この記事を書いている「b わたしの英会話」のcacaoと申します。
中1の英語学習スタート時の成績は芳しくありませんでしたが、ハリーポッターにはまり原書で読んでみたいと本気で勉強を始め、留学経験なしで海外就職を果たしました。
帰国後は、英会話スクールで講師として勤務していました。
今までの学習経験を踏まえ、より効率的に実践レベルの英語を学べるポイントを紹介します。
英語学習するうえで、日本人が苦しむポイントの1つに発音があります。
見たことのない記号ばかりで難しそうだけど、私にもできる?
発音記号をもっと手軽に、楽しく覚える方法はないかな?
このように悩んでいる方が多いと思います。
確かに英語の発音は日本語にないものあり、綺麗に発音するにはリスニングとスピーキングを何度も繰り返し練習するしかありません。
そのときに、ぜひ発音記号の学習を始めることをお勧めします。
遠回りのように感じるかもしれませんが、発音記号を学ぶと正確な英語の発音を認識できるので、リスニング力とスピーキング力がついてきて理想の発音へのステップアップが加速します。
しかも発音記号はポイントを押さえれば簡単に覚えられて読むことができます。
今回は一見難しそうな発音記号の読み方・覚え方について紹介します。
英語の発音記号について
発音記号には、Jones式とIPA(国際発音記号)の2種類があり母音の表記に違いがあります。
今回は日本で出版されている英和辞書の多くで使われているJones式について説明します。
発音記号は「母音」と「子音」という2つの種類に分けられます。
母音は日本語でいう「アイウエオ」のことで、子音は「か」「と」「な」なども日本語をローマ字にしたときに表せられる[ka]、[to]、[na]の[k]、[t]、[n]という文字の音のことです。
記号の形は難解ですが、覚える際には母音と子音それぞれ異なったポイントがあります。
まず、母音は3つのカテゴリーに分けてみると覚えやすくなります。
②アルファベットに似ていない形のもの
③アルファベットと似ていても、ローマ字読みとは違う発音になるもの
①についてはすでに読めていますので、新たに覚えるのは②になります。
そして、この中で最も注意しなければならないのは③です。
つい、ローマ字読みをしてしまいがちだからです。
そして、子音はペアで覚えていきましょう。
日本語の「は」に濁点がつくと「ば」に、半濁点がつくと「ぱ」になるように、英語の音もベースとなる音に少し変化をつけると他の音になるものがあります。
これらはセットで覚えていきましょう。
英語の発音記号の読み方一覧:母音
日本語の母音は5種類ですが、英語では24種類あります。
(数え方により諸説あります)
多すぎて覚えられないと不安に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、上記、母音の覚え方に説明した②と③に当てはまる記号は、5種類。
発音記号はそれぞれの組み合わせで、単一で使うもの(単母音)、2種類重ねて使うもの(二重母音)、3種類重ねて使うもの(三重母音)があります。
また[ː]という、口を横に広げて長めに発音する記号(長音記号)も組み合わさってより複雑さが増しています。
大切なのは、母音がいくつあろうが、1つの塊として読んでいくことが大切です。
ちなみに二重母音以上は区別は、アメリカ英語かイギリス英語なのかや考え方の違いによってはっきりとしていません。
こちらでは、二重母音と三重母音をまとめて紹介します。
単母音
単母音の中でもアルファべットに似た形で、ローマ字読みと似た発音になるものはこちらになります。
アルファベットの「u」と形が似ています。
唇を突き出して「ウ」を発音します。
full / book / could
[u:]
先ほどの発音を長く発音します。
[ː]が後ろに来るときは前の音の発音で口を横に伸ばして発音します。
pool / do / few
[e]
アルファベットの「e」と形が似ています。
日本語の「エ」とほぼ同じ発音です。
bed / egg / says
[ɑ]
アルファベットの「a」と形が似ています。
日本語の「ア」の音で鼻に抜けるよう に発音します。
box / hot / want
[ɑː]
先ほどの「ア」の発音で、口を横に伸ばして長く発音します。
father / aunt / calm
次に単母音の中でアルファベットに似ていない形のものはこちらになります。
アルファベットの「a」と「e」が重なった形をしています。
文字通り「ア」と「エ」の間の音になります。
apple / hat / happy
[ʌ]発音記号独特のもの。
数多くある「ア」の発音の中でも、「ア」の音を太くまっすぐ発声します。
but / love / country
[ə]
アルファベットの「e」が反転したような形をしていますが、音は日本語の「エ」ではありますが、下顎を下げて「ア」と「オ」の間のようなあいまいな発音をします。
日本語にない音ですので習得するのは時間がかかります。
about / correct / blanket
[əː]
先ほどの発音を長く発音します。
girl / earth / work
[ɔː]発音記号独特のもの。
日本語の「オ」の音ですが、舌を根元に引き寄せて発音します。
ball / author / bought
続いてアルファベットと似ていても、ローマ字読みとは違う発音になるものをご紹介します。
アルファベットの「i」と同じ形ですが、発音が違います。
日本語の「イ」と「エ」の間の音です。口の形はエで「イ」を発音します。
kind / build
[iː]
先ほどの発音を長く発音します。
eat / tea / chief
[ai]
日本語の「アイ」の発音ですが、「ア」は大きく「イ」を後から添えるようにして発音します。
ice / buy / cry
二重母音・三重母音
二重母音は2つの母音が、三重母音は3つの母音がまとまりのある1つの音として発音されることです。
この組み合わせには、母音の後ろに[r]が付いている発音記号が多くあります。
[r]は子音で発音を紹介しますが、1つの塊として捉えられるため、通常の[r]とは少し発音の仕方が違います。
この場合、母音の最後の音が[r]の音へひきずられていきます。
例えば[ɑː]と[ɑːr]の発音をあえてカタカナで書くと、「アー」と「アーゥル」というように、少しづつ[r]の音へ近づけるために舌先を上に動かします。
このときに舌が上顎に付かないように注意します。
以下に二重母音と三重母音の発音を紹介します。
先ほどと同様に「アウ」の音ですが、「アー」と少し伸ばして「ウ」と添えて発音します。
house / cloud / down
[ei]日本語の「エイ」そのままの音です。
able / break / eight
[ou]
唇を小さくして「オ」を発音し、さらにすぼめて「ウ」を発音します。
open / no / boat
[ɔi]
大きな口で「オ」の後に「イ」を発音します。
boil / boy / choice
[ər]
舌を上顎につかないように丸めて「ア」を弱く発音し、[r]の音へつなげる。
flower / other / measure
[əːr]
口を軽く開き舌を巻いて、「アー」と発音する。この時に舌が上顎につかないように注意する。
bird / hurt / burn
[ɑːr]
大きな口で「ア」を言いながら[r]の発音へひきずっていく。
art / heart / park
[ɔːr]
すぼめた口で「オ」を言いながら[r]の発音へひきずっていく。
door / born / court
[uər]
すぼめた口で「ウ」を言いながら[r]の発音へ移り、口を少し開く。
tour / sure / your
[eər]
唇を横に伸ばして「エァ」を言いながら[r]を発音する。
air / chair / repair
[iər]
唇を横に伸ばして「イ」を強く発音した後に小さく「ァ」、その後舌先を上へ巻き上げる[r]を発音する。
ear / dear / idea
また別記事の「英語の発音が難しい!良くするには母音からマスターすることが近道!」でも英語の発音について解説していますので、合わせてチェックしてみてくださいね!
英語の発音が難しい!良くするには母音からマスターすることが近道!
英語の発音記号の読み方一覧:子音
日本語の子音は、母音とセットで発音されますが、英語は子音で終わる単語が多くあります。
ほとんどの子音の発音は、ローマ字つづりの[ka](カ)ではなく、[k](クッ)のように日本語の母音の音を外して発音します。
ただし、日本語よりも唇や舌を動かす動作が多いので注意が必要です。
その動作ごとに単語の種類分けがあり、破裂音や摩擦音、鼻音などと呼ばれている発音があります。
今回は、破裂音、摩擦音、鼻音、その他に分けて紹介します。
破裂音
破裂音は文字通り、完全に閉じた口から勢いよく音を出します。日本語の「ぱ」「ば」「た」「だ」「か」「が」が破裂音になります。
英語の破裂音は6種類です。
唇を破裂させて「プ」と発音する。
pot / stop / please
[b]
口を閉じた状態から大きく破裂させて「ブ」を発声する。
best / job / public
[t]
先ほどのdよりも短めに「ト」と発音する。
time / sport / yacht
[d]
舌を上下に動かしながら「ド」と発音する。
day / needle / read
[k]
短く「ク」と発音する。
key / bacon / sick
[g]
先ほどと同様に短く「グ」と発音する。
dog / game / ago
摩擦音
摩擦音は、音を出す際に空気摩擦が起きてできる音のことです。
日本語にない摩擦音があることや、息の通り道を狭くする動作があるため、苦手意識をお持ちの方が多いです。
英語の摩擦音は9種類です。
下唇を軽く噛んで息を吐きます。
five / fork / offer
[v]
唇を噛んで震わせながら「ブ」と発音する。
van / have / vacation
[θ]
舌先を軽く嚙んで息を出す。日本人が最も苦手とする発音の一つ。
thank / bath / thin
[ð]
舌を噛んで「ドゥ」と発声する。
this / with / mother
[s]
舌を上歯につけて「ス」と発音する。
sorry / safe / sun
[z]
歯を合わせて「ズ」を発音し歯を震わせる。
rose / music / surprise
[ʃ]
日本語の「ス」に近い「シュ」の音。
sheep / she / dish
[ʒ]唇をすぼめ、上の歯茎に舌先を近づけて「ヂュ」と発音する。先ほどの「シュ」が濁った「ヂュ」という音になる。
ink / singer / long
[h]
ローソクの火を消すくらいのやさしさで息を吐いたときの音。
heat / heavy / help
鼻音
鼻音は口ではなく、鼻から抜ける音のこと。
例えると、ハミングで歌う時の音です。英語では3種類です。
口を閉じて「ム」と発音する。
man / summer / company
[n]
舌を上歯につけて「ヌ」と発音する。
pen / until / night
[ŋ]
「グ」の発音だが、舌の根元と鼻に意識を向けて発音する。
だたし、「ング」とまではいかない。
anger / hungry / king
その他の子音の発音記号
そのほかの子音の発音には、こちらのようなものがあります。
唇を突き出して「ウ」を発音する。
wait / week / weather
[l]
「ル」の音で舌を上歯に当てます。
日本語の「ル」の発音に近いです。
leaf / line / pearl
[r]
舌先を丸めて上顎には触れずに音を出します。
先ほどの[l]と同じ「ル」の発音に聞こえますが、カタカナで表記すると「ゥル」のように巻き舌の音が聞こえます。
red / right / marry
[j]
アルファベットは「j」だが、発音は「ユ」に近い「イエッ」の音。
yes / you / young
[ʧ]「チ」を普段よりも小さい口で発音する。
chair / question / much
[ʤ]
口を少しすぼめ上の歯茎に舌先をつけて「ジュ」と強く低い音を出す。
Japan / bridge / gym
英語の発音記号の読み方一覧:アクセント
英語の発音には、アクセントと呼ばれる音の強弱も大事なポイントとなってきます。
アクセントとはどの音節を強く読むかを表わしている記号です。
英単語の発音には、音節と言われる音のまとまりがあり、一つの単語で複数の音節があります。
例えば、日本語の平仮名一文字が音節だとすると「に」「ほ」「ん」3つの音節が合わさり、「にほん」という単語ができ上がります。
アクセントとは、「にほん」「にほん」「にほん」のどこを強く読むかということです。
記号の形としては[´]や[`]で母音の上に付いておりここを強く読みます。
[´]は最も強く発音される第1アクセント、[`]は次に強く発音される第2アクセントと呼ばれています。
発音を良くするために英語の早口言葉を練習しよう!
早口言葉は英語で「tongue-twister」と言います。
アナウンサーの方が早口言葉で正しい活舌練習をされているように、英語の発音も早口言葉で学んでみましょう。
大事なことは、ゲーム感覚で楽しく口や舌の運動をすることです。
普段より少し口や舌を意識すると発音は格段に変わっていきます。
今回は5種類の早口言葉を紹介します。
8匹のサルが8個のリンゴを食べた。
アルファベットの「E」と「A」が混在している早口言葉です。
実は近い発音をしているので、1つ1つの単語に注意しましょう。
ヴェロニカはとてもまずいベリーにかじりつきました。
「V」と「B」の音の違いを意識しましょう。
同じように震える音に聞こえますが「B」は大きく口を開けて、「V」 は下唇が震えているか確認しましょう。
彼女は海岸で貝殻を売っている。
日本語では「し」の1文字に集約されてしまいますが、[s]と[ʃ]は全く違う音です。
とても難しい早口言葉ですので、焦らずゆっくりと練習してみてください。
赤いトロッコと黄色いトロッコ、赤いトロッコと黄色いトロッコ。
日本人が苦手な「L」と「R」の発音の練習です。
どれくらい長く続けられるかチャレンジするも良し、「lorry」を「leather」に替えると、「th[θ]」の発音練習にもなります。
彼は3回フリースローを投げた。
「th[θ]」の練習です。
舌を少しだけ出して前歯で噛み、「スー」と発音しますが、直後に「r」や「f」の音も入ってきますので、文の短さとは裏腹にかなり難易度が高くなっています。
これがすんなりと言えるようになる頃にはすっかり発音が良くなっているでしょう。
また別記事の「【長文あり】英語の代表的な早口言葉6選【発音練習にも使える】」でも英語の早口言葉をご紹介していますので、チェックしてみてくださいね!
参考
【長文あり】英語の代表的な早口言葉6選【発音練習にも使える】b わたしの英会話
まとめ
いかがだったでしょうか。
なかなか学習機会がない発音記号ですが、実は学習したことによるメリットが多いことがお分かりいただけたかと思います。
ポイントは2点。
母音はカテゴリーに分けて覚える。
子音はペアで覚える。
今回の記事で説明したことをもとに、繰り返し練習をしてみてください。
発音がどんどんブラッシュアップしてこれまで以上に
英会話が楽しく感じられるはずです。
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