今回取り上げるのは、ビートルズの「A Hard Day’s Night(ア・ハード・デイズ・ナイト)」です。
「A Hard Day’s Night」の歌詞にはどんな意味がこめられているのでしょうか?
ここでは歌詞の意味を汲み取る上でキーとなる文法や英単語も含めて、詳しく解説していきます。
「A Hard Day’s Night」の作者名義は「作詞・作曲:Lennon–McCartney(レノン=マッカートニー)」となっていますが、実質的にジョンレノン作の曲です。曲のタイトルはリンゴスターの発言からとられたとのことです。リードボーカルはジョンとポールとで歌い分ける形になっており、中間の高音メロディ部をポールが担当しています。
この記事では、ビートルズの「A Hard Day’s Night(ア・ハード・デイズ・ナイト)」の英語歌詞・和訳・意味などを解説していますので、ぜひ最後までお読みになられてくださいね。
ビートルズ「A Hard Day’s Night(ア・ハード・デイズ・ナイト)」の英語歌詞・和訳をご紹介
It’s been a hard day’s night
And I’ve been workin’ like a dog
It’s been a hard day’s night
I should be sleepin’ like a log
But when I get home to you
I find the things that you do
Will make me feel alright
You know I work all day
To get you money to buy you things
And it’s worth it just to hear you say
You’re gonna give me everything
So why on Earth should I moan?
‘Cause when I get you alone
You know I feel okay
When I’m home
Everything seems to be right
When I’m home
Feeling you holding me tight, tight, yeah
It’s been a hard day’s night
And I’ve been workin’ like a dog
It’s been a hard day’s night
I should be sleeping like a log
But when I get home to you
I find the things that you do
Will make me feel alright, ow
So why on Earth should I moan?
‘Cause when I get you alone
You know I feel okay
When I’m home
Everything seems to be right
When I’m home
Feeling you holding me tight, tight, yeah
Oh, it’s been a hard day’s night
And I’ve been workin’ like a dog
It’s been a hard day’s night
I should be sleepin’ like a log
But when I get home to you
I find the things that you do
Will make me feel alright
You know I feel alright
You know I feel alright
これを直訳に近い形で和訳するとこのようになります。
ハードな一日だった って夜(※1)
犬のように働いてきている(※2)
(※1)繰り返し
丸太のように眠っているべきなのだ(※3)
しかし君のいる家に着けば(※4)
君の行いが僕をいい気分にさせることに気付く(※5)
わかるだろう 僕は一日中働く
君にものを買ってあげるためのお金を用意するために
そして僕にあらゆるものを与えるつもりだと君が言うのを聞くだけで報われる
それで一体なぜ不平を言わなければならないのだ(不平は全くない)(※6)
君一人得れば わかるだろう 僕はいい気分になるのだから(※7)
家にいるときは(※8)
全て正しいように思える(※9)
僕をきつくきつく抱きしめる君を感じながら家にいるときは イェー(※10)
(※1)(※2)繰り返し
(※1)(※3)~(※5)繰り返し
オゥ
(※6)(※7)繰り返し
(※8)~(※10)繰り返し
オゥ
(※1)(※2)繰り返し
(※1)(※3)~(※5)繰り返し
わかるだろう 僕はいい気分なんだ(※11)
(※11)繰り返し
ビートルズ「A Hard Day’s Night(ア・ハード・デイズ・ナイト)」タイトル・歌詞の意味を解説
まず曲タイトルの「A Hard Day’s Night」です。「Hard」は日本語で「ハードな仕事」というときの「ハード」と同じような意味です。表現意図は「一日忙しく働いた後の夜」なので、直接的には「Hard」は「Day」にかかると考えられます。
続いて、歌詞本文のポイントとなる部分について解説していきます。
“It’s been a hard day’s night”
「It’s」は「It has」の省略形で現在完了形の文になっています。これはその後の語が「been」となっていることからわかります。ここでの「It」は形式主語で、それ自体に特別な意味はありません。ここでは、「hard day」という状態が現在までずっと続いてきた、という意味で、現在完了形が使われているものと思われます。その意味で、後ろが「day’s night」と続いているのは、文法上正しくはないと考えられますが、この歌では意図的にこうした表現が使われています。そうした点も踏まえ、ここでは「~だった って夜」ぐらいの意味にとるとよいでしょう。
“And I’ve been workin’ like a dog”
「I’ve」は「I have」の短縮形で現在完了進行形の文になっています。ずっと働いているという状態が現在まで続いてきていることを表しています。
“I should be sleepin’ like a log”
「log」は「丸太」を意味し、眠っている姿を丸太に喩えています。「should」の後が進行形の表現になっていますが、これは「(今はもう)眠っているべき」ということで、「should sleep」(「(これから)眠るべき」)とするよりも一層「hard」さが増しているように感じられます。
“I find the things that you do”
“Will make me feel alright”
この2行で1つの文になっており、「that」以降のことを「find」するということです。「that」以降の文において「make」は「させる」という意味の動詞(使役動詞)で、「me」を「feel alright」させるということになります。
“You know I work all day”
“To get you money to buy you things”
「all day」は「一日中」という意味です。「To」以降の一節も合わせて一文ととらえられます。ここの「get」は「誰」に「何」を、という2つの目的語(対象)をとっており、一見意味がとりにくいように思われますが、「get you money」で「(君のための)お金を用意する」という意味になります。そしてその後の「To」以降の部分でどんな「money」なのかが説明されており、その中での「buy」も「誰」に「何」を、という2つの目的語(対象)をとっています。
“And it’s worth it just to hear you say”
“You’re gonna give me everything”
「worth」は「価値がある」ということで、ここでは「報われる」ぐらいの意味にとって、「to hear」以降の内容で報われる、ととらえればよいでしょう。その前の「just」はそれだけで、ということです。「hear you say」は「あなたが言うのを(自分が)聞く」意味で、その聞く内容は「You’re~」の文に示されています。「You’re」は「You are」の短縮形、「gonna」は「going to」の短縮形です。
“So why on Earth should I moan?”
「on earth」は「一体」という意味で、「why on earth」として「一体なぜ」という深い疑問、あるいは反語の文を構成できます。ここでは反語にとるとよいでしょう。ここで「moan」は「不平を言う」意味であり、文全体として「不平は全くない」ということを言っています。
“‘Cause when I get you alone”
“You know I feel okay”
この2行で1つの文になっています。「’Cause」は「Because」の短縮形で、前までの文の理由がこの一節で示されています。途中挿入の「You know」は、「わかるだろう」というような意味の、相手への語りかけのためのフレーズととらえるとよいでしょう。
“Everything seems to be right”
“When I’m home”
“Feeling you holding me tight, tight, yeah”
「seems to~」は「(自分には)~のように思える」という意味です。「When」以降でどんなときかが説明されています。「Feeling」以降はどんな状態で家にいるのかを説明する部分です。「holding~tight」は「you」の状態を説明する部分になっています。
まとめ
聴いたことのない人は、ぜひ一度、聴いたことのある人も今一度、この名曲を歌詞とともに味わってみてはいかがでしょうか?
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