今はあまりサーカスはあまり見かけることがありませんが、
数十年前までは娯楽も少なく、TDLもなかったので、(私は幼少期は関西でしたが)
サーカスというのは結構あちこちで開催されていました。
私は見たことはないのですが、ヨーロッパなどでは蚤(ノミ)を使った
劇があるのですが、小さなボールを蹴らしたり、掛け声に合わせてジャンプして輪をくくったりといった
芸まで出来るそうです。
さて、蚤という生き物は、垂直方向には自分の体長の50倍、
そして、水平方向には体調の100倍の距離を跳ぶことがでるそうです!
これは人間に換算すると、縦に80m、幅なら160m跳べるということです!
ところが、そんなすごい能力があったらサーカスでは困りますよね。
そこで、まず、サーカスの芸を仕込む前に何をするかというと、まず、小さな箱のなかに
蚤を入れてしばらく飼育するそうです。
そうすると、蚤はぴょんぴょん跳ねても、箱に頭をぶつけます。
そのうち、こりてしまってそれ以上の高さのジャンプをしなくなるそうです。
こうして蚤は自分の潜在的な能力を発揮できないように人間に飼育されて
芸を仕込まれるそうです。
こう書くと、蚤がかわいそうですが、自分を振り返るとどうでしょう?
蚤にとっての人間(飼い主)はいないですが、自分で自分を決めつけてしまうことがないでしょうか?
私も、例えばタクシーに乗ると運転手さんに行き先を伝えると、
ほぼ瞬時に、ルートを設定してくれます。
あ、今日は六本木通り混んでいますので○○経由で行きましょう。
なんて言われると、すごいなーと思います。
きっとお客様も英語の話せる人を見ているとそう思うでしょう。
でも、これって実は能力の差じゃなくて単に経験の差です。
多分私も運転手になって、1ヶ月位頑張ったら全東京では無理でも、23区の西半分くらいだったら
同じことができるようになるかもしれません。
確かに英語の達人になろうと思えば1万時間程度の時間が必要と言われています。
スポートも同じく、プロになる人には1万時間の法則があるそうです。
ただ、普通に日常の会話を生活に困らない範囲でできるようになろうと思ったらどうでしょう?
多分300時間くらいあれば、自分に必要な会話だけで良いのであれば結構なレベルになるでしょう。
あるいは、ちょっとした球技だったら自分は球技嫌いと思ってる人でも、だいたい20時間くらい集中して練習すると
そのスポーツを楽しめる程度にはなるそうです。(これは20時間の法則と言われています)。
同じように、他の人を見ていると「どうして○○さん、こんなすごいことができるんだろう」
「私には無理だな」
と思うことってあるかもしれません。
でも、たいていの場合先ほどの例えと同じように、同じことをやればそうした能力やスキルは手に入るもんです。
というか、相手がプロの選手じゃないのであれば、ホントちょっとした経験値を積み上げるだけで追いつけることがほとんどだと思います。
何がいいって、経験と能力にはほとんど相関関係がないことです。
もちろん、プロレベルの人を羨むのなら、きっとその人はすごい努力をしていると思いますので
追いつくのは大変ですけどね。そうじゃないレベルで相手を羨むときは、羨むよりは「どれくらいやったら自分も同じことができそうかな?」と
客観的に見てみるといいと思います。
多分、はじめ無理と思ってしまうのはどこかで先ほどの例えに出てくる蚤と同じように
頭をぶつける機会があって、諦めてしまうきっかけがあったからだと思います。
しかし、そうした蚤も一度、普通の蚤達と一緒に飼育するとどうなるでしょう?
「あ、こんなに自分も飛べるんだっけ?」と思い出して、また、普通にピョンピョン飛べるように戻るそうです。
つまり、多くのことはちょっとしたきっかけで食わず嫌いになったり、自分は・・・・と決めつけてしまってるだけであって、
それは能力の差ではないということですね。