昔の映画で、ウォールストリートという映画があります。
そのシーンで、ゴードン・ゲッコー演ずるマイケル・ダグラスが
若き証券マンのバドフォックス(チャーリー・シーン)に
若き日の自分を見出し、孫子の兵法を引用するシーンがありました。
(良いか悪いかは別に、あの時のマイケル・ダグラスは悪役でしたがあまりに
ゲッコーの役を好演してしまい、
大学時代の私は憧れて投資銀行業界に3年籍を置いてしまいました)
そんなことを思い出しながら。
最近、一次面接を裏で聞く機会が多いのですが、面接の質問の中で
「あなた自身の良い点と、今後改善していきたい点は何ですか?」
と質問されると、良い点は沢山言うけど、改善点になるとうーんと考えこんでいる
シーンをよく聞きます。
前向きに解釈すれば、自分に自信があるのかもしれないけど、
普段から向上心をもって自分と向き合い、自分自身こうなりたい、あるいは、ここを改善したいということは
常に出てくるものだと思います。あるいは、身近な人や雲の上の人でもいいけど、憧れる人というのは常にいるものです。
私自身、今の自分を見つめると改善したいことだらけ(笑)。
もちろん、あれもこれも、は無理ですから自分の手帳にこれからの
7年間に実現したいことは短期(1年)、中期(3年)、長期(7年)に分けて、
そこから会社のこと、家庭のこと、自分のことに更に分けて具体的にここまでには
こんな努力をしたいと貼り付けて忘れないようにしています。
いずれにせよ、自分に改善したいことがないというのは決して今が完璧なんじゃなくて、
単に、自分と向き合わないで現状満足してしまって成長の伸びしろがなくなってしまってるんだと思います。
今日の言葉は、中国の有名な兵法書の孫子にかかれている言葉。
(孫子は厳密には、孫武と孫臏という二人の人物が書したものと言われています)。
当時は、春秋戦国時代。
リアルに気を抜くと隣の国に攻め滅ぼされる時代です。
不謹慎ですが今の日本の周りを見てると少し、きな臭くそんな感じになってきていますね。
だからこそ、冷静になる必要がありますが。
極力一つ一つの戦いでも自国の兵士の損耗を少なく、
戦わずして勝つためにはまず自分たち自身の現状を
良いことも悪いことも客観的に見つめる必要があったのでしょう。
ちなみに、『孫子・謀攻』に「彼を知り己を知れば百戦殆からず。」とあります。
これは、自分を知って敵を知れば、百回戦っても大体大丈夫だよ、ということですね。
これに続きがあって、
彼を知らずして己を知れば、一勝一負す。
つまり、敵を知らないけど自分を知っていれば一勝一敗。
つまり勝率5割ということでしょう。
そして、最後ですが、
彼を知らず己を知らざれば、戦う毎に必ず殆し
つまり、敵を知らないで自分のことも知らなければ必ず負ける。
ということです。
この順番で見ても分かりますが、まずは自分を理解することが大事ですね。