先日のメルマガでスティーブン・コヴィー博士の7つの習慣の
本を紹介しました。
この本には自分の中に良い習慣を構築するためのいくつかの
大事なテーマがありますが、そのひとつとして、「信頼口座」という概念が出てきます。
例えば、「今日は朝6時には起きて、仕事を片付けてその後10km走るぞ!」と思ったとします。
もし、実際に5時半には目を覚まして、仕事をある程度片付けてちゃんと10km走ったらどうでしょう?
きっと、達成感があるでしょう。
そして、それが1ヶ月続いたら?
マラソン選手がそうですが、完走するとエンドルフェンというアドレナリンの一種が分泌されるそうです。
これは、美味しいものを食べた、楽をできた、と言った時の快楽とは違う、自己達成時にのみ分泌されるホルモンだそうです。
私はスケールが小さいですが、今日やることを毎朝TODOで手帳に書いて、寝る前にすべてDONEになっていると、エンドルフェン出たかな、と思います。
一方、やろう!と思った気持ちをジャマをするものはたくさんあります。
・ 明日から本気だすぞ(といって先送りしちゃおう)
・ 昨晩、ちょっと飲み過ぎて今日は少し頭がいたいから・・・・
・ ちょっと雨が降りそうだし・・・・
マラソンじゃなくてもこの辺りのことってよく起きるものです。
ここまではあくまでも自分のお話。
この信頼口座(残高)の話は、以前、リンクアンドモチベーションという会社の
小笹社長とお話することがあった時に、していただくことがありました。
こちらの会社は、人材育成を中心としたビジネス(今はそれ以外にも多くのことをしています)を
していて、新卒の方たちを多く採用するそうですが、社会に出たての子たちがよくいうのが、
「学生時代は自由だったのに、社会に出たら束縛されて自由がなくなる」
ということだそうです。
一見、そう感じるのは私自身の肌感覚でも20代前半の頃の自分がそうでしたから分かります。
ただ、本当に自由になるというのはどういうこと?
と突き詰めて考えると、決して学生時代の時のようにやりたいことをやってるのが自由なのではありませんよね。
これは、単に親が自分の生活を支えてくれている、という束縛の前提に、やりたいことをやってるだけなので
親が元気で所得があってはじめて実現していることです。もし、そんな恵まれた環境じゃなければ、きっと学生なんかできないで
働いていることでしょう。
したがって、学生時代の自由の多くはFreedom(やりたい放題の自由)であって、Liberty(自分が自分の行動に責任を負い、努力で勝ち取った自由)ではないです。
もともと、自由という漢字を発案したのは福沢諭吉ですが、「自ら(みずから)」に「由(よし:理由)」があるから自由と
翻訳したのは、さすがですね。でも、今、日本人の多くは自由をFreedomだけで受け取る傾向にあります。
この自由についての議論はとても長くなるのでおいておいて、小笹社長がよく言うのは、
「日々の地道な積み重ね、そして、現実の課題から逃げずに、一歩一歩を着実に歩むことを通じて、
”信頼”を積み重ねることが、より自分が成長していく時の自由度を高めてくれる」
ということをおっしゃってました。
ここで自分信頼口座の話に戻ります。
誓いを立てること。そして、その誓いを守ること。
たとえば、目標を立ててそれを達成すればそこには自分に対する信頼という口座の中に貯金をしたようなものです。
そして、その信頼口座の残高が増えれば増えるほど精神的な強さを得られます。
そして、他人からの信頼を勝ち得る一歩にもなります。
また、サボろうと思っても、信頼口座残高が多ければ
一方、何かをきっかけに信頼口座から残高を取り崩してしまうこともあります。
貯金と一緒で、取り崩すのはあっという間ですが、貯めていくのは日々の地味なことをちゃんと繰り返すという実践です
自分のためにも他の人のためにも、自分信頼口座に貯金していきましょう。