「感謝のお作法」と運気:現在価値と将来価値の関係
これはとあるホテルの支配人の話だそうですが、ホテルに宿泊するお客様でも、チェックアウト後にお客様の部屋を見るとだいたいその人の人となり、そして、レベルがわかるそうです。
やっぱり後で「あぁ、あの方だったんだ」と思う人は掃除をしている。とはいえ、ゴミをまとめておいたり、シーツを軽く整えるくらいのことです。一方で、そうじゃない人は散らかしっぱなし。やっぱり、「そうなんだ」と思っちゃうそうです。
また、タクシーなんかでも運転手が停めてこの人は乗せたい、と思われるお客様と逆に、何が何でもこの人は乗せたくない、というお客様も手を挙げている段階でわかるそうですね。
確かにうちのお客様を見ていても思うんですけど、些細な事でほっこりとさせてくれる方っていますよね。小さなことかもしれないけど、ちょっとした事で感謝の気持をお伝え頂けたり、あるいは、扉を閉めて出て行かれる時の出方とか。
思うに、こういう小さなことかもしれないけど他人に対して感謝の気持ちを表現できる人は、自然と相手も手伝おうという気持ちにさせてしまっていてそれが長い目で見て色々と助けてもらってるんじゃないかと思うんですよね。
実は、私もバスに乗って降りるときには必ず運転手さんに「ありがとうございました」と元気な声で言うようにしてます。もちろん、本当にありがとうと思った時に言うのですが、日赤病院~渋谷間のバスは
同じ運転手さんが重なることが多いのですが、ある時、バスが発車する前に駆け込んでしまったら、運転手さん、わざわざ私と気づいて待っていてくれました。もちろん、それ狙いでお礼をしてるわけじゃないんですが(笑)、うれしいもんですね。
一方で、今の目先で他の人のことは考えないで自分の利益だけを優先しちゃう人。
その瞬間だけ見れば、自分が得したと思うのかもしれません。
会社の経営者なんかでも、前者の視点の人と後者の視点の人がいますが、今、一瞬だけを見ると後者の人が成功することも無常な世の中、あることはあります。でも、10年、20年のスパンで見ているとやはりそういう人は気づけば消え去っていることがほとんどです。
後者の人は別に利益を考えてやっているわけじゃないでしょうが、そのように素直に、感謝の気持ちをあらわす。時と場合によっては、少し自分がこの瞬間は損だったとしても、長い目で見るときっと返ってくることを本能的に知ってるのでしょう。
もちろん、自分に有利になるように人間関係を無視してゴネ得になることもありでしょう。でも、今、オイシイ思いをしても、長い目で見ると誰も助けてくれなくなっちゃいます。
こうしたことの積み重ねが、それぞれの作法を取る人の将来の価値を大きく差をつけるのではと
思います。ファイナンスを学ぶと真っ先に教わるのは、現在価値(Present Value)と将来価値(Future Value)。その会社、債権、株式が生み出す将来のキャッシュの価値を今に割り引くという発想です。
これと似たものが人の生き方にもあるんじゃないかなと思います。
・ 明日、1年後(未来)の自分の体重を気にするからこそ、今、目の前にあるスナック菓子を我慢する
・ 10年後に自分にOKを出したいから、今、目の前で起きている事で目先の反応をしない
・ 未来の自分のためにも、今、自分を甘やかさない
いろいろあると思います。
全部、発想が未来から現在に割り引いていますよね。
逆に今、ゴネ得しようとすると発想が今、目の前のことだけしかやらなくなります。
もちろん、会社なんかだったら未来だけのこと考えると今、お金がなくなったらゲームオーバーです。
あるいは、国家間同士の競争でも、相手がどう動くかで未来を優先するか、現在を優先するかといった現実の葛藤があるのも事実。
でも、自分自身に関してはあまり外的要因に振り回されることはありません。
あるとしたら、他人の目が気になるくらい?だったら、まずは、10年後の自分が今の自分を見て合格点を出してあげれるような視点で、物事判断したりやってみるといいかもしれないですね。
「感謝のお作法」と運気:現在価値と将来価値の関係
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