こんにちは!「b わたしの英会話」の日向と申します。
- 過去完了って名前からして難しそう…
- 現在完了と過去完了、一体何が違うの?
- 継続、経験、完了、用法の違いがわからない
中学で習った「現在完了」、結構難しくて骨が折れましたよね。
それも乗り越え、喉元過ぎて熱さを忘れた頃、高校で出会ったのは…。
「はじめまして、過去完了です!」
悪夢再び…。
そうやって英語ギライに拍車がかかった人、多いのではないでしょうか。
それ以来、記憶に蓋をして過ごしてきた人もそうでない人も、この機会に過去完了を復習しておきましょう。
過去完了は社会人英語にとっては必須の便利表現です。
マスターすることができれば、英語での表現の幅が確実に広がります。
- 現在完了のおさらい
- 現在完了と過去完了の違い
- なぜhadを使うのか
- 継続、経験、完了の3用法
基本の基本、ゼロから説明していきますので、苦手意識が強い人も、安心してください。
それでは、早速始めていきましょう!
統一模試で偏差値30台を出すことも…。
高校時代に、英語が分からな過ぎて一念発起。
独学で学び始めて1年後、模試の偏差値は80に乗ることも。
苦手を得意にしたその経験を活かし、大学在学中より学習塾での講師として、数多くの中学生や高校生を指導。
【前提】英語の現在完了形とは?
現在完了とは文字通り、「現在(今)までに完了した(終わった)こと」を表し、<have [has]+ 過去分詞>で表されます。
出来事を経験として持っているから「have」が使われるイメージです。
現在完了の文の意味は、完了した出来事をどう捉えるかによって、以下の3種類に解釈されます。
私は10年間英語を勉強しています。
※「10年間英語を勉強している」という出来事を持っているイメージ
彼女はその町を3回訪れたことがあります。
※「その街を訪れた」という出来事を3つ持っているイメージ
私の夫はちょうど家に帰ってきたところです。
※「帰宅した」という出来事をちょうど今持ったイメージ
ただ、ネイティブは逐一これらを3つに分類しているわけではありません。
彼らの頭の中では、継続も経験も完了も、区別なく現在完了という1つの時制として理解されているのです。
とはいえ、現在完了は私たち日本人には馴染みのない時制ですので、まずは3つに分類しつつ意味を掴んでいきましょう。
慣れてくれば、きっちり分けなくても理解できるようになってくるはずです。
「現在完了」についてもっと詳しく確認したい方は、別記事の「【例文つき!ゼロから学ぶ】現在完了形とは!?3つの用法を徹底復習! 秘密は”have”にあった!?基本からわかりやすくおさらい!!」をぜひご参照ください。
【例文つき!ゼロから学ぶ】現在完了形とは!?3つの用法を徹底復習! 秘密は”have”にあった!?基本からわかりやすくおさらい!!英語の過去完了形とは?
「過去完了形」について確認していきましょう。
現在完了は「現在(今)までに完了した出来事」を表していました。
このとき、話の中心は常に「現在(今)」にあります。
しかし、実際の会話においては、話の中心が現在(今)にあるとは限りませんよね。
例えば、結婚して5年になる夫婦がいたとします。
彼らが現在を中心として思い出を語ると、以下のような現在完了の文になります。
私たちは結婚して5年になります。
しかし、彼らが結婚する前にも物語はあるはずです。
そこで、話の中心を現在ではなく、彼らが結婚した時点にスライドしてみましょう。
出会ってから3年で結婚したとすると、このような文が出来上がります。
私たちが結婚したとき、知り合って3年になっていました。
この文が過去完了です。
過去完了というのは、話の中心を過去のある1点に置き、そのときまでに経験として持っていたことを<had + 過去分詞>で表します。
現在完了だと「持っている」だからhave[has]、過去完了は「持っていた」だからhadになる、ただそれだけのことだったんです。
このとき注意したいのは、過去完了を表現するときに「話の中心となる過去の1点を必ず明示する」ということです。
例えば、こちらのような発言をされたとします。
私は彼女に会ったことがありませんでした。
こう言われても、話の中心がどこにあるのかが分からず「いつの話?」となってしまいますよね。
では、次のように補足してみたらいかがでしょう。
あなたが彼女をパーティーに連れてくるまで、私は彼女に会ったことがありませんでした。
これなら、話の中心が「あなたが彼女をパーティーに連れてきたとき」ということがわかり、内容もすんなり入ってきますよね。
ちなみに、過去の1点がお互いに分かり切っている場合には「at that time, then(そのとき)」を使ってもOKです。
私はそのときまで彼女に会ったことがありませんでした。
以上の内容を改めてまとめると、こちらのようになります。
基本形<have[has] + 過去分詞>
・過去完了⇒過去のある1点までに経験したことを表す、話の中心は「過去」
基本形<had + 過去分詞>
※話の中心となる過去の1点を必ず明示する
英語の過去完了形の継続・経験・完了を例文で使い方を分かりやすく解説!
最初にご説明した通り、現在完了を私たち日本人が理解するためには「継続」、「経験」、「完了」の3種類に意味を分類する必要がありました。
過去完了についても同様です。
それでは最後に、それぞれの違いについて、例文を交えつつ確認していきましょう。
英語の過去完了形「継続」
過去完了が、過去のある時点までに「ずっと~していた」という継続的な出来事を表すとき、それは「継続」用法に分類されます。
継続の期間を表す際には、<for + 期間>が使われることが多いです。
「since(~から、~以来)」は現在までを表す表現なので、過去完了では使われません。
大学に入学したときには、私は6年間英語を勉強していました。
「大学に入学した」という話の中心までに、「6年間英語を勉強した」という経験を持っているイメージです。
このように、話の中心となる過去の1点はwhenで表すことが多いです。
大阪に引っ越すまで、私は10年間東京に住んでいました。
「大阪に引っ越した」という話の中心までに、「10年間東京に住んでいた」という経験を持っているイメージです。
このように、話の中心となる過去の1点はuntil[till](~までずっと)で表すこともできます。
母親が帰ってきたとき、その少年は2時間ずっとゲームをしていました。
「母親が帰宅した」という話の中心までに、「2時間ゲームをし続けていた」という経験を持っているイメージです。
<had + been + ~ing>で過去完了進行形の形。動作が生き生きと続いている様子を表します。
英語の過去完了形「経験」
過去のある時点までに「~したことがある(ない)」という経験の有無を表現している場合、その過去完了は「経験」用法に分類されます。
経験の場合、回数を表すonce「1回」, twice「2回」, 〇〇 times「〇〇回」や、before「以前」、否定の意味のnever「一度も~ない」などが一緒に使われることが多いです。
北海道を訪れるまで、彼は一度も雪を見たことがありませんでした。
「北海道を訪れた」という話の中心までの経験を語っています。
30歳になる前に、私は2回海外に行ったことがありました。
「30歳になった」という瞬間を話の中心として、それまでに「3回海外に行った」という経験を表現しています。
彼の家で食べるまで、私は一度も納豆を試したことがありませんでした。
「彼の家で納豆を食べた」という出来事を話の中心として、それより以前を振り返っています。
このように、カンマ(,)を付けて文の前後を入れ替えることもあります。
意味は変わりませんが、後ろに来る文がより強調される効果があります。
英語の過去完了形「完了」
話の中心と、<had + 過去分詞>を用いて表す出来事との間に、時間的な差がほとんど無い場合、それは「完了」用法に分類されます。
「結果」と分類している人もいますが、完了だろうと結果だろうと、大した違いはありませんので、お好きな方で覚えて頂いてOKです。
よく一緒に使われる表現としては、just「ちょうど」やalready「すでに、もう」が挙げられます。
父が帰宅したとき、私たちはちょうど夕食を食べ終わったところでした。
「父が帰宅した」ときを話しの中心として、そのとき「夕食を食べる」という行為が終わっていたことを表しています。
「just」が付いているため、2つの出来事がほぼ同時に起こったイメージです。
私がバス停に着いたとき、バスは既に出発していました。
「バス停に着いた」ときを話しの中心として、「バスの出発」という出来事が既に終わっていたことを表しています。
「already」が付いているため、バスが去ってからそれなりに時間が経っているイメージです。
そのときまでに、私は宿題を終わらせていました。
「そのとき」という話の中心までに「宿題をする」という行為が終わっていたことを表しています。
このように「by that time(そのときまで)」のような前置詞句が話の中心になることもあります。
まとめ
過去完了と現在完了の違いは、「話の中心がどこにあるか」です。
現在を中心に語れば現在完了、過去のある1点を中心に語れば過去完了、ただそれだけの違いに過ぎません。
小難しそうな名前のせいで過去完了に苦手意識を持っている人も、この機会に是非マスターしてみてください。
過去完了が使いこなせれば、あなたの英語表現の幅が広がること間違いなしです。
それでは、これからも楽しんで英語学習を続けていきましょう!
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