今日は朝礼がありませんので、一つネタをと思いまして。
人は、なぜ新しいことに挑戦しようと思うのでしょう?
それは、今の現状に何らかの不満があるからですよね。
・ お腹が出ているのでへっこめたい
・ 英語を上手になりたい
・ 人付き合いを上手にできるようになりたい
こうした新しいことに挑戦するキッカケは、「現状に対して何らかの不満」があるからです。
ところが、これだけ世の中多くのダイエット商品が出まわっているにも
かかわらず、ダイエットを気にする人の数が減らないのでしょう?それは、途中で断念してまた、同じことを繰り返す人がたくさんいるからですよね。
このメカニズムを「変わる不安」と「変わらない不満」という切り口で
考えてみましょう。
人は、現状に対しての不満から何か新しい行動を取ります。
その不満は、「他人との比較」(○○さんはできるのに自分はできない)だったり、自分の理想とする姿と現状の乖離だったり。
心理学者のアドラーは、こうした人の性格や気質のことを「ライフスタイル」と言っているそうです。もう少し、噛み砕くと、人生における思考や行動の傾向と訳したらよいでしょうか。私達が普段イメージしているライフスタイルという単語とは違いますね。
このメカニズムから見ると、多くの人は今の現状のライフスタイルから
新しいライフスタイルを目指した時、不安に襲われます。
よくマリッジブルーといいますよね。
あれは、今までの気楽な一人暮らしから突然訪れた新しい人生に対しての不安の一つのあらわれでしょう。
ここで、この新しいライフスタイルの不安と向き合える人は新しいスタイルを手に入れることができます。
一方、この変わる不安に負けてしまった人は、「このままのわたし」のままを選びます。
つまり、一見、人はいろんな理由を探しますが、なぜ現状維持を選ぶかというと、いろいろ今のライフスタイルに対して不満があったとしても、新しいライフスタイルに移行することに対する不安よりは、現状に対する不満のほうが楽であるので、こちらを選んでしまうということですね。
これを変える方法はただひとつ。
「今のライフスタイルを変える」と決めることです。
忙しいからできない → 時間があればできる
仕事が大変だからできない → 環境さえあればできる
こうした理由って、よく見てみると、「自分は○○の条件さえ整えればできるんだ」という可能性を残して、今変わらない理由にて逃げちゃってるといえますよね。
今は、忙しいが理由だけど多分、そういう人が10年もすると今度は、
・ 自分はもう若くないから
・ 家庭もできたから
と年だったり、家族のせいになっちゃいます。
でも、これは決して外部の環境が変わっても変わる問題ではありません。
結局は自分次第なんですよね。
私達の仕事って英会話の上達のお手伝いですけど、行き着くところこの人間という生き物の心理を理解して、現状の不満に戻る楽な道にお客様が行かないように、変わる不安に対して、私達が安心感を与えることもとても重要な仕事なんだと思います。
こうした「○○だから・・・・」という心理状況の人に「大変ですね」とか「そうですね」という言葉をかけてあげてしまうと、お客様の変わらない不満に逃げこんでしまう環境を手助けしてしまうことになっちゃいますよね。逆に、この人間の心理メカニズムを知っていれば、「今変わるタイミングですよ」ということを励ましてあげる事こそが、本当にそのお客様のためであることがわかります。
まー、でも、そのためにも私達自身もこの変わる不安と仲良く付き合う方法を
知っている必要がありますよね。
今日のこの言葉は、今、読んでいる「嫌われる勇気」という本から一部引用しました。
タイトルとは裏腹に、アドラー心理学を読みやすくまとめてくれた本です。