こんにちは!「b わたしの英会話」の日向と申します。
- 分詞って何?なんで「分」なの?
- 分詞の意味って、いろいろあって混乱する…。
- 現在分詞と過去分詞、それぞれの違いがわからない。
「分詞」というワードが初めて出てくるのは、高校の最後の方ですね。
名前を表すのは「名詞」、動きを表すのは「動詞」とだいたいの品詞が名前で役割の推測がつきます。
しかし「分詞」という名前に面食らった人も多いのではないでしょうか。
「分かれた品詞?なんだそれ!?」
かくいう私もその一人で、学生の頃は分詞の正体が掴めず、嫌いな品詞TOP3に常に君臨していました。
しかし、分詞は英語で表現していくためには必須の品詞です。
様々なシーンで使われるため、マスターしているかどうかで、表現の幅が大きく変わってきます。
そこで今回は、なかなか実態が掴みにくい「分詞」について、ゼロから復習をしていきたいと思います!
- 分詞の「分」の意味
- 現在分詞と過去分詞の違い
- 分詞の形容詞的用法
- 分詞の副詞的用法
この記事を読めば、今まで掴みどころのなかった「分詞」の正体がわかり、積極的に使いこなすことができるようになりますよ。
それでは、早速始めていきましょう!
統一模試で偏差値30台を出すことも…。
高校時代に、英語が分からな過ぎて一念発起。
独学で学び始めて1年後、模試の偏差値は80に乗ることも。
苦手を得意にしたその経験を活かし、大学在学中より学習塾での講師として、数多くの中学生や高校生を指導。
英語の分詞とは?分かりやすく解説!
分詞というのは、英語の「participle」を和訳したものです。
ここに含まれる「part-」は「部分」を表しており、「-ciple」は「取る」を意味しています。
その結果、「participle」は直訳すると、「部分を取る」といった意味になります。
どうしてこんな名前がついたかと言うと、分詞というのは「1人2役」をする品詞であり、それぞれの役が「部分を取っている(担っている)」と考えられるからなんです。
こちらの英文を見てください。
彼女は母親からその人形をもらいました。
この文に含まれるgivenという単語は「(過去)分詞」です。
ここで「given」は「given the doll」、つまり「人形をあげる」という意味の動詞として働いています。
そして「She was given」、つまり「彼女=(人形を)あげられた」という意味の形容詞としても同時に働いています。
ここからわかるのは、givenという(過去)分詞が
②形容詞としての役割も同時に果たしている
ということです。
このように、分詞というのは1つの品詞でありながらも、同時に2つの品詞の役割を果たす(1人2役をする)ことができる、非常に便利な存在なんです。
では、分詞がどのように1人2役をこなしているか、その説明に入る前に、まずは2種類ある分詞、現在分詞と過去分詞、それぞれの違いについて確認しておきましょう。
英語の分詞は「現在分詞」と「過去分詞」の2種類
分詞には2種類の形があり、それぞれ「現在分詞」、「過去分詞」と呼ばれています。
1つずつ詳しく見ていきましょう。
英語の現在分詞とは?
中学1年生で習う「現在進行形」で初めて出てくる形ですね。
現在進行形について詳しくは、こちらの「英語で現在進行形とは?進行形にできない動詞の理由をわかりやすく解説!」をご参照ください。
英語で現在進行形とは?進行形にできない動詞の理由をわかりやすく解説!現在分詞が表す意味は、「~している状態」です。
彼は今水を飲んでいます。
※彼=水を飲んでいる状態
Do you know the boy shouting over there?
向こうで叫んでいる少年を知っていますか?
※少年=叫んでいる状態
厳密に言うと違う品詞ではありますが、表す意味はほとんど同じですので、慣れないうちは同じような存在と思っても大丈夫です。
I like collecting beautiful pictures.
私はきれいな写真を集めることが好きです。
動名詞について詳しく知りたい方は、こちらの「【ゼロから学ぶ】動名詞と不定詞の違いは?使い分けや見分け方を徹底解説!」を是非ご参照ください。
【ゼロから学ぶ】動名詞と不定詞の違いは?使い分けや見分け方を徹底解説!
英語の過去分詞とは?
形こそ過去形に似ていますが、過去を表すとは限らないので注意が必要です。
また、全ての動詞に「ed」が付けられるわけではなく、中には不規則な変化をする過去分詞も存在します。
(go[原形]、went[過去形]、gone[過去分詞形]など)
不規則変化について詳しくは、別記事の「英語の不規則動詞の覚え方とは?変化表一覧で分かりやすくマスター!」を是非ご参照ください。
英語の不規則動詞一覧110選!変化表・活用表の覚え方をわかりやすくご紹介さて、そんな過去分詞が表す意味は、大きく分けて以下の2つです。
- 「~される(された)状態」
- 「~してしまう(してしまった)状態
過去分詞の意味①「~される(された)状態」
過去分詞の意味としてよく使われるのが、この「~される(された)状態」という意味。
受動態(受け身)の文で使われている過去分詞は、基本的にこの意味です。
受動態(受け身)については、こちらの「【ゼロから学ぶ】英語の受動態や過去分子とは?使い方をわかりやすく解説!」という記事で詳しく解説しています。
日本で英語はたくさんの学生によって学ばれます。
※英語=学ばれる状態
This is an apple made in Aomori.
これは青森県産のりんごです。
※りんご=作られた状態
過去分詞の意味②「~してしまう(してしまった)状態
過去分詞のもう1つの意味が「~してしまう(してしまった)状態」です。
「~される(された)状態」に比べると数は少なく、今回の分詞で使われることもあまり多くはありませんが、一定数出てくるので注意が必要です。
その落ち葉を拾ってください。
※葉=落ちてしまった状態
「~してしまう(してしまった)」の意味で使われる過去分詞は、主に現在完了で使われます。
現在完了については以下の記事を是非ご参照ください。
分詞の形容詞的用法と副詞的用法
現在分詞と過去分詞、それぞれの違いがおわかり頂けたでしょうか。
それでは本題、分詞の具体的な使い方についてご説明します。
先述の通り、分詞の役割は「1人2役」。
現在分詞にしても過去分詞にしても、その材料は「動詞」です。
そのため、2役のうちの1役は「動詞」に確定します。
では、残りの1役は何なのか?
それは、「形容詞」あるいは「副詞」のいずれかです。
それぞれ詳しく確認していきましょう。
「動詞」と「形容詞」の1人2役(形容詞的用法)
分詞の役割として最もポピュラーなのが、動詞と形容詞の1人2役です。
このような役割をしている分詞のことを「形容詞的用法の分詞」と呼んでいます。
形容詞というのは、名詞を詳しく説明する役割を持つ品詞で、こちらのように使われます。
その本はおもしろいです。
動詞の後につき、主語となる名詞を修飾する使い方です。
文法用語で「叙述用法」と呼ばれます。
私昨日おもしろい本を買いました。
名詞の直前直後につき、その名詞を修飾する使い方です。
文法用語で「限定用法」と呼ばれます。
動詞と形容詞の一人二役をする分詞の場合も、このように「叙述用法」と「限定用法」の2種類の使われ方がされます。
He is running in the park.
彼はその公園で走っています。
いわゆる「現在進行形」の用法です。
「running」は「走る」という動詞の役割とともに、主語である「he」を修飾しています。
その車は私の父によって使われます。
いわゆる「受動態(受け身)の用法。
usedは「使う(使われる)」という動詞の役割とともに、主語であるthe carを修飾しています。
Please look at the running dog.
その走っている犬を見てください。
「tunning」は「走る」という動詞の役割とともに、直後にある「dog」という名詞を修飾しています。
これは中古車(使われた車)です。
「used」は「使う(使われる)」という動詞の役割とともに、直後にある「car」という名詞を修飾しています。
以下の例文を上のものと見比べてみてください。
Please look at the dog running over there.
向こうで走っている犬を見てください。
※runningにover thereが付いたことによって、dogの直後に付いています。
This is the car used by my father every day.
これは私の父に毎日使われる車です。
※usedにby my father every dayが付いたことによって、carの直後に付いています。
「動詞」と「副詞」の一人二役(副詞的用法)
分詞の役割として動詞と形容詞の次に多いのが、動詞と副詞の一人二役です。
このような役割をする分詞のことを、「副詞的用法」の分詞と呼んでいます。
副詞とは「名詞以外の品詞を修飾する」機能をもった品詞で、主にこちらのように使われます。
そのコートはとても高価でした。
veryが副詞です。
直後にある「expensive」という形容詞を修飾しています。
私はその少女をとてもよく知っています。
こちらの「very」も副詞ですが、「well」も副詞です。
今回の「very」は同じ副詞である「well」を修飾しています。
(wellはknowという動詞を修飾しています)
彼女はいつもそのスーパーに行きます。
「always」が副詞です。
直後にある「goes」という動詞を修飾しています。
最終的に、彼のコメントは嘘であると判明しました。
「finally」が副詞です。
直後にある文全体(または、その文の動詞「turned out to be」)を修飾しています。
このように、副詞は形容詞や副詞、動詞、そして文全体など、非常に多くの対象を修飾することができます。
しかし、副詞的分詞の場合、それが形容詞や副詞を修飾することはありません。
その場合修飾するのは、動詞か文全体のいずれかです。
このとき、文全体というのは詰まるところ、そこに含まれる動詞を修飾するということです。
そのため「副詞的用法の分詞は動詞を修飾する」と言ってしまって差支えありません。
彼女は本を読みながらバスを待ちました。
「reading a book」が分詞(句)です。
「waited」という動詞を修飾しています。
その少年はたくさんの人に囲まれて歌っています。
「surrounded by many people」が分詞(句)です。
「is singing」という動詞を修飾しています。
その道を歩いているとき、私はブラウンさんに会いました。
「walking the street」が分詞です。
「I saw Mr. Brown」という文全体、またはそこに含まれる動詞「saw」を修飾しています。
まとめ
いかがでしたか。
分詞の特徴は「部分を取っている」、すなわり1人2役をしているということでした。
「~している状態」の現在分詞、「~される(された)状態」の過去分詞、いずれの分詞についても、動詞と形容詞、動詞と副詞の1人2役をしていることが分かりました。
2種類の品詞の役割を担っていることがわかれば、分詞についての理解は格段に向上します。
これまで苦手意識を抱いていた人も、今後は是非積極的に使ってみてください。
分詞を取り入れることで、あなたの英語表現は確実にレベルアップしますよ。
今回ご紹介したことを参考に、是非「分詞」をマスターしてくださいね。
それでは、今後も楽しんで英語学習を続けていきましょう!
コメントを残す