【3分でマスター】英語の集合名詞で単数と複数の違いをわかりやすく解説!

【3分でマスター】英語の集合名詞で単数と複数の違いをわかりやすく解説!

皆さんこんにちは!
今回記事を担当させて頂く日向と申します。

  • 英語の集合名詞とは?
  • 単数形と複数形が同じ形の名詞があるのはどうして?
  • 「家具」が数えられないのに納得がいかない…

英語の名詞には、単数形と複数形という2つの形が存在します。

「apple」と「apples」のように、基本的に単数形は単語そのままの形、複数形は単数形にs(es)を付けた形です。

しかし、中には単数形でしか使えなかったり、単数形と複数形が同じ形をしていて、見分けがつかないものがあったりと、例外的な名詞がいくつか存在します。

「また例外か、これだから英語は嫌いなんだ…」

そうやって英語ギライに拍車がかかってしまった人、多いのではないでしょうか。
少なくとも、中高生時代の私はそうでした。

でも大丈夫!

この記事では、単数形なのか複数形なのかがわかりにくい名詞にスポットライトを当てて

この記事で分かること
  • 英語の集合名詞についてわかりやすく解説
  • なぜ単数形でしか使えないのか?
  • なぜ単数形と複数形が同じ形なのか?

といった理由について、徹底的に解説していきます。

これを読めば、単数複数を見分けるのが紛らわしい名詞について、ばっちりマスターできますよ!

それでは、早速始めていきましょう!

自己紹介
中学生時代は英語が大の苦手。統一模試で偏差値30台を出すことも…。

高校時代に、英語が分からな過ぎて一念発起。独学で学び始めて1年後、模試の偏差値は80に乗ることも。
苦手を得意にしたその経験を活かし、大学在学中より学習塾での講師として、数多くの中学生や高校生を指導。

英語が嫌いな気持ちが誰よりもわかるからこそ、暗記に頼らない、何故がわかる英語学習をモットーに活動を続けています。

英語の集合名詞とは?「家具(furniture)」を例にご紹介!

英語の集合名詞とは?「家具(furniture)」を例にご紹介!

furnitureは「家具」という意味の単語で、常に単数形として使われます。
そのため、furnituresという形は存在しません。

「私の家には家具があります」

〇There is furniture in my house.
×There are furnitures in my house.

「でも、家具っていっぱいあるから、複数形になるんじゃない?」
そう思った人は、半分正解で、半分不正解です。

ポイントは「家具というものが存在するか」というところにあるんです。

試しに、日本語でも良いので、頭の中に「家具」だと思うものを可能な限り思い浮かべてみてください。

chair(いす)
cabinet(飾り棚)
dresser(鏡台)
cupboard(食器棚)
sofa(ソファー)
wardrobe(洋服箪笥)
desk(机)
table(テーブル)
clock(壁掛け時計)
bookshelf(本棚)

さて、ではそのうち、「家具」という名前の付いたものは存在するでしょうか。
たとえば、テーブルを指して「これは何ですか」と問われたとして、「それは家具です」と答える人はいるでしょうか。

おそらく、いないはずです。

何が言いたいかと言うと、世の中にはfurniture(家具)というものは存在せず、それは複数の集合体を表しているに過ぎない、ということなんです。

そのため、furniture(家具)というのは1つ2つと数えることはできず、常に集合体として、単数のものとして扱われます。

このような名詞のことを、英文法では「集合名詞」と呼んでいて、以下のような特徴があります。

  1. 常に単数として扱われる
  2. 集合を表すので、単数形であってもa[an]を付けることはできない
  3. 1つ2つと数えることができないので、sが付いた複数形にはならない
  4. たくさんある状態を表すにはmuch/a lot ofが使われる
  5. The store has much [a lot of] furniture for sale.「その店は、たくさんの家具を売り出しています」
  6. どうしても数えたい場合には、a piece of ~「一片の~」が使われる

furniture以外の集合名詞には、以下のようなものがあります。
それぞれ、なぜ数えられないのか、簡潔に確認していきましょう。

baggage/luggage(荷物)
手荷物全般の集合体を指すため、baggage/luggageという具体的なものは存在しません。
ちなみに、baggageは見ての通りbagが語源ですが、luggageの方もlug(重いものを運ぶ)という語がもとになっています。
アメリカでは主にbaggage、イギリスではluggageが使われることが多いようですが、意味上の違いはほとんどありません。

【例文】
Let me help you with your baggage(luggage).
「お荷物を運びましょう。」

equipment(備品、装備)
施設にある「備品」や、身体などに付ける「装備」を総称した単語がequipmentです。
これに関しても、「備品、装備」という名前の具体的なものが存在するわけではないので、集合名詞となります。

【例文】
You need good equipment to climb Mt. Fuji.
「富士山に登るには、良い装備が必要です。」

documentation(書類)
様々な内容、用途の文書が集まった状態をdocumentation(書類)と呼びます。
日本語訳の「類」が、「種類」などと複数を表すイメージがあることからも、集合名詞であることが窺われます。
ちなみに、1つひとつの文書を表すdocumentについては、可算名詞であるため、複数形にすることが可能です。

【例文】
You need to submit the following documentation.
「あなたは以下の書類を提出する必要があります。」
Please make five copies of this document.
「この文書を5枚コピーしてください。」

余談ですが、日本でもよく耳にする「ドキュメンタリー映画(documentary films)」のdocumentaryも、documentation/documentと同語源の単語です。

「文書に記される、記録される」ということから「(記録されるような)事実に基づく話」という意味に派生し、現在のような意味に至ったと思われます。

scenery(風景)
風景一般を表すsceneryも、代表的な集合名詞です。
これについても、1つひとつの景色や場面を表すsceneに関しては、可算名詞であり、複数形にすることが可能です。
違いがわかりにくいですが、山などから360度見渡せるような風景はscenery、そのうちの1つの角度を写真などで切り取ったものはsceneといったイメージになります。

【例文】
The scenery was beyond description.
「その風景は言葉で表現できないほど(素晴らし)かった。」
This is the most beautiful scene in the movie.
「これはその映画で最も美しい場面です。」

machinery(機械類)
様々な機械のまとまりを表すmachineryも集合名詞なので、数えることはできません。
こちらも、documentationやsceneryと同様に、machine(機械)という数えられる単語が存在します。

【例文】
Throw away the computer machinery.
「コンピュータ機械類を捨ててください。」
This shop sells many machines for agricultural work.
「この店は農業用の機械をたくさん売っています。」

余談ですが、日本で言う「ミシン」は和製英語で、英米圏ではsewing machineと呼ばれます。
なぜ「ミシン」という和製英語が生まれたかというと、最初に舶来品としてミシンが日本に輸入された際、

What is this?
これは何ですか?

It’s a sewing machine.
それは縫うための機械です。

このような会話がなされ「ソーイングマシーン」の「マシーン」の部分だけが聞き取られ、転じて「ミシン」となったと言われています。

信じるか信じないかは、あなた次第…。

英語の集合名詞で単数と複数の違いは?「羊(sheep)」を例にご紹介!

英語の集合名詞で単数と複数の違いは?「羊(sheep)」を例にご紹介!

「羊が一匹、羊が二匹、羊が三匹…」

羊を数えるのは、眠れない夜を過ごすときのお供として有名な行為ですが、これはもともとイギリスにあった慣習が由来だとされています。

「one sheep, two sheep, three sheep…」

では、なぜ羊を数えるのかというと、それはsheep(羊)とsleep(眠り)の語感が似ているからです。
つまり、日本語で羊を数えても、ほとんど意味がないんですね。

さて、そんなsheepは一匹でも二匹でも、sheepsとはならず、常にsheepのままです。

I saw one sheep at the zoo.
私はその動物園で一匹の羊を見ました。

Many sheep are feeding in the meadow.
たくさんの羊が牧草地で草を食べています。

このような名詞のことを「単複同形」と呼んでいます。

単複同形の名詞には、以下のような特徴があります。

  1. sを付けることがなく、単数形も複数形も同じ形をしている
  2. 数えられないわけではないので、1つであればa[an]やoneを付けることができる
  3. たくさんある場合には、manyを付けることができる

「なぜ羊が単複同形なのか?」、この理由としては「複数の状態が自然だから」という説が最も有力です。

そもそも羊というのは、もともと野生に存在しない動物で、羊毛を効率よく手に入れるために人工的に交配させることによって生み出されました。
そのため、羊は柵の中で集団として飼育されている状態が普通であり、一匹二匹とカウントされることはほとんどありませんでした。

そのため、そのような集団としての羊こそがsheepであり、後に時代が下って一匹ごとに数えるようになっても、単数も同じsheepという単語が当てられるようになったと考えられます。

sheep以外の単複同形の単語には、以下のようなものがあります。
それぞれ理由を簡潔に見ていきましょう。

deer(鹿)
鹿は基本的に群れで行動するため、単独での姿を見ることはほとんどありません。
そのため、群れ全体をdeerと呼び、単独の場合でもそれを流用してdeerと呼ぶようになったのだと思われます。

【例文】
My grandfather is good at hunting deer.
「私の祖父は鹿狩りが上手です。」

fish(魚)
魚も単複同形として有名です。一本釣りの場合を除いて、漁というのはたくさんの魚をまとまった状態で引き揚げます。そのため、複数まとまった状態がfishとして自然な状態であり、それを1匹1匹分けた状態も、同じくfishのままになったのだと思われます。
日本語でも「鯖(さば)を読む」という表現があることから、魚が何匹かを数えるのは国を問わず適当なことがわかりますね。
ちなみに、salmon(サーモン)やtrout(マス)に関しても、同じように単複同形です。

【例文】
The key to good health is to eat fish every day.
「健康の秘訣は、魚を毎日食べることです。」

まとめ

【3分でマスター】英語の集合名詞で単数と複数の違いをわかりやすく解説!

いかがでしたか。

今回は、単数形か複数形かがわかりにくい名詞の代表例として、集合名詞と単複同形名詞についてご紹介していきました。

これらを理解することが英語力の向上に繋がるのはもちろんですが、日本語と違う数え方の感覚を理解することで、英語の世界の奥深さがより理解されると思います。

今回ご紹介したことを参考に、日本語と違った英語独特のものごとの数え方について、是非勉強を進めていきましょう。

それでは、今後も楽しい英語学習を!

また別記事でも英語の名詞について、わかりやすく解説していますのでご参考ください。

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