HAD(N’T) with WOULD(N’T) HAVE
【はじめに】
このカテゴリでは、b わたしの英会話で使われているPhoto Journalという教材で扱われている英語文法の解説コーナーです。
b わたしの英会話は会話専門の英会話スクールですので、ここでの文法解説は「英単語」や「英語表現」に内在するイメージを直感的に理解する認知文法の考えを参照して作成されています。
従いまして、学生時代のような英語→日本語翻訳のための文法ではなく、「会話」として使えるように直感的理解を優先した解説となっています。もし、より詳細な文法解説を見られたい方は他のページをご参照くださいね。もし、英会話学習を検討されている方はb わたしの英会話のHPへどうぞ。
PJ4も、Day19で終わります!締めくくりは、仮定法過去完了。Day2でも取り上げましたが、過去の事実に反する場面で用いられる仮定法過去完了は、過去の事実との距離感を示すために更に「遠い感じ」の感覚を持つ過去完了形(had+過去分詞)を使います。過去の事実に反することをあえて言うわけですから、残念な気持ち、後悔する気持ちが込められている、というわけです。
・ PJ3 – Day 17: 仮定法過去
・ PJ4 – Day 2: wishを用いた仮定法過去・仮定法過去完了
仮定法過去完了の基本的な形はかきのとおりとなります。
・If+主語+had+過去分詞、主語+助動詞の過去形(would/could etc)+have+過去分詞
「もし~だったら、-だったろう:
なお、仮定法”過去完了”だからifの文で”過去完了”(had+過去分詞)を使うのは何となくわかっても、その後に続く文が、助動詞の過去形と”完了形”(have+過去分詞)を使うことは、何となくしっくりこないかもしれません。
ですが、これはDay12で取り上げた「助動詞+have+過去分詞」の形と一緒なんですね。「助動詞+have+過去分詞」は、助動詞の「気持ち」が、have+過去分詞の「過去から現在へ迫ってくる感覚:に影響を与える形でした。例えば、「must have+過去分詞」なら「~だったに違いない」、あるいは、Day16で取り上げた「will+have+過去分詞」なら、視点が未来に移った上でそこから「~してしまっているだろう」という気持ちをあらわしましたね。
この仮定法過去完了の「主語+助動詞の過去形(would/could etc.)+have+過去分詞」においては、助動詞の「気持ち」が過去形になっていることから、その「気持ち」が遠のいて、すなわちその「気持ち」が控えめになって、「過去から現在へ迫ってくる感覚」に影響を与えていることがわかります。ただでさえifの文で過去の事実に反することを「もし~だったら」と言っているわけですから、「~だったろう」と控えめに言うのは当然ですね。
なお、単純に「~しただろう」というときにはwouldを、「やろうと思えば~できたのに」といったニュアンスを伝えたいときはcouldを用います。
例1:If I had had enough money, I would have bought the car.
(もし十分なお金を持っていたら、車を買っただろう。)
例2:If I had had enough money, I could have bouth the car.
(もし十分なお金を持っていたら、車を買えただろう。)
また、以前Day2でも紹介しましたwishやif onlyを使った仮定法過去完了もあります。
・I wish+主語+had+過去分詞~
・If only+主語+had+過去分詞~
I wish I had known about it. (もしそれについて知っていたらなぁ。)
If only I had had more money then!(あの時私にもっと金があったらなあ)
いかがでしたでしょうか!?
これで、Photo Journalの教材はすべて終了です!
ここまでで、中学・高校レベルのすべての文法テーマはカバーしました。
初心者レベルを終えて、次からは中級レベルへ進みます。
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