手続きなどフォーマルな場面の単語の中で用いられることが多いです。

reserve / [rizə́ːrv]

re (=接頭語「後ろ」+serve(=語根「保つ」)
=後ろに置いておく→(動)予約する、取っておく

 

→reservation(名)予約

→reserved(形)控えめな、すでに予約してある

preserve / [prizə́ːrv]

pre(=接頭語「前に」)+serve(=語根「保つ」)
あらかじめ取っておく→(動)保存する、保つ

 

→preservation(名)保存、貯蔵

observe / [əbzə́ːrv]

ob(=接頭語=against「~に向かって」)+serve(=語根「保つ」)
~に向かって保つ→(動)観察する、気づく、守る

 

→observation(名)観察、監視
→observance(名)遵守

その他の単語

deserve=de(=接頭語=fully=「完全に」)+serve(=語根「仕える」)
=完全に仕える→仕えるに値する→(動)値する、価値がある

conservative /kənsˈɚːvəṭɪv/ : 保守的な
conserve /kənsˈɚːv/ : 保存する
dessert /dɪzˈɚːt/ : デザート
deserve /dɪzˈɚːv/ : 価値がある
servant /sˈɚːv(ə)nt/ : 召使い
sergeant /sάɚdʒənt/ : 軍曹
serve /sˈɚːv/ : 仕える
server /sɝ́vɚ/ : 給仕人、サーバー
service /sˈɚːvɪs/ : 公益事業、サービス
servile /sˈɚːv(ə)l/ : 奴隷の
servitude /sˈɚːvət(j)ùːd/ : 懲役

fect、fact、fic= “make” =作る

ラテン語「facere」が起源となる、これら3種類の語源はすべて「作る」という意味を表します。また、「為す術がない」などの文で用いる「為す」という意味を表すときもあります。日本語にもあるperfect(パーフェクト)の「完全に(徹底的に)作る」=「完全な、完璧な」という意味で覚えてみてはいかがでしょうか。

isobe

”per”は接頭語として「徹底的に、完全に」という意味を表します。

また、fact(事実)も語根のままですが「作られたもの」=「事実」として覚えるといいですね。

defect / [díːfekt]

de(=接頭語=away=「離れる」「否定」)+fect(=語根「保つ」)
出来の良い状態から離れていく→(名)欠陥、欠点、(動)亡命する

 

→defective(形)欠陥のある

effect / [ifékt]

ef=(接頭語=ex=out「外に」)+fect(=語根「作る」)
外にもたらす→(名)効果、結果

 

→effective(形)効果的な、有効な

infect / [infékt]

in=(接頭語「中に」)+fect(=語根「作る」)
中にもたらす→(動)伝染させる

 

→infection(名)伝染、感染
→infectious(形)伝染性の

その他の単語

affect=af(=接頭語=ad=to=「~に対して」)+fect(=語根「作る」)
=~に対して作る→(動)影響を与える

magnificient=magn(=接頭語=great「大きい」)+fect(=語根「作る」)
=大きく作った→(形)壮大な

affect /əfékt/ : 影響を与える
counterfeit /kάʊnṭɚfìt/ : 偽物の
defeat /dɪfíːt/ : 敗北、打ち負かす
facile /fˈæsl/ : 単純な
facility /fəsíləṭi/ : 設備、施設
fact /fˈækt/ : 事実
factor /fˈæktɚ/ : 要因
factory /fˈæktəri/ : 工場
faction /fˈækʃən/ : 派閥
faculty /fˈæk(ə)lti/ : 学部、能力
feature /fíːtʃɚ/ : 特徴
manufacture /m`æn(j)ʊfˈæktʃɚ/ : 大量製造
perfect /pˈɚːfɪkt/ : 完全な
prefecture /príːfektʃɚ/ : 都道府県
proficient /prəfíʃənt/ : 上手な
profit /prάfɪt/ : 利益
sacrifice /sˈækrəfὰɪs/ : 犠牲
sufficient /səfíʃənt/ : 十分な

mit、miss= “send” =送る

「○○を送る、投げ入れる」という意味で用いる語源です。”mit”は「送る」という意味のラテン語”mittere”に由来します。

missはそれ自体で「寂しい」という意味の形容詞になるので、「○○さんを見送る=寂しい」のイメージで覚えると分かりやすいかと思います。

大山俊輔 - 共同監修人

ミサイル(missle)も敵に対して送るもの、というニュアンスがありますよね。身近なカタカナ英語から、イメージしていくとわかりやすいです。

transmit / [trænsmít]

trans=(接頭語=across「~の向こうに」)+mit(=語根「送る」)
向こうに送る→(動)伝える

 

→transmission(名)送ること、送信

submit / [səbmít]

sub=(接頭語「~の下」)+mit(=語根「送る」)
下に送る(活かせる)→(動)服属させる、提出する

 

→submissive(形)服従的な、従順な

commit / [kəmít]

com=(接頭語「共に」)+mit(=語根「送る」)
→ 共に送る → (動)託す、犯す、委ねる

 

→comittee(名)委員会

→commitment(名)約束、献身、コミットメント

その他の単語

permit=接頭語=per=「完全に、徹底的に」)+mit(=語根「送る」)
=完全に送る→(動)許可を与える

admit /ədmít/ : 認める
commitment /kəˈmitmənt/ : 約束
commission /kəmíʃən/ : 委員会、歩合
compromise /kάmprəmὰɪz/ : 妥協
dismiss /dɪsmís/ (考えを)退ける、解雇する
dismissal /dɪsmísl/ 解雇
emit /iːmít/(光や熱を)発する
emission /iːmíʃən/ 排出
emissary /éməsèri/ : 使者
mission /míʃən/ : 派遣任務
missionary /míʃənèri/ : 宣教師
missile /mísl/ : ミサイル
message /mésɪdʒ/ : 伝言
omit /oʊmít/ : 除外する
permit /pɚmít/ : 許可する
premise /prémɪs/ : 敷地
promise /prάmɪs/ : 約束
remit /rɪmít/ : (お金を)送る
remittance /rɪmítns/ 送金

isobe

なお、語根(語幹)についてより掘り下げた記事を「英語の代表的な語根(語幹)一覧24選!英単語の覚え方を効率的にしたい人必見!」としてご案内しています。あわせてご参照ください。
英単語の覚え方のコツは語源にあった!覚えておくと便利な語源24選 英語の代表的な語根(語幹)一覧24選!英単語の覚え方を効率的にしたい人必見!

大山俊輔 - 共同監修人

英語の語根について動画で学びたい人は、こちらの動画「ほとんどの人が知らない大人の英単語の覚え方(語根編)」をチェックしてみてください。

特に重要な接頭語5選

ここでは、語幹の前でその意味を補足する「接頭語」について紹介します。

特に動詞は「接頭語」+「語幹」の形で構成されていることが多いので、接頭語を覚えることでそれぞれの動詞が表す意味をイメージしやすくなります。イメージができると暗記も容易になりますね。

覚えやすいように主要なものを厳選して説明するので、ゆっくり理解していきましょう!

ad= “to” =~へ

adは「~の方へ、~の方に」という”方向”を表す接頭語です。語幹であるviseを用いた単語の例としてadviseについて説明したときにも登場しましたね。adは動詞だけでなく、名詞でも多く用いられています。

adventure / [ədvéntʃər]

ad=(接頭語=to「~の方へ」)+vent(=語根「来る」)
~に来ること→(名)冒険

adventurous(形)冒険心のある

adventurer(名)冒険家

adjust / [ədʒʌ́st]

ad=(接頭語=to「~の方へ」)+just(=語根「正しい」)
正しい方向へ→(動)調整する

 

→adjustment(名)調整

その他の単語

adhere=(接頭語=to=「~の方へ」)+here(=語根「粘着する」)
=~に粘着する→(動)粘着する

adverse=(接頭語=to=「~の方へ」)+verse(=語根「回る」)=回る方向へ→(形)反対の、有害な、不都合な
→adversary(名)敵対者

in、im、en

in,im,emは3種類とも「~の中に」という意味を表します。

inは単体で前置詞として「~の中に」という表現をする際にも使われるので、イメージが持ちやすいかもしれませんね。(例えば”I live in Japan.”という文では、inは”日本の中に”という意味を表す際に用いられています。)

あまり詳しくは触れませんでしたが、記事のはじめの方に登場した”import”にも”im”の接頭語が構成要素として入っています。また、「~の上へ」という意味を表すこともあるので併せて覚えておきましょう。

induce / [ədvéntʃər]

in=(接頭語「中(に)」)+duce=duct(=語根「導く」)
中に導く→(動)誘引する、勧誘する

inductive(形)帰納的な(↔deductive:演繹的な)

impact / [ímpækt]

im=(接頭語「中(に)」)+pact(=語根「打つ」)
中を打つ→(名)影響

enact / [enǽkt]

en=(接頭語「中(に)」)+act(=語根「行う」)
中に行う→(動)法律を制定する

その他の単語

include=(接頭語=in=「中(に)」)+clud(=語根「閉じる」)
=中に閉じる→(動)~を含める

imply=(接頭語=im=「中(に)」)+ply(=語根=fold「折り曲げる」)=中に重ねられた→(動)ほのめかす
→implicit(形)暗黙の

enclose=(接頭語=en=「中(に)」)+clos(=語根=shut「閉じる」)=中に入れて閉じ込める→(動)同封する

ex= “out” =外へ

接頭語の「ex-」は「~の外へ」という意味で用いられます。

isobe

具体例を表すときに使われる”ex”の表現とは意味が異なるので混同しないようにしましょう。※具体例を表す際のexは英単語の”example(=例)”を省略したものです。

except / [iksépt]

ex=(接頭語「外へ」)+cept(=語根=take「取る」)
取り出す→(前)~は除いて

 

→exception(名)除外

→exceptional (形)例外の

expose / [ikspóuz]

ex=(接頭語「外へ」)+pose(=語根=put「置く」)
外に置く→(動)さらす、暴露する

→exposure(名)さらすこと、暴露

express / [iksprés]

ex=(接頭語「外へ」)+press(=語根「押す」)
考えを外に押し出す→(動)表現する

→expression(名)表現

その他の単語

exceed=(接頭語「外へ」)+ceed(=語根=go=「行く」)
=外へ行く→(動)超過する
→excessive(形)過剰の

exhibit=(接頭語「外へ」)+hib(=語根=have=「持つ」)
=外へ持って出る→(動)展示する
→exhibition(名)展示会

exotic=(接頭語「外へ」)+ic(=接尾=「~的なもの」)
=外的なもの→(形)外来の、エキソジックな

um、in、im

これら3つは語幹や既に意味を持っている英単語の前でそれらの意味を否定する役割を担っています。

大山俊輔 - 共同監修人

inとimに関しては上で説明したように「~の中に」や「~の上に」という意味で用いられることもあり、単語によってどの意味かは異なるので注意が必要です。

その他の単語

uncertain=(接頭語「でない)+certain(形)確かな=(形)不確かな

intangible=(接頭語「でない)+tangiblen(形)はっきりとした=(形)ぼんやりとした、不明確な

impossible(接頭語「でない)+possible(形)可能な=(形)不可能な、無理な

re= “back” =後ろへ、”again” =再び

「再び」や「後ろに、反対に」の意味を表します。

メールの返信をする際のタイトルなどで”re:”という表示を目にしたことがあるのではないでしょうか。この”re”は「返信」という意味なので、接頭語としてのreの「再び」という意味と結び付けて考えると分かりやすいかと思います。

単語の例)recede(後退する、退く)

react=(接頭語「再び)+act(動)行動する=(動)反応する

recede=(接頭語「後ろへ)+cede(語根)=go=行く=(動)後退する

recycle=(接頭語「再び)+cycle(名)循環=再び循環する=(動)リサイクルする

isobe

reactは動詞であるact(行動する、演じる)とre(再び)で「再び行動する(何かの動きの後に行動する)=反応する」という意味になります。

isobe

なお、接頭語についてより掘り下げた記事を「英語の代表的な接頭語一覧25選!英単語の覚え方を効率的にしたい人必見!」としてご案内しています。あわせてご参照ください。

大山俊輔 - 共同監修人

英語の接頭語について動画で学びたい人は、こちらの動画「英語の接頭語を学ぶと、英単語の暗記はカンタン!」をチェックしてみてください。

英語の代表的な接頭語25選!英単語の覚え方を効率的にしたい人必見! 英語の代表的な接頭語一覧25選!英単語の覚え方を効率的にしたい人必見!

これだけ覚えればOKな接尾語3選

これだけ覚えればOKな接尾語

最後に、「これだけ覚えれば大丈夫!」な接尾語を3つに絞って紹介していきます。

接尾語は主に動詞、形容詞、といった英単語の種類を定義するために用いられます。接尾語のレパートリーは語幹や接頭語に比べて少ないのですぐに覚えられます。

また、接尾語は同じようなものが多くの英単語の中で登場するため、特に意識せずとも英語学習の中で自然にイメージが身に付いていきやすいです。そのため接尾語よりは語幹、接頭語の方が暗記の難易度は高いタメ、それらを優先して覚えることをおすすめします。

語源→接頭語、と勉強してきてお疲れ気味かもしれませんが、あと少しなので頑張って理解していきましょう!

ion、tion = (仏)ion =「もの」「こと」

この2つの接尾語が英単語の最後に付くことで、単語に名詞の役割を与えます。すでに出来上がっている動詞の最後に付随し、動詞→名詞へ変化させることなどが多いです。

この接尾語自体を日本語で訳すと「〜すること」という意味になります。

例:動詞 + ion/tion  ⇨ 名詞

act(活動する)⇨ action(活動、行為)
simulate(試す) ⇨ simulation(偽装行為、何かを試すこと)
add(追加する) ⇨ addition(追加)
satisfy(満足させる) ⇨ satisfaction(満足)
suggest(提案する) ⇨ suggestion(提案)
construct(建築する) ⇨ construction(建築)
correct(正す) ⇨ correction(訂正)
inform(知らせる) ⇨ information(情報)

ly = 古英語-lice、-licに由来

語幹の後にくっついて形容詞か副詞を構成する接尾語です。接尾語ly の多くは、名詞を形容詞に変え,形容詞を副詞に変えてくれます。多くは副詞ですが、稀に形容詞の場合もあるので注意しましょう。

例:名詞 + ly ⇨ 形容詞 + ly ⇨ 副詞

friend(名詞) ⇨ friendly(形容詞) ⇨ friendlily(副詞)

例:名詞 + ly  ⇨ 形容詞

love(愛) ⇨ lovely(愛らしい)
time(時) ⇨ timely(時宜を得た)
order(整然) ⇨ orderly(整然とした)

例:形容詞 + ly  ⇨ 副詞

happy(幸せな) ⇨ happily(幸せに)
quick(速い) ⇨ quickly(速く)
real(本当の) ⇨ really(本当に)

ment

主に動詞の後に付随して名詞へと変化させる役割を持っています。

この接尾語が付くことで、その動詞の「結果」やその動詞をする際の「手段」を表す名詞へと変わる場合が多いです。

例:動詞+ment ⇨ 名詞

advance(進歩する) ⇨ advancement(進歩)

agree(同意する) ⇨ agreement

amaze(~を驚かせる) ⇨ amazeent(びっくりすること)

enjoy(~を楽しむ) ⇨ amazement(楽しみ)

enrich(豊かにする) ⇨ enrichment(豊かにすること)

govfern(統治する) ⇨ government(統治するもの=政府)

move(動く) ⇨ movement(動き)

retire(引退する) ⇨ retirement(引退)

isobe

なお、接尾語についてより掘り下げた記事を「英語学習者が覚えるべき基本の接尾語5選!知っていると便利な15の接尾語もご紹介」としてご案内しています。あわせてご参照ください。
英語学習者が覚えるべき基本の接尾語5選!知っていると便利な15の接尾語もご紹介 英語学習者が覚えるべき基本の接尾語5選!知っていると便利な15の接尾語もご紹介

大山俊輔 - 共同監修人

英語の接尾語について動画で学びたい人は、こちらの動画「大人の英単語学習は語源から学ぶと圧倒的に頭に残りやすいよ(接尾語編)」をチェックしてみてください。

まとめ

英語の語源は本当にたくさんの種類があり、この記事で紹介したものだけでも覚えるのはなかなか大変かもしれません。
しかし、単語を勉強をする際に語源を意識することでそれぞれの英単語が持つ意味のイメージがしやすくなり、英語の学習はもっと楽しいものに変化します。

すぐに覚えられなくとも焦る必要はありません。
何度も復習をしながら英語の学習を続けていきましょう!

ここまで記事をお読みくださり、本当にありがとうございました!

また別記事でも英語の語源を活用した英単語のおすすめ暗記法を解説していますので、合わせてチェックしてくださいね。

英単語の覚え方のコツは語源にあった!覚えておくと便利な語源24選 英語の代表的な語根(語幹)一覧24選!英単語の覚え方を効率的にしたい人必見! 英語学習者が覚えるべき基本の接尾語5選!知っていると便利な15の接尾語もご紹介 英語学習者が覚えるべき基本の接尾語5選!知っていると便利な15の接尾語もご紹介 英語の代表的な接頭語25選!英単語の覚え方を効率的にしたい人必見! 英語の代表的な接頭語一覧25選!英単語の覚え方を効率的にしたい人必見!

isobe・大山俊輔(しゅみすけ社長)

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