独立の気力なき者は必ず人に依頼す、
人に依頼する者は必ず人を恐る、
人を恐るる者は必ず人にへつらうものなり
(福沢諭吉)
最近出版された中野剛士さんの日本思想史新論という本にはまっています。
今まで、自分自身影響を受けた思想家は、ギリシャ・近代ヨーロッパや春秋戦国時代の中国だったり
したけど、なかなかどうして、中野さんがハマった江戸時代の思想家、会沢正志斎「新論」は
日本に思想家あり、と言い切れる素晴らしい本です。
残念ながら、奥が深すぎて皆さんに噛み砕いて響く言葉に落としこむほど、
私の頭の中で整理しきれていないので今日は、その少し先の時代の福沢諭吉から。
なにか福沢諭吉というと、合理主義者で西欧型近代化を推進する張本人と
いうイメージが創り上げられていますが、実際の彼の本や発言を見てみるとこの人、
メチャクチャ尊皇攘夷論者です。
一見、尊皇攘夷というとうちに閉じこもるイメージだけど福沢の場合はもう少し冷静で、力を得て独立を維持するためにあえて西欧とも付き合う。でも、それは自分が強くなって独立するため、というスタンスだった。
当時もそんな訳で攘夷派の武士に福沢は命を狙われていますが、福沢自身は意外と
こうした乱暴な攘夷派の行動力は冷静に認めていたようです。
以前、「一身独立、一国独立」ということで、全体(ここでは国)が
しっかりと独立を維持して、外部から尊厳を保って見られるためにはそこに帰属する
一人一人が独立精神がないといけない、という言葉を紹介しました。
同じ事はもちろん会社という組織にも言えます。
もし、私たちが何か外に対して依存していればきっと、いざ、なにか
あった時には、その相手に気兼ねしてしまう。そして、その気がねすることが常態化すると
卑屈になり媚び諂ってしまう。
ひとりひとりに置き換えてみましょう。
もし、自分の仕事のスタイルが自己解決型ではなくて、この部分は○○さん、
この仕事を終えるには○○さん、と思いながら依存してやっていく癖がつきすぎると
どうなってしまうでしょう?
私が独立する前までは、部署ごとにグループ秘書という方がいることが
多かった。で、秘書というとアシスタントのイメージだけど実はかなり力をもってしまう。
どうしてかというと、私も含めてみんな、小さな作業からコピー取り、他部署への連絡や
アポ取りなどめんどくさい仕事を全部やってもらってしまう。甘える癖がつくわけです。
本当は、こういう業務は全部一人でやろうと思えば出来るはずですが少しずつ、
社会人としての生活力が弱くなっていって、いざ、なにか問題が起きて叱ろうと思っても
頼りすぎているからしかることも出来なくなってしまい、不甲斐ない中間管理職のおじさんになってしまうわけです(笑)。
皆さんの場合も、すぐ誰かに連絡をとって相談したり頼みごとをする前に
まず、どこまで自分で解決できるかを考えてみてください。今の時代、大体のことはネットで調べると
解決しますし、それでも無理な時は最後の最後、と思って頼る癖をつけていくと、徐々に、自己解決能力が高くなります。
そして、自己解決能力が高くなり依存が減ると、より発言にも重さが出てきますし、評価も高まります。
今日は、独立心について話しましたが、もちろん、依存することがダメと
言っているのではありません。私たちの仕事はチームワークですから助け合わねばならないのは
言うまでもありませんからね。でも、自分で解決する能力を高めることは必須です。
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