就職・進学・昇進に英語学習が必要な方、英語学習のモチベーションとして英語資格の受験を検討している皆さん
・英検ってどんな試験なの?
・英検1級はどんな内容・範囲の勉強が必要になるの?
・日程や年に何回受験のチャンスがあるの?
と疑問に思ったことはありませんか?
英検とTOEIC・TOEFL違いを知ることで、試験対策や今後の目標設定、学習のモチベーションを得やすくなるのではないでしょうか。
今回の記事では、TOEIC・TOEFLとの違いを交えながら、英検1級について紹介していきます。
こんにちは、HALです!
過去に英検・TOEICを受験し、現在も英語学習に力を入れています。
今までにオンライン英会話・ワーホリ・英語圏の語学学校へ通学するなど、さまざまな方法で学習を深めてきました。
皆様の英語学習に少しでも役に立つ情報を提供できたら幸いです。
英検1級とTOEIC / TOEFLの違いは?
初めに、英検1級とTOEIC(R・L)・TOEFLとの違いについてご紹介します。
両者の1番の違いは、英検には1次・2次試験と合格点が存在することです。
TOEIC・TOEFLは、いずれも点数の高低に関わらず試験結果が数値化されます。
そして受験者へスコアとして通知され、点数の高さに関わらず資格保持者となることができます。
一方で英検には合格点が存在するため、合格点を下回った場合は資格は得られない、という違いがあります。
次に、必要語彙数で比べてみると英検1級は10,000〜15,000語程度が必要と言われており、必要語彙数が13,000語と言われるTOEIC・TOEFLよりもやや難易度が高いといえます。
基本的な語彙に加え、さまざまな分野・テーマで扱われる専門的な語彙も必要となってくるのが、英検1級です。
また、受験者に求められる能力にも違いが見られます。
英検の場合は、長文を短く日本語に言い換える要約力や、スピーキングでは与えられたトピックに沿って2分間のスピーチをする、などの能動的な英語力が求められる傾向にあります。
TOEFLは、試験で扱われるテーマが異なるという点で違いはありますが、ライティング・スピーキングを含む4技能が求められるという点では英検に近い能力が必要とされます。
一方、TOEICは受動的な試験構成ではありますが、出題者側から与えられた英文や会話を制限時間内で理解する高い英語力が求められます。
リスニングは45分、リーディングは75分の試験時間が割り当てられています。
いずれも休憩なしで続けて解いてくことになるので、およそ2時間にわたって集中力を継続させることも大切になります。
英検1級の概要と問題傾向を解説
次に英検1級の概要と問題傾向について、詳しくみていきましょう。
英検とは?
英検とは、幅広い年齢層を対象とした、国内最大規模の英語検定試験です。
また、英検では、リスニングとライティングなどの筆記試験だけではなく、スピーキングやライティングなどの「使える英語」の能力も求められるため、幅広くかつ実用的な英語能力を有していることを証明することができます。
英検1級を取得するメリットとは?
英検を取得することのメリットの1つは、多くの高校・大学が入学試験や単位認定の際に優遇される・活用できる点です。
また、実技としてスピーキングとライティングが試験内容に含まれているため、学生・社会人ともに総合的な英語力をアピールすることができるでしょう。
特に英検1級は、全国通訳案内士という国家資格受験時に英語の筆記試験が免除される、など国家資格取得にも活きる資格の一つです。
英検1級の問題傾向は?
英検1級の試験は、1次試験(筆記・リスニング)と2次試験(面接)に分かれて実施されます。
1次試験では、3技能(リーディング・リスニング・ライティング)の試験が行われます。
リスニングを35分、続いて筆記試験が100分の計2時間強の試験時間となっています。
ライティングのみ記述式で、リーディング・リスニングについては4選択肢による回答となります。
また、2次試験(面接)では1技能(スピーキング)が採点対象となります。
2次試験では、面接官2名との面接試験が行われます。
試験時間はおよそ10分間で①簡単な日常会話②スピーチ(5つのトピックからトピックを1つ選択)③スピーチ内容やトピックに関する質疑応答
の流れで行われます。
実際の2次試験の流れは、公式サイトにアニメーション動画が公開されているのでそちらで確認することができます。
ぜひチェックしてみてください。
より本番に近いイメージを得ることができるでしょう。
英検1級の出題範囲について
必要語彙数は、先ほども触れた通り、英検1級で、およそ10,000〜15,000語と言われています。
試験に取り上げられるテーマについては、芸術・歴史・教育・ビジネス・経済・文化など幅広い知識が試される内容である、と公式HPで述べられています。
具体的には、こちらのようになっています。
場面・状況:家庭、学校、職場、地域(各種店舗・公共施設を含む)、電話、アナウンス、講義など
話題:社会生活一般、芸術、文化、歴史、教育、科学、自然・環境、医療、テクノロジー、ビジネス
英検1級の合格率は?
続いて、英検1級の合格率と合格点についてです。
英検1級の合格点は1次試験では、3技能で合計2,028点(リーディング・リスニング・ライティングそれぞれ850点満点)
2次試験ではスピーキングで850満点中602点と、約7〜8割の得点が求められます。
合格率については、2016年から非公表となったため、近年は予測の域を出ませんが、2016年以前の公式発表をもとに考えると、英検1級は10〜12%の合格率ではないか、と言われています。
英検1級の勉強法・対策はどうする?
それでは、具体的にどのような受験対策を行えばいいのかでしょうか?
1次試験を突破する鍵は、次の2つだと言われています。
1つ目は語彙の豊富さです。
英検1級を取得した方々が苦労した、と声を揃えていうのが、出題されるテーマの広さとそれに伴う難易度の高い語彙問題、とのことです。
ネイティブの方々の間でもなかなか使われないような専門的で難しい単語が、語彙問題として出題されることも多いため、準1級に比べて難易度がグッと高くなっているようです。
2つ目は、英文エッセイの書き方に慣れているか、です。
英文エッセイの構成は、通常の日本の学校で習ってきた日本語の文構成とは異なるため、英文エッセイの作成に苦労する方も多いようです。
ただ、英文エッセイの書き方については、ある程度アウトラインが決まっていますので、過去問を参考に何度も取り組んで、型を身につけることが高得点への鍵となるでしょう。
特に、公式からの発表では
「課題で求められる意見とそれに沿った理由が書かれているか」
「英文の構成が論理的であるか」
「課題にふさわしい語彙を使っているか」
「文構造のバリエーション・正しく使えているか」
を重視するとされています。
難しい言葉を使う必要はなく、むしろ構成と論理的な内容・使い慣れた言葉を使って表現していくことが得点につながっていくことでしょう。
エッセイのトピックテーマについては、ある程度テーマが絞られているため対策しやすいとも言われています。
2次試験では、口頭での面接試験があります。
与えられたトピックに沿ったスピーチや質疑応答が中心となります。
事前にどんなテーマでも汎用性がある熟語・定型文のストックを持っておくこと、質疑応答を見越して自分の話しやすいトピック選択・スピーチ内容の対策が肝となるでしょう。
社会性が高くかつ幅広い分野の話題をテーマとして取り上げると言われています。
過去の出題例はこちらの通りです。
「科学の発展は常に有益か、芸術への財政的支援増加の是非、世界経済における日本の役割、選挙権の行使を義務化するべきか、遺伝子組み換え食品の安全性、公共の場における治安改善の必要性」
過去問は公式サイトにも公表されているので、自分が得意な分野・テーマを知り、ぜひ研究してみてください。
当日に向けて話す準備を進めることで、試験当日も自信を持って望む事ができることでしょう。
また、アクセントや発音なども採点対象とされているため、英会話教室・オンライン英会話などで実際に話す練習・聞いてもらうことも望ましいでしょう。
最後に、英検を受験するチャンスについてです。
英検を受験する機会は年3回が例年の傾向のようです。
1月・5月・10月が試験日として公表されています。(2021年8月現在)
会場によって詳細な実施日は異なりますので、受験の際は正確な試験日の確認をおすすめします。
2次試験はいずれも1次試験からおよそ1ヶ月後の日程に設定されることが多いようです。
まとめ
今回は英検1級について紹介をさせていただきました。
英検の中では最難関となる1級ですが、高い壁ほど合格した時の感動は何ものにも変え難いものです。
英語資格の試験を受けようか迷っている方、就職・進学・転職に向けて英語学習に力を入れている方は、ぜひこの機会にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
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