皆さま、こんにちは。
b わたしの英会話のAmです。
突然ですが、福沢諭吉は皆さまもちろんご存知ですよね!
福沢諭吉って『学問のすすめ』で有名ですし、何せ1万円札のモデルです。
ありがたいことこそあれ、嫌いな人はあまりいないと思います(笑)。
なにせ、彼が明治時代に書き残した『学問のすすめは』300万部も売れたベストセラー本だそうです。
福沢諭吉の『学問のすすめ』の書籍のわかりやすい要約レビューについてはこちらのページにあります。
当時の日本の人口が3000万人ちょっとです。
ドラゴンボール、スラムダンク・・・・週刊少年ジャンプが人気作家勢揃いの時期で売れに売れた時で600万部だったそうです。
↑この頃ですね。
一方、人口3000万人に対して300万部だと、10人に1人です。
しかも、当時は書籍を買える人は少なかったでしょうし、家族や友人間のまわし読みなども多かったでしょうから、
実際に読んだ人は300万人ではすまなかったでしょうね。
今の日本で10人に1人、つまり、1300万部も
売れる本やCDってさすがにないですよね。しかも、学問関係で・・・。
この記事では、明治の代表的な日本人ともいえる福沢諭吉の英語学習法について紹介します。英和・和英辞典がない中自分で新しい概念を言語化するところからスタートした明治の人たちの苦労や、福沢諭吉が行っていた意外な英語学習法は今の私達にも今すぐ使えてしまうものだったりします。最後までお読みください!
Contents
◆福沢諭吉の勉強法
さて、その福沢諭吉がどのように英語を勉強したかをご存じの方は少ないのではないでしょうか!?
実は、
もともとは、お侍さんの福沢諭吉は当時の江戸時代の人にとって共通の
学問でもあった漢学からスタートしました。ですので、古代中国の「論語」や「史記」といった
古典から諭吉の学問ははじまったそうです。
その後、鎖国中の江戸幕府とも交流のあったオランダの学問である
蘭学を・・・・。
そして、幕末になって横浜に行った時に居留地の外国人たちの
共通の言語が英語であったことに衝撃を受けます。
「あれっ、俺の勉強した漢語とオランダ語って・・・」
そこから慌てて、日本人で(実質的に)はじめて英語を学問として学ぶことになった
福沢諭吉なのですが、当時、まだ英和辞典や教科書がない時代です。そんな、ないないの時期に
諭吉の学んだ方法というのがとっても理にかなっているんです。
実は、これはかなり本人の回想録に残ってるんですよ。
◆1◆ 遠回りをした福沢諭吉
福沢諭吉は1万円札でお世話になっていますので、誰でもご存知の著名人です。
しかしながら、諭吉のルーツを知る人は意外と多くありません。
実は、福沢諭吉は元々は蘭学者でした。
つまりオランダ語をベースにした西欧の近代科学などを
江戸時代の日本に紹介する学者だったのです。
これは、諭吉の生まれた江戸時代、日本は正式に国交があった西欧列強の国は
オランダしかなかったからなんです。『ターヘル・アナトミア』を翻訳し、
日本に「解体新書」を持ち込んだ杉田玄白も蘭学者の一人です
(なんか学生時代に教科書に出てた気がしますよね)。
当然、蘭学を学ぼうとなると原文でオランダ語の書籍を読む必要があります。
ただ、オランダ語に関しては、すでにオランダとの交流も200年以上と長く、学問として確立するほどでした。
従いまして、語学として、オランダ語を学ぶことは、それなりに体系だっていましたし先生になる人達も
当時の日本にかなりいたようですし、蘭和辞典もありその気になればオランダ語をマスターすることもできたようです。
ちなみに、福沢諭吉は学者になる前は大分県中津のお侍さんでした。
父は儒学者でしたので学問のスタートは実は、漢学だったわけです。
『論語』『孟子』『詩経』『書経』はもちろん、
『史記』『左伝』『老子』『荘子』といった、古代中国の学問が
福沢のベースにはあったのですね。
ちなみに、左の写真はまだお侍さん時代の諭吉の写真です。
ちょっとジャニーズ風?じゃないですが、1万円札とは大分雰囲気が違いますね。
諭吉が蘭学を学ぶきっかけとなったのは、やはり黒船の来航と
それに伴う、幕末日本への西欧列強からの圧力、そして、国力の差を追いつくためにはどうしても
自然科学や軍学をはじめとした西欧の学問を学ぶ必要があったからでしょう。
そんなわけで、もともと漢学者でもあった諭吉は漢学は一旦おいておき、
苦労してアルファベットからスタートしてオランダ語を学びます。
当時、オランダ語が出来る人は日本に数多くいたとはいえそうとう努力したようです。
今の時代と違って、ipodもないですし、パソコンもない時代。
限られた教科書や先生から学ぶスタイルは、大変だったことでしょうね。
◆2◆ 横浜でのショック
しかし、時代は幕末。
幕末日本を取り囲む環境はめまぐるしく変わります。
安政5年(1858年)日米修好通商条約により、日本は従来の鎖国方針から
開国にかじを切ります。開港先の一つである外国人が多い横浜に見物に行った諭吉は衝撃を受けます。
現地にいる外国人たち。
プロイセン(今のドイツ)、フランス、そしてオランダ・・・・。
世界中から当時の横浜には開国間もない日本に商売のチャンスを求めて人びとが集まっていたようですが、
彼らのコミュニケーションの共通言語が英語だったのです。
「あれっ、俺の勉強したオランダ語は・・・」
ときっと思ったでしょう(笑)。
◆3◆ 福沢諭吉の英語勉強方法
あの、1万円札のイメージと違って福沢諭吉という人は実はとってもお茶目で、
しかも頭の柔らかい人です。自伝などを読んでいると、かなり若い頃はワルでいたずら好きな青年でした。
ここではかけないようなかなりのワルもしているんですよ(笑)。
そして、こうした遊び心のある諭吉は何よりも頭の切り替えも早かったようです。
オランダ語が通じないことにショックを受けたのもつかの間、
とぼとぼと、横浜を歩いいているうちに、ドイツ人でキニッフルという
商人の店にぶち当たりました。
このあたりは福翁自伝の記述に詳しいですが、
このドイツ人がたまたまオランダ語ができたので、
彼は、キニッフルより蘭英会話書を二冊購入します。
さりとて、辞書がなければどうしようもないですがこの時代、
日本はオランダとしか国交が無いため幕府の官僚のごく一部が少し英語を理解していたものの
(それも、話せると言えないレベル)、日本国内には英和辞書も和英辞書もありません。
そこで、諭吉は藩に頼んで何とか英蘭辞書(英語・オランダ語辞書)を入手し、
以前購入した、蘭英会話書とにらめっこ。
何度も、単語を複写し、文章を写経して覚えながら英語(英会話ではないですが)をマスターしたのです。
その時に、諭吉がとった方法はひたすら写経(書くこと)だそうです。
これは、諭吉よりほんのすこし前にいた、ドイツの考古学者シュリーマン(彼は20ヶ国語近く理解した!)とも
非常に似ています。
その手順としては、
① 非常に沢山の分量を音読すること
② 短文を訳してみること
③ 興味を覚えた問題について常に作文を書き写経すること。
です。
え、これだけ?
と思われるかもしれませんが、これを何度も何度も繰り返してふたりとも
語学の達人になっているのです。
◆4◆ 第二言語習得論から見た普通の人にとって有効な英語勉強方法
さて、ここまで読んだ方は少し拍子抜けに思ったかもしれません。
ところが、この後、言語習得についての研究は大きく進むことになりました。クラシェンはじめ多くの言語学者は福沢諭吉が行った音読はじめとしたインプットの重要性を主張しています。また、最近ではアウトプットの効率的な行い方についての研究も進んでいます。
これを少し、私達のような一般の人間に使えるように、そして、
会話側に重点を置くとこのようになります。
先ほどの①~③は諭吉の学び方ですが、会話にも長けていたシュリーマンは
下記のようなステップを付け加えています。
① 非常に沢山の分量を音読すること
② 短文を訳してみること
③ 毎日授業を欠かさないこと
④ 興味を覚えた問題について常に作文を書き写経すること。
⑤ これを先生の指導によって訂正すること
⑥ 訂正されたものを暗誦すること。
⑦ 前日なおされたものを次の時間に暗唱してみせること。
いかがでしょう?
いずれにせよ、会話を学ぶためにも反復を通じた写経することを重視しているというのが
新鮮に感じる方もいるかもしれませんね!
bは会話のスクールですが、毎回のレッスンで授業中にお客様が学んだ
フレーズや単語を「レッスン・レコード」という形で、レッスン・パートナー(講師)が
タイプし、それを渡すようにしています。
その目的は、私達にとって普段使う可能性が高い表現や単語に絞った
レコードを自宅で反復することで、少なくともその人が触れる可能性のありそうなシチュエーションでの
会話(ご旅行だったりお仕事だったり)は、脳で置き換えなくても会話ですぐ出るようにするためなんです。
安心できるのは、この勉強法なら語学のセンスに関係なくだれでもできるということ。
逆に一つ大変なのは、やっぱり書くというのは慣れるまではちょっと面倒なことですね。
ですが、「慣れて」しまえば誰でもできる勉強法です!
ぜひ、やってみてください!
PS
ちなみに、bのレッスン方法というのは、この諭吉の学び方からヒントを得て
作成したものです。なぜ、そうなのか、体験レッスンを受けてみると分かりますよ。
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