自由の女神じゃなくて自己規律の女神? ~ 自由と自己規律の関係
次のメルマガのイントロ文の小ネタにしようかなと思っている
トピックです。
以前、私が働いていたベアー・スターンズという会社にいた方で
アルファブロガーになっている人で、ぐっちーさんという人がいます。
主に金融系のネタが多く、私のように金融の世界から出てしまった人間としては、
100%賛同できないトピックもありはしますが、数多く、ハッとするトピックを提供してくれたりする
ブログでもあります。
その一つが今日の自由の女神について。
英語で自由の女神はLiberty of Statueといいますが、このLibertyを
日本では、単純に「自由」と訳してしまっています。
ところが、英語圏ではLiberalの語義の意味は動詞のLiberate(解放する)
という意味から来ている。つまり、大昔のような絶対王政のヨーロッパで一般市民に活動の制限が
あった時代から解放する、という意味でのLiberalなのです。つまり、そこに至るまでは大変な苦労があったわけ。
ところが、日本語のゴロではFreeとLibertyが自由の一言で
片付いちゃっているから、自由の女神という訳になってしまった。
とある会社が、
We would like you to be liberal in this company.
と言ったらどう思うでしょう?
多分、「当社はいつも社員に自由であって欲しいと思っています」といった感じでしょう。
ところが、正確に訳すると
「当社はいつも社員に自己規律をもって対処して欲しい思っています」
というのが正しい。
そんなことで、自由の女神を見て本来感じないといけないのは、
「なんでも自由の国、アメリカへようこそ」
ではなくて、
「強制されずに一人で決めてその決めたことに責任を持つ(持てる)国、アメリカ世界へようこそ」
という意味だったのでしょうね。
ヨーロッパやアメリカは血を流さないと、その自己規律としての自由を得ることが
出来なかったけど、日本は概ね、そんな必要もなく江戸時代なんかは身分の差はあれども、
皆、それなりに自己規律と自由を両立させていた。
だから、日本では言われずとも当たり前の概念だったのでしょう。
今も私たちの中にかすかながらこの観念は残っていて、それが震災で東北地方の
方々が見せた規律として現れたのだと思います。ただ、アメリカもヨーロッパも今の日本もリーマン・ショックなどを
見ていると、ルールの中で勝手放題やってもいいという自由を曲解した甘えん坊がやりたい放題してしまったことが、
原因な気がしてなりません。
その自己規律を高めようと思ったら、まずは、何をするべきでしょう?
・ 自分の持ち場は守る(他人に迷惑をかけない)
・ 後送りしてしまいそうな作業を翌日に持ち越さない
・ 後ろめたいことをしない
・ 他人に感謝する(自分がお店に行った時、バスに乘った時に運転手さんに言ったり)
・ 常に自分を高めるための努力をする(読書、運動などなど)
小ネタでぐっちーさんのブログにありましたが、サッカーのジーコジャパンで
ジーコ監督がやりたかったことは、Liberdade(ポルトガル語の自己規律としてのLiberty)を
チームに徹底したかった。
けど、訳するとなんでも自由、と思ってしまって、チームがやりたいことを
みんながやってしまって、統制が効かなくなってしまった。ジーコさんが優秀かは別に、
日本語ではLiberalがなんでも自由、と誤解されていることを知っていたらと思うと、惜しまれるストーリーです。
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