会社でも個人でも、いやはや、もっと大きな国という単位でも
「何を目的にそえるか」
そして、
「何を目標とするか」
といった疑問に対して、一番うまく行く方法はモデリングだと思います。
モデリングとは、手っ取り早く言っちゃうと、過去に誰か先にうまく行っている人をモデルにして真似すること。
うまくいく事例を持っている人は、きっと、そのうまくいくまでに何年、何十年という
苦労をしてきているわけです。それを、わずか、数日、数時間でそのエッセンスを学んで真似することができればどうでしょう?
すごいことでしょうね。
とある有名ホテルの総料理長に、
「アナタにとっての得意料理はなんでしょう?世界に通じる味で、誰にも負けないものを教えてください」
といった時、その料理長は、
「もちろんあります。◯◯の料理なら世界中誰にも私は負けません」
「この料理に辿り着くまでに私は20年かかりました」
と言ったそうです。
そして、その料理長はこうも言ったそうです。
「でも、この私のレシピを盗むのには2時間もあればできるでしょう」と。
私たちも同業界にはいないですが、参考にしている会社があります。
当然、その会社が試行錯誤してきたことを詳しく調べてみたり、その会社の創業者が何をしてきたのか。
現場はどうなのか。。。そうしたことを見ながら、何が理由でこの会社は今があるのかに想像力を働かせるわけです。
これは皆さんや私個人にも当てはまります。
誰か参考になる話し方をする人、あるいは、素晴らしいなと思うお客様。
話し方を真似しようと思えば、単に、その話し方そのものを真似するだけじゃなくて(それでも結構効果はありますが)、
その人の生活スタイルまで真似してみてやろう、と思って、相手の全てを丸裸にして調べてみるくらいの気持ちがあると、真似もうまくいきます。
私も自分がベンチマークとする人がいたら、その人の書いている本はひと通りすべて読みます。
その人が読んでいる本もすべて読んでみます。思想など違っても、まずはその人がどうしてきたのかをまずは見てみる。
そして、その人のライフスタイルを朝起きる時間から、家族に対する価値観まで、想像してみます。
人によっては、思い切ってメールしてみます。あるいは、直接聞いてみます。殆どの人は、返信くださいます。
私の場合は、みんな自分にとって参考になる経営者で共通してるのは、
その会社の実績ではなく、その人の生き方や考え方を見ていると、
・ とっても早起きな人が多い
・ 死ぬほど働いてるけど、メリハリもありちゃんと遊ぶ時は遊んでいる
・ 基本、ポジティブでなんとかしてやるという気持ちを常に持っている
・ 家庭を大事にしている
・ 日本人であるということを誇りに思い、ご先祖様にちゃんと感謝している
・ 一方で、ちゃんと他者や他国の人に対して尊敬の気持ちを持って接している
・ ビジョナリーカンパニーの本を読んでる人が多い(気がする(笑))
こんなパターンが多いです。
もう少し、ミクロに見て私の英語学習はそのほとんどは
福沢諭吉とシュリーマンのモノマネです。
自分が悩んでることがあるとすると、それはきっと、自分自身の中で闘ってることもあるでしょうが、
他の人と比べて相対化した自分の何かに、もどかしいことがあったりするからだと思います。
だったら、その人に堂々と聞いちゃおうというのが大人の勉強法なのかもしれません。
ラーメンで有名な一風堂さんの創業者の方は、はじめ、有名なラーメン屋(名前忘れました)に
自分の立場も全て明かして弟子入りしたそうです。そのラーメン屋さんのおやじさんも
「お前のところが繁盛してもうちは別に困らん。いいよ。」といって
弟子入りを認めたそうです。(うろ覚えの話なのですこし間違ってたらスミマセン)
もし、自分が先頭に立つほどまでいけばこの作戦は成功しないでしょうが、
世の中、すごい人がゴマンといます。多分、死ぬまでの間、この作戦はずっと有効です。
悪く言うとレシピを盗む、という表現になるかもしれませんが、
素直に真似するとき、そのレシピを持っている人で、真似されることを嫌な人ってほとんどいないと思います。
自分がもがいてきたことを認めてくれる人がいるわけですから。
これは、技術や特許といったものを盗む行為ではなくて、
誰かの試行錯誤をまた別の後続の人が「スゴイ」と認めて、素直にその背景にある秘密を聞く行為であるわけです。
そして、真似させてもらうことの多くは、技術などではなく、思考方法、仕事の仕方、話し方といったものですよね。
皆さんも他人のレシピを使ってみませんか?