はじめまして!今回記事を担当させて頂く日向です。
今回は冠詞の「a」と「the」について、分かりやすく解説します。
英語を習い始めて最初の頃に出会うのが「aとthe」ですね(^^)
冠詞の「a」と「the」と言うと
・「a UFO」は母音なのに何で「an」じゃなくて「a」なの?
・「学校に行く」は「go to school」だけど、何でどっちもつかないの?
など、いろいろと疑問があるかと思います(^^;)
この記事では英語が苦手なあなたや、英語初心者のあなたに向けて、冠詞の「a」と「the」の違いについて、例文を交えながら、わかりやすく解説していきます。
今まで違いが理解できなかったり、上手く使い分けができなかったりして挫折してしまった方は、ゼロから一緒に学びましょう(^^)
日向秀仁
中学校で習う冠詞の「a」と「the」は分かりにくい
中学1年生のとき、学校では次のように教わったのではないでしょうか。
「その~」と訳す場合には、theをつけましょう。
いかがでしょうか?(^^)
少なくとも、私はこのように教わりました。
最初は良いですが、学習を進めるうち単純ではなくなります。
ほとんど同じように見えるのに、あるときは「a」、あるときは「the」、またあるときは、どっちもつかないなど…。
そもそも「1つの~」や「その~」などと訳すこと自体、実際はあまりないですよね。
英語で話すときには、いちいち訳してられないですし…。
でもそんな「a」と「the」にも、実はしっかりした使い分けがあるんです。
「a」と「the」の違いが理解できれば、今まで見えていなかった部分に光があたり、あなたの英語世界の見え方は、よりハッキリしたものになるはずです!
冠詞の「a」と「the」の違いを直感的・イメージでわかりやすく解説!
「冠詞」というのは、名詞にかぶせる冠(かんむり)、つまりはフタのような役割をする言葉のことです。
「a」と「the」以外にも
・that
・these
・those
・my
・your
・his
・her
などが仲間に入ります。
今のところは「a」と「the」はどちらも「名詞の前に付ける冠詞と呼ばれるもの」ということだけ、改めて確認しておいてください(^^)
さて、それでは本題です。
「a」と「the」は何が違うのかを、それぞれのイメージで順番に見ていきましょう!
冠詞の「a(an)」をイメージで理解しよう
いきなりですが、この例文を見てください。
私は本を持っています。
ありふれた英文ですが「a(an)」について、この文はとても有益なことを私たちに教えてくれます。
世の中には、いろいろな本がありますよね。
想像してみてください。
それこそ、何千何万では済まされない、膨大な量の書物が世界には存在しています。
そんな中、高らかに宣言するのです。
「私は、本を持っている」と。
どうですか?
私が持っているのは、世界の中に存在するうちの、どの本だと思います?
ちょっと考えてみてください。
正直「どの本でもいい」ですよね。
このように「a(an])」のイメージは「どれでもいい1つのもの」ということなんです。
また、別の言葉で言えば「(自分はともかく)相手の知らないもの」と捉えることもできます。
私は本を持っていて、それが何の本なのかを私は知っている。けれど、相手はまだ知らない…。
そんなときに使うのが「a(an)」という冠詞なんです。
注意してほしいことは母音の前というのが、「母音の(発音の)前」だということです。
そのため「an apple」のような英単語の最初が母音のものに限らず、「an hour」のように英単語の最初は母音でなくても、発音が母音である場合には「an」になります。
反対に「a UFO」のように、英単語の最初は母音でも、発音が子音(アイウエオ以外)の場合には、「a」のままとなります。
冠詞の「the」をイメージで理解しよう
続いて「the」のイメージですが、こちらも例文で考えてみましょう。
私は猫を見つけました!
あえて無感動に訳していますが、これは実際、結構ドラマチックな文です。
想像してみてください。
あなたは猫を飼っています。家猫として大事に育てていたその猫が、ある日帰宅すると姿が見えません。
なんと、開いていた窓から逃げてしまったのです。
家族総出で、町中を探し回ります。ここでもない、そこでもない。
そうして数時間後、とある路地裏で猫を発見しました。
そのとき、あなたは叫びます。
「I got the cat!」
見つけた猫は、ほかのどの猫でもない、あなたが探していた猫です。
この「他のどれでもない、決まったもの」というのが、「the」のコアイメージとなります。
別の言葉で言えば「(自分はもちろん)相手も知っているもの」となります。
その猫が探していた猫だということは、聞いている側も自然とわかりますよね。
その場合もイメージは変わらず、「決まっているもの」となります。
「the」は単数とは限らない、ということをぜひ頭に入れておいてください。
語源で理解する
さて、もう1つ直感的に使いこなすコツをお伝えします。
それは、”a”と”the”の語源を理解すると分かりやすいです。
実は、”a”の語源は”one”です。
そして、”the”の語源は”that”なんです。
つまり、I have “a” book. という例文のときのネイティブの頭の中の感覚を”a”を”one”に置き換えて想像してみましょう。は、えっと、「私さ、持ってるのよ、1つのさぁ・・・本をね」という感じです。
一方で、I have “the” book. だとどうでしょうか。これも”the”を”that”に置き換えてみましょう。
そうすると、「私さ、持ってるのよ、あのさぁ・・・本をね」という感じです。
そう、感覚視点で見るとネイティブは”book”という名詞が頭に思い浮かぶ前に”a”=”one”=1つのさぁ、”the”=”that”=あのさぁというイメージが先に頭に思い浮かんでるわけです。これは、学校英語で教わった発送とは全く逆で、最初はびっくりされますが慣れるとこっちのほうが楽なことに気づきます。
詳しくは、こちらの動画「【ネイティブ直伝】冠詞「a」と「the」の使い分けはこんなに簡単にマスターできる!」で解説しています。
冠詞の「a(an)」と「the」の違いのまとめ
冠詞の「a(an)」と「the」の違いをまとめると、こちらのようになります。
・どれでもいい1つのもの
・(自分はともかく)相手の知らないもの
「the」のイメージ
・他のどれでもない、決まったもの
・(自分はもちろん)相手も知っているもの
つまり「a」と「the」の違いの本質は「それが特定の1つに決まっているか/いないか」ということですね。
それでは次に「a」と「the」の使い分けについて、かんたんなクイズ形式で確認していきましょう(^^)
冠詞の「a/the/無冠詞」の使い分けをマスターしよう
以下の英文の空欄に「a/the/無冠詞」の選択肢のうち、1つを入れてみてください。
答え合わせは1問ずつ行いたいと思います。
それでは、まず1問目!
冠詞の「a/the/無冠詞」の使い分けクイズ!第1問目
B:Maybe, he is at ( ) station.
A:I see.
回答は選べましたか?(^^)
それでは答え合わせです。
正解は…
「the」です!
正解した人はおめでとうございます!
でも、なぜだか説明できますか?
間違えてしまった人は大丈夫です。
今が学びのチャンスです(^^)
答えの正誤に関わらず、なぜを考えるのが重要です。
今回のAさんBさんの会話を和訳すると、こうなります。
B:たぶん、駅にいるんじゃないかな。
A:なるほどね。
このときAさんもBさんも、ジョンが「どの駅にいるか」は、お互いにわかっていなければ不自然です。
よって「他のどれでもない、決まったもの」である「the」が正解となります。
もしここで「a」を入れてしまうと、Aさんはビックリしてしまいます。
「え…ジョン、どこの駅に行っちゃったの!?」って具合に。
冠詞の「a/the/無冠詞」の使い分けクイズ!第2問目
それでは第2問目を見てみましょう。
B:OK.
回答は選べましたか??
それでは、答え合わせです。
正解は…
「a」です!
今回も正解不正解に関わらず、理由を確認しておきましょう。
B:いいよー。
このときAさんは喉が渇いたから「どれでもいい1本の」コーラが飲みたいわけです。
特に指名はありません。
だからこそ、Bさんも素直に応じられるわけですね。
もしここで「the」を入れてしまうと、「特定のコーラ」ということになってしまい、状況は一変します。
Bさんは「え、どれ!?」と聞かずにはいられないでしょう。
冠詞の「a/the/無冠詞」の使い分けクイズ!第3問目
最後の問題です。
ちょっとイジワル問題なので、お気をつけて(^^)
About 10.
はい、いかがでしょう?
では、正解発表です。
正解は…
「無冠詞」でした!
ひっかけ問題ですね。
とはいえ「寝る=”go to bed”」は有名な表現なので、知っていて答えられた人もいるかと思います。
でもこの理由はわかりますか?
理由なく丸暗記していた人はぜひ理解しておきましょう。
だいたい10時頃ですね。
このとき「go to bed」はあくまで「寝る」という意味です。
そこに「ベッド」というものがあるとは限らないんです。
この「bed」は、あくまで「寝るための場所」という存在を示すだけで、具体的に決まったベッドでも、どれでもいいベッドでもないんです!
このように物としての形を意識せず、その「役割」だけに注目した場合、今回のように「aとthe」のどちらもつけない、いわゆる「無冠詞」となります。
実際はベッドでなく布団やソファー、床で、なんてときにも全部「go to bed」ってことですね(^^)
この使い方はほかにも、いろいろあります。
学校に行く
※学ぶ場所として。校舎は無くてもOK
・by car
車で
※移動手段として。具体的な車はイメージされていない
・have breakfast
朝食を食べる
※朝食はただの概念。実際の食事は毎回違ってもいい
このように実際の物でなく「概念」や「用途」を表す場合には、「aとthe」は付けず、無冠詞にします。
でもこれは結構難しいところですよね(^^;)
まずは軽い気持ちで頭に留めておいて、今後見かけたときに思い出してもらえればOKです。
「あぁ、これが例の無冠詞か」って。
まとめ
いかがだったでしょうか。
わかりにくい「a「と「the」ですが、その本質は「1つに決まっているか/決まっていないか」「相手が知っているか/知らないか」という部分にありました。
必ずどちらかがつくというわけでもなく、形が具体的にイメージされないときには、どちらもつけない「無冠詞」でも使えます。
今回学んだことをもとに、ぜひ「a」と「the」を気にするようにしてみてください。
そうすれば、ある日スルッと、今までのモヤモヤが嘘だったように、自然な使い分けができるようになっているはずです。
それでは、今後も楽しんで英語学習を続けていきましょう!
こちらの動画「【ネイティブ直伝】冠詞「a」と「the」の使い分けはこんなに簡単にマスターできる!」でも、分かりやすく解説していますので、ぜひチェックしてみてください。
日向
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