以前、紹介した旅行中に購入した”The Power of Self-Discipline”。
Self-Disciplineは日本語にすると、自己規律といったようなニュアンスですね。
この本の中の一つのテーマは、人間という生き物の生まれ持っての弱さ。
基本、人というものは、今すぐ成果を欲しがる一方で本来その成果を得るために犠牲としなければならない対価(お金だったり努力だったり)は払いたくない生き物です。
だから、いつまでたってもダイエットの広告で「◯◯日で◯◯kg減量」っていうのが一番売れちゃうんでしょう。あるいは、聴いてるだけで英語が上手になる、みたいなね。
普通に考えたらダイエットしようと思ったら、運動して食べる量を減らさないといけない。
ちょっと、おもちゃ使って痩せるはずないですおyね。
あるいは、英語が上手になりたかったら、ちゃんと単語力を増やして、文法を理解し、そして、文章を構築できるように何度も何度も書いて覚えるしかないです。
これが対価ですよね。
でも、人はexpedient(急場しのぎでご都合的な)なもの。
あるいは、least resistence(一番ラクなもの)やleast expensive(一番安いもの)についつい飛びつきます。
これが昔の人は賢いなぁと思いますが「安物買いの銭失い」の言葉の由来ですね。
これって、お金に当てはめても皆さんも思い当たることあるんじゃないかと思います。
例えば、洋服や靴でもいいですがバーゲン中で買ったもの。
買う瞬間は「得したな−」と思いますが、意外とこうして買ったものって大事に使わなかったりそもそも、殆ど大事に使わないまま、クローゼットで眠っていたりしませんか?私は、アウトレットで買ったものの多くがそうです。
一方、ちょっと高いなと思っても頑張って買った服や靴。
私は、15年選手の靴があります。まだ、サラリーマンになりたてで給料が殆どなかった時に勇気を出して購入しました。
今でも、月に1回は磨きますしちゃんと木型に入れます。
ソールの張り替えもしました。で、今も現役です。多分、一生付き合うでしょうね。私の足が太らなければ(笑)。
不思議なもので、人間が得る効用(utility)というものと対価(金額・努力など)は非常に相関関係が強いです。
ただ、多くのConcsequence(結果)はスグではなく、時間がかかる。
結果として、一番ラクなもの、安いものに飛びついちゃう人がいるわけです。
でも、本当のConsequenceは種まきと一緒でちゃんと対価を支払ったものは後からしっかりとついてくる。
これが本当のPayoff(報酬・結果)と言えるでしょう。
逆に安かったり労少ないものはその瞬間は得した気分がしますが、効用も低いです。あるいは、ない。
効用が低いだけならいいのかもしれないけど、人にはもうひとつの問題があります。
それが、”Law of Perverse Consequence”(思い通りにならない結果の法則)です。
つまり、買った瞬間得した気分になるけど、安物買いの銭失いなのでその後、不満が溜まってきてしまう。
人間ってワガママな生き物ですが、そういうもんです。
Short-Term Gain Can Cause Long-Term Pain
これは、お客さまにも言えますし、私達自身にも当てはまります。
基本、何かを得るためには代償(Pay the Price or Sacrifice)が必要だという当たり前の原則ですね。
そして、その代償は原則、前払いです。先に結果がもたらされることはありません。
読めば読むほど、この本日本語版出したらビッグヒットにはならないかもしれないけど、
良著として努力する人には受け入れられると思うようになってきました。やっぱり、著者に連絡してみようかな。