こんにちは!
今回記事を担当させていただく愛佳と申します。
大学時代に英語嫌いを克服し、今では「わかる!読める!」をモットーに中学生に英語の家庭教師をしています。
中学時代に、名詞や形容詞や副詞など、さまざまな種類の品詞を教わりましたよね。
実はこの品詞、使い方にルールがあることや、品詞を理解することで英文法の理解度がグッと増すことはご存知でしたか?
この記事では
・品詞の種類はいくつあるの?
・どうやって品詞を見分ければいいの?
といった思いに全てお答えします!
品詞を見分けることができるようになれば、格段に英語が読みやすくなりますよ!
そもそも英語の品詞とは何?
品詞とは、文法のルールで分類された種類のことを言います。
さらにわかりやすく表現すると、品詞は英文中での「役割」です。
英文の中で単語は、「主語」や「その主語を補足説明する」といったようにそれぞれ役割を持っています。
これらの単語の役割が品詞です。
英語の品詞の種類一覧と見分け方を分かりやすく解説
ここからは英語の品詞の種類一覧と見分け方を解説します。
英語の品詞の種類一覧
品詞の種類は全部で10種類あります。
下の品詞の種類一覧を見て、少しずつ品詞を覚えていきましょう。
ひと、もの、ことの名を表す。
主語・目的語・補語になる。
【例】
apple:りんご
man:人
family:家族
名詞の代わりをする。
主語・目的語になる。
【例】
he:彼
they:彼ら
it:それ
述語の役割をする。
動作や状態を表す。
【例】
run:走る
write:書く
cook:料理する
動詞の補足をする。
助動詞の後の動詞は原形となる。
【例】
can:〜できる
will:〜だろう
must:〜すべきだ
名詞を修飾する。
補語・修飾語になる。
【例】
beautiful:美しい
kind:親切な
expensive:高価な
名詞以外を修飾する。
修飾語になる。時間・場所・程度・頻度を表す。
【例】
slowly:ゆっくり
here:ここで
tomorrow:明日
名詞の前に置く。
場所・時間などを表すため、副詞と同じ役割を持つ。
【例】
at:〜に、〜で
on:〜の上に
from:〜から
文と文、単語と単語などをつなぐ。
【例】
and:〜と…
or:〜か…
but:しかし〜
名詞の前に置く。
【例】
a, an:ひとつの
the:その
人の感情や呼びかけを表す。
【例】
oh:おお
yeah:うん
hi:やあ
英語の品詞の見分け方
10種類もある品詞を、どのように見分ければよいでしょうか。
品詞の見分け方は大きく分けて3つあります。
これさえ知っておけば品詞を見分けるのがかなり楽になりますよ。
意味で見分ける
英文を読んだ時に、もともと単語の意味を知っていれば、単語の意味で品詞を見分けましょう。
位置で見分ける
品詞の位置は文法のルールがあるため、ある程度決まりがあります。
例えば、次の文を見てみましょう。
「novel」という単語は、「小説」という名詞と、「目新しい、斬新な」という形容詞の意味を持っています。
それでは、この文中の「novel」は、名詞か形容詞のどちらでしょうか。
冠詞の「a」の後にあり、名詞の「idea」の前にあるため、この文中の「novel」は名詞を修飾する「形容詞」であることがわかります。
彼は斬新なアイデアを提案した。
単語の位置で品詞を見分けることは、英文法の理解力を身につけます。英語の文型とセットで勉強するとより理解が深まるのでおすすめです。
英語の文型に関する記事はこちらで詳しく解説しています。
語尾で見分ける
英単語の品詞は、単語の最後につく「接尾辞」で見分けることもできます。
例えば、「-er」は「〜する人」、「-ee」は「〜される人」という意味で、どちらも名詞になります。
employ(雇う:動詞)+-er =employer(雇う人、雇い主)
trainer(訓練する人、トレーナー)、interviewer(取材する人)
-ee(〜される人)
employ(雇う:動詞)+-ee =employee(雇われる人、従業員)
trainee(訓練される人、研修生)、interviewee(取材される人)
このように、接尾辞を見ることで、品詞を見分けられることや、ある程度単語の意味を推測することができます。
接尾辞は英単語を覚えるのにも便利です。詳しくはこちらをご覧ください。
語源を活用した英単語暗記法 – 重要な語幹・接頭語・接尾語の一覧まとめを通じて一気に単語力をUPしよう!品詞の見分け方がわかったところで、ここからは各品詞についてと、品詞ごとの見分け方を解説します。
英語の品詞10種類について徹底解説!
次に英語の品詞10種類について詳しく解説したいと思います。
英語の品詞①:名詞
名詞は、ひと・もの・ことの名前を表す品詞です。名前を表す品詞で「名詞」なので、わかりやすいですね。
名詞は主語・目的語・補語になる役割を持っています。
名詞の例として、以下のような単語があります。
family(家族)
tea(お茶)
beauty(美、美しさ)
Japan(日本)
可算名詞と不可算名詞
名詞には、数えられる名詞(=可算名詞)と数えられない名詞(不可算名詞)があります。
これは日本語にはない考え方なので、慣れるのには少しコツがいります。
こちらの記事で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
可算・不可算名詞の違い・見分け方は?ネイティブがもつ“イメージ”を理解すればOK! 【ゼロから学ぶ】 数えられる?数えられない? 可算名詞と不可算名詞 – 違いと、見分け方を例文付きで紹介!名詞の見分け方1:他の品詞との位置で見分ける
「前置詞」「冠詞」「形容詞」の後ろにある単語は必ず名詞です。
これについては「前置詞」「冠詞」「形容詞」それぞれの項目で詳しく説明します。
名詞の見分け方2:接尾辞で見分ける
接尾辞を見ることで、意味のわからない単語でも名詞だと判断ができます。
性質・状態
【例】
kindness:親切
illness:病気
する人
【例】
trainer:トレーナー
employer:雇い主
される人
【例】
trainee:研修生
employee:従業員
人
【例】
president:大統領
client:依頼主
人
【例】
doctor:医師
こと
【例】
management:管理
employment:雇用
英語の品詞②:代名詞
代名詞は、その文字通り名詞の代わりを表す品詞です。
代名詞は主語・目的語になります。
例えば、次の文のような時に代名詞を使います。
Manaka has many students.
Manaka’s students study English every day.
この文だと、「Manaka」が何度も出てきてくどいですよね。
そのため、2回目以降に出てくる名詞は代名詞を使います。
She has many students.
They study English every day.
いかがでしょうか。
代名詞を使うことで、すっきりと見やすい文になったかと思います。
代名詞は形が変わる
上記の例文のように、人やものを表す名詞の代わりに使う代名詞を「人称代名詞」といいます。
人称代名詞は、he(彼が)、his(彼の)、him(彼を)のように、同じ「彼」という意味でも主語や目的語などの位置関係や意味で単語の形が変わります。
詳しくはこちらの「人称代名詞」についての記事をご覧ください。
【一覧表つき】英語の人称代名詞とは?簡単に分かりやすく解説
代名詞の見分け方:よく使う代名詞を覚える
下記のよく出る代名詞です。
接尾辞といった特有の特徴はないので、単語を覚えましょう。
you(あなた、あなたたち)
we(私たち)
she(彼女)
he(彼)
they(彼ら)
it(それ)
this(これ)
that(あれ)
these(これら)
those(あれら)
one(あるひとつのもの)
other(他のもの)
英語の品詞③:動詞
動詞は日本語でいう述語に相当し、動きを表す品詞となります。
動詞は主語の動作や状態を表します。
また、動詞は大きく分けて「be動詞」と「一般動詞」の2つに分けられます。
be動詞
be動詞は、日本語に当てはめると「〜です、〜にいる・ある」に相当します。
私はケンです。
He is in Tokyo.
彼は東京にいます。
be動詞は主語や時制などによって形が変わります。
主語 | be動詞 | be動詞の過去形 |
---|---|---|
I(私) | am | was |
You(あなた) | are | were |
It, This(私・あなた以外の単数形全て) | is | was |
You, they, these(複数形全て) | are | were |
be動詞は、原形の「be」を合わせて「am, are, is, was, were」の6つのみです。
主語と時制にさえ気をつければ簡単に覚えることができます。
一般動詞
be動詞以外の動詞を一般動詞と言います。
一般動詞の例として、以下のような単語があります。
go:行く
cook:料理する
eat:食べる
swim:泳ぐ
動詞の見分け方1:位置で見分ける
日本語では、述語は最後に位置しますが、英語の動詞は、主語の次に動詞がきます。
英語は「主語+動詞」の順となっているため、主語がわかれば動詞がわかります。
また、逆に動詞がわかれば、主語がわかります。
私はサッカーをすることが好きです。
→主語は「I」、動詞は「like」
彼は毎朝公園に行きます。
→主語は「He」、動詞は「goes」
動詞の見分け方2:接語尾で見分ける
接尾辞を見ることで、意味のわからない単語でも動詞だと判断ができます。
接尾辞 | 単語例 |
---|---|
-fy | notify(~を知らせる) justify(~を正当化する) |
-ize/ise | visualize(~を可視化する) prioritize(~を優先する) |
-ate | create(~を生成する) differentiate(~を区別する) |
-en | shorten(~を短くする) widen(~を広げる) |
英語の品詞④:助動詞
助動詞は、その名の通り動詞のサポートをする品詞です。
語順は「主語+助動詞+動詞」の順で使います。
助動詞の数はそれほど多くありません。以下は代表的な助動詞です。
can:〜できる
may:〜してもよい、〜かもしれない
must:〜すべきだ、きっと〜に違いない
should:〜すべきだ、〜するはずだ
ought to:〜すべきだ、〜するはずだ
あなたは謝るべきだ。
→主語は「You」、助動詞は「should」、動詞は「apologize」
英語の品詞⑤:形容詞
形容詞は名詞を修飾することや、補語の役割をします。
形容詞には以下のような単語があります。
small(小さい)
big(大きい)
expensive(高価な)
kind(親切な)
active(活動的な)
上記の例を見てみると、
形容詞は日本語にしたとき、美しい、優しい、高い、などの「〜い」で終わる単語か
親切な、高価な、単純な、などの「〜な」で終わる単語がほとんどだとわかります。
また、形容詞の単語を覚えるときは、対義語とセットで覚えるのがおすすめです。
high(高い)– low(低い)
fast(速い)– slow(遅い)
white(白い) – black(黒い)
形容詞の見分け方1:他の品詞との位置で見分ける
形容詞は名詞の修飾か補語の役割のみです。
そのため、名詞の前にある単語は形容詞となります。
また、be動詞の後の形容詞は補語になります。
私は黒い猫が好きです。
(「黒い」は「猫」を修飾している)
You have beautiful flowers.
あなたは美しい花を持っています。
(「美しい」は「花」を修飾している)
I am happy.
私は幸せです。
(「私」=「幸せ」なのでhappyは補語)
He is tall.
彼は背が高いです。
(「彼」=「背が高い」なのでtallは補語)
形容詞の見分け方2:接語尾で見分ける
接尾辞を見ることで、意味のわからない単語でも形容詞だと判断ができます。
〜に満ちた
【例】
beautiful:美しい
graceful:優雅な
〜のない
【例】
priceless:貴重な
homeless:家のない
〜の性質の
【例】
excellent:すばらしい
different:異なる
〜の性質の
【例】
expensive:高額な
active:活動的な
できる、可能な
【例】
available:入手可能な
comfortable:快適な
friendly:親切な
英語の品詞⑥:副詞
副詞は、名詞以外を修飾します。形容詞と副詞をまとめて「修飾語」ともいいます。
形容詞は名詞のみを修飾するので、副詞は名詞以外を修飾すると覚えましょう。
副詞には、以下のような単語があります。
very:とても
tomorrow:明日
often:頻繁に
hopefully:うまくいけば
kindly:親切に
副詞のほとんどは、時間・場所・程度・頻度を表す言葉に分けられます。
【例】
Please wait there.
そこで待っていてください。
【例】
He will go home tomorrow.
彼は明日、家に帰ります。
【例】
I definitely prefer tea to coffee.
私は間違いなくコーヒーより紅茶が好きです。
【例】
I visit my grandmother every Wednesday.
私は毎週水曜日に祖母を訪れます。
副詞の見分け方:接語尾で見分ける
副詞は、形容詞+lyで副詞となります。
graceful(形容詞:優雅な)+ly =graceful(副詞:優雅に)
なお、接尾辞「-ly」は名詞につくことで形容詞になります。
そのため、語尾に「ly」があれば全て副詞というわけではないので注意しましょう。
英語の品詞⑦:前置詞
前置詞は、その名のとおり、ある単語の前に置かれる品詞です。その単語というのは「名詞」のみです。
前置詞には、以下のような単語があります。
on(〜で、〜上に)
for(〜へ、〜へ向かって、〜のために)
to(〜へ)
with(〜と共に)
by(〜のそばに、〜によって)
in(〜で、〜の中に)
over(〜の上に)
under(〜の下に)
from(〜から)
up(〜へ、上に向かって)
down(〜へ、下に向かって)
前置詞は、名詞の前に置くことで、副詞に似た役割をします。
at the entrance(エントランスで)
on the wall(壁に)
after lunch(昼食後に)
as soon as possible(可能な限り早く)
このように、前置詞は名詞とセットで副詞として働くため、英文中に前置詞がある場合は、後ろの名詞とまとめると英語が読みやすくなります。
英語の品詞⑧:接続詞
接続詞はその文字通り、接続詞となる単語の前後を接続する役割を持った品詞になります。
例えば、「and(〜と…)」では
猫と犬
のように、単語と単語を接続することができ、
私は紅茶を飲むことと、本を読むことが好きです。
といったように、句と句をつなげることもできます。
接続詞は、そのほかにも文と文、節と節のように、同じ種類のものどうしを接続します。
接続詞は、次のような単語があります。
or(〜か…)
but(しかし〜)
because(なぜなら〜、)
if(もし〜)
接続詞については、こちらの記事に詳しく解説しています。
今更聞けない英語の「等位接続詞」と「従属接続詞」の違いとは?
英語の品詞⑨:冠詞
冠詞はとてもシンプルで、3単語のみです。
冠詞は名詞の数を表すことや、特定の名詞を表すことに使われます。
an(ひとつの〜:後の名詞の頭が母音の場合)
the(その〜)
なお、母音とは「a, i, u, e, o」のことです。
例えば、「apple」に冠詞を置く場合は、単語の頭が「a」で母音のため「a apple」ではなく、「an apple」となります。
冠詞については、こちらの記事で詳しく解説しています。
英語の冠詞「a/the/無冠詞」の違いと使い分けを5分でわかりやすく解説!
名詞の前に並ぶ「冠詞」「形容詞」「副詞」の順番
ここまででわかるように、「冠詞」「形容詞」「副詞」の後ろには名詞がきます。
では、「青い空で」のように、一度に「冠詞」「形容詞」「副詞」全てを使う場合、順番はどのようになるでしょうか。
英語にして見てみましょう。
青い空で
このように、「冠詞」「形容詞」「副詞」が一度に並ぶ場合、順番は「副詞」「冠詞」「形容詞」になります。
同時に
to the beautiful girl
美しい女性へ
英語の品詞⑩:間投詞
最後は間投詞です。かしこまった文章で出てくることはまずありませんが、会話文ではよく見かけますね。
会話の時に「あー」、「うん」などのように相槌を打つことや、「おお!」「わぁ!」などの気持ちの表現をする時に使われます。
間投詞には、以下のような単語があります。
yeah(うん!・いぇい!)
hi(やあ)
wow(わお!)
well(ええっと)
まとめ
いかがでしたでしょうか。
品詞は文法のルールに従って、位置が決められています。
品詞の意味を理解しながら英語を読むことで、文法の理解力が深まり英訳がしやすくなります。
品詞の意味・位置・接尾辞をうまく活用しながら楽しく英語を学んでいきましょう。
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