こんにちは!
b わたしの英会話のAmです!!
https://www.b-cafe.net/
シュリーマンっていう人の名前を聞いたことはありますか?
えっと、、、サッカー選手にそんな人がいた気がする・・・。
確かに、いそうですが違います。
シュリーマンとはドイツの人で、あの有名な古代ギリシャの遺跡でもある
トロイの木馬を発見した人です。
実業家であり考古学者でもあったシュリーマンですが、もう一つ有名な側面があります。
それは、語学学習がとっても得意だったことです。
一説ではなんと18カ国語を使えたそうですよ。
こう聞いてしまうと、18カ国語も話せる人の話は参考にはならない・・・。
そう思ってしまうかもしれませんがですが、シュリーマン自身、決して語学センスがあったわけではありません。
どちらかというと、センスがないからこそ工夫したのです。
そして、このシュリーマンの方法は再現性の高く現代に生きる私達にとっても参考になります。
最近の研究でも「脳科学的にも理にかなってる!」ということで、更に注目を集めそうです。
この記事では、語学の天才と呼ばれたシュリーマンの外国語学習法をまとめてみました。最近の第二言語習得論などの研究からも、シュリーマンの言語の勉強法は実に理にかなっているとともに、私達もすぐに真似できるシンプルなものです。必ず、皆さんの英語学習はじめ語学勉強の役に立つと思いますので、最後までお読みください。
シュリーマンの語学学習法は、こちらのYouTube動画「【18カ国語の使い手】語学の天才シュリーマンの外国語勉強法【今すぐマネできる】」でも解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
Contents
シュリーマンってどんな人?
考古学者・実業家として
シュリーマンは19世紀のドイツを代表する考古学者です。
Wikipediaでは考古学者としてだけではなく、実業家としても紹介されていました!!
なぜなら、考古学者するなら金がいる。
でも、自分の研究は誰も信じてくれないから政府もお金を出してくれない。
だったら、自分で稼ぐしかない・・・・。
そんな経緯だそうです!
もともとは子供の時に読んでいた古代ギリシャの詩人、ホメーロスの『イーリアス』に感動し、
その舞台ともなった「トロイの木馬」の存在を強く信じたそうです。
ですが、相手は神話。
日本で言えば古事記がありますが、ホメーロスの生きた時代は紀元前8世紀。
古事記が誕生したのが和銅5年(712年)。ホメーロスの生きた時代は、そこから更に1000年以上前のお話です。
その神話をもとに、登場した場所を発掘するというのは、流石にクレイジーと思われたのでしょう。
ところが、シュリーマンは、
「いや、トロイの木馬は実在する!」
と信じてますが、誰もスポンサーにもなってくれません。
ですが、思いは通じるもの。
彼は世界中で商売を行いビジネスマンとしても大成功をします。
母国ドイツのみでなく、オランダ、ロシア、アメリカ、ギリシャなどで商売を行います。
その過程でどうしても必要だったのが語学力。
すでに英語はかなり世界でも公用語化している時代ですが、話せない人も多い時代です。
そこで、現地で商売するために各国の言葉を学ぶのです・・・。
シュリーマンは江戸末期の日本にも来ていた
実は、シュリーマンは日本にも来ています。
その著書、『シュリーマン旅行記 清国・日本』に日本滞在時代の記載が結構なされていますが、読んでみると、江戸時代の日本についてかなり肯定的に書かれていますね。
道を歩きながら日本人の家庭生活のしくみを観察することができる。家々の奥の方にはかならず、花が咲いていて、低く刈り込まれた木でふちどられた小さな庭が見える。日本人はみんな園芸愛好家である。日本の住宅はおしなべて清潔さのお手本になるだろう。 (p. 81)
日本人が世界でいちばん清潔な国民であることは異論の余地がない。どんなに貧しい人でも、少なくとも日に一度は、町のいたるところにある公衆浴場に通っている。 (p. 87)
H・シュリーマン「『シュリーマン旅行記 清国・日本』より
スグ真似できる!シュリーマンの語学学習法!
さて、ここで本題のシュリーマンの語学学習法です。
これは、彼の代表的著書『古代への情熱』にも登場しています。
少し引用してみましょう!
“そんなわけで一生懸命、英語を学んだ。
その際、困窮が発見を生んだと言ってもいいような外国語習得法に気がついた。
ごく簡単な方法であって、大きな声を出して原文を読む。訳をしない。毎日きっと1時間はあてる。そのことばで自分に関心のあることを書いてみて、先生に直してもらう。直してもらったのを暗証する。つぎのときに前日直されたところを声に出していってみる。”
H・シュリーマン『古代への情熱』より
実は、彼はこの方法を使うことで母国語ドイツ語以外に、英語、フランス語、オランダ語、スペイン語、ポルトガル語、スウェーデン語、ポーランド語、イタリア語、ギリシャ語、ラテン語、ロシア語、アラブ語、トルコ語などをコミュニケーションレベルで使いこなせるようになったそうです。
さて、それでは、彼のやったことを簡単に要約します!
その1: 非常に多く音読すること
実は声に出すというのは後述する書く行為と同じく記憶を定着させる上で非常に大きな効果があります。
自分の好きなミュージシャンの歌ですと何も考えずとも自然と歌詞が出てきますよね。何故かと言うと、何度も歌っているからです。
このように、手を動かしたり、口を動かすという行為はいわゆる「体が覚える」記憶(非陳述記憶)の形成に大きな効果があります。さらに、日本語と語順の違う英語を学ぶ上では、英語の語順のまま理解することに慣れる必要があります。この訓練としても、音読は最適だということです。
声をだすのが恥ずかしい、という人は頭の中で読むだけでも読まないのと比べると大きな効果があります!
音読については、エーコがまとめてくれた「英語の音読が効果ないはウソ!英語が上達するやり方とコツを伝授します!」の記事が参考になります。
https://www.b-cafe.net/eikaiwa-school-tips/ondoku-effectiveness
なお、今の時代にもっとも音読を効率よく行う方法はオーバーラッピングです。
音読とリスニングを兼ねた学習で、海外ドラマ、洋楽、教材などの英語を使って行うことができるので口語英語で学ぶことで一石二鳥です。
オーバーラッピングの仕方についてはこの動画で詳しく解説しています。
【完全保存版】今すぐできる!YouTubeだけで完結!リスニング学習法(TEDを使った)
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その2: 毎日1時間あてること
次に時間ですね。
一番言い訳したくなるところですが、語学は投入した時間と一番相関関係が高いです。
ですので、多少の効率は別として、やはり時間をかけたもん勝ちなのです!
できれば1時間ですが、難しい人は歩いている時間に音声で聞くなどスキマ時間をうまく活用しましょう。
その3: 常に興味ある対象について作文を書くこと
興味のあることはスグに覚えますが興味のないことはスグに忘れますよね。
語学となった瞬間、教科書などは老若男女問わず無難なトピックが多いのでついつい退屈になりがち。
音楽でも、ギターを学びたい人に、基本は同じだから、と三味線を教えても興味を持ちませんよね。
大事なのは自分が普段日本語で話していることが話せるようになることです。
記憶の中でも、文字情報に代表される陳述記憶はそこに感情を伴うと一気に覚えやすくなります。だからこそ、興味があることについて学ぶのが一番なのです。
その4: (3)で作成した作文を教師の指導によって訂正すること
そして、このあたりがどうしても英会話スクールなどプロがいたほうが効率が良い理由です。
プロに添削してもらいましょう。
その5: 前日直されたものを暗記して、次の時間に暗唱すること
そして、自分の話したいトピックでの正しい文章ができたらこれを何度も書いて、音読して暗記します。
上記のように、声に出したり、手を動かす作業は運動性記憶といって、体で覚える種類の記憶となり忘れることがなく、また、無意識のうちに出てくるようになります。
球技などもはじめはボールの持ち方を覚えたりするときは考えて大変ですが、何度も練習しているうちに自然とできるようになりますよね。最近自転車乗ってない!と思って久しぶりに乗っても大体の方は乗れます。これも運動性記憶の代表的なものです。語学も実は、運動と非常に似ています。
その他
実は、シュリーマンの原著では、「(2)決して翻訳しないこと」という箇所があります。
これは、彼の母国語がドイツ語であることに起因しています。ドイツ語はゲルマン語系の言語であり、単語、英語も文法はかなり似ている部分があります。上記から、翻訳に時間をかける必要がないためこのように書いたと思われます。
日本語は独立言語で、兄弟言語といえる言語がないため、ほぼすべての言語を学ぶ時にどうしてもこの翻訳を飛ばしてしまうと全く理解できないためかえって時間がかかることがありますのでこちらは外しました。
bの学習法もシュリーマンにヒントを得た!
いかがでしたでしょう?
意外と地味なことにびっくりした方も多いかと思います。
逆に、「やっぱり地味にやれば上手になるんだ」と安心してもらうこともできたのではないでしょうか?
確かに他の科目ですと生まれ持ってのセンスなどにより努力の成果の出方も異なりますが英語学習は地味に努力したもん勝ちの科目です。まずは、コツコツと!ですね。
そうなんです。
bは会話のスクールですが、毎回のレッスンで授業中にお客様が学んだ
フレーズや単語を「レッスン・レコード」という形で、レッスン・パートナー(講師)がタイプし、それを渡すようにしています。
その目的は、私達にとって普段使う可能性が高い表現や単語に絞った
レコードを自宅で反復することで、少なくともその人が触れる可能性のありそうなシチュエーションでの
会話(ご旅行だったりお仕事だったり)は、脳で置き換えなくても会話ですぐ出るようにするためなんです。
「慣れて」しまえば誰でもできる勉強法です!
ぜひ、やってみてください!
なお、言語習得についての研究はシュリーマンの時代から大きく進むことになりました。クラシェンはじめ多くの言語学者はシュリーマンの学習法がかなり正しかったことを実証しています。インプットの重要性、また、最近ではアウトプットの効率的な行い方についての研究も進んでいます。
Am
PS:
ちなみに、bのレッスン方法というのは、このシュリーマンと福沢諭吉の学び方からヒントを得て
作成したものです。なぜ、そうなのか、体験レッスンを受けてみると分かりますよ。
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