民衆一人一人が「独立自尊」の気風を確立するところに、一国の独立の基本がある。
(文明論之概略/福沢諭吉)
昨日、新しく当社の社会保険労務士となる山田先生とやり取りを
していた時に思い立った言葉です。
丁度、今日のシフトに入っている人は恵美子さん、早紀さんを除くと昨年以降に
入社された人達。新入社員研修で、「みんなは、会社が落ち着いてから入ってラッキーだよ」と
冗談めいて言いますが、本当にそう思う。時々冗談で、駒沢通りから飛び降りようと思ったこともあるなんていいますが、本当に大変な時にはそう思ったものです。もちろん、そこで歯を食いしばるから次のステージに会社は成長するわけですが。
どの会社もそうですが、創業時には何度と際どい状況に追い込まれ
ほとんどの会社はそこで生き残れない。逆に生き残る会社にあるものは何だろう?
もちろん、戦略、資金、人、、、MBAの教科書的に書かれることは多々ありますし、
実際にそうなのですが、私は、この福沢諭吉先生の独立自尊、という精神がbには当てはまったと
思います。
かつてのbはスポンサーもいて、そのスポンサーからやってきた役員の方も
いらっしゃり、今よりも外見的にはより組織っぽく運営をしていました。が、私も含めて皆がお互いに
資金だったり労力を頼りあう状態が続いて、結局甘えが生じて厳しい状況になりました。
結局、うまくいくようになったのは皮肉な話ですが、こうした関係を解消し
独り立ちした時。もう、誰にも頼れないという覚悟が出来たことがbの今までの
努力を結果という形で結びつけるようになった。
山田先生と話していたのは、所謂社内規程(会社の法律みたいなもの)を整理していきましょう、
という話で、では、実際にどこまで規程で縛るのかという議論をしていたとき。先生は当然、専門家の立場から思いつくあらゆるリスクやシチュエーションを盛り込んだものを提案します(それは立場上当然なのですが)。
一方、私の立場はいくら法律が厳しくても実際にそれを運用するのは人だし、結局は、
それは私や皆さん次第だから、最低限の内容にしてあとは、状況に合わせてフレキシブルに運用できるものがいい、ということになります。
そんな話をしている時に引用文で思い出したのがこの福沢諭吉の言葉。
国でも会社でもどんな組織でも独り立ちし、一目置かれるためには、
そこに属する国民、社員自身といった個人にも独立自尊の精神が必要です。
明治時代以前の日本は、殿様が考えたことについていきゃいいや、という
流れがありましたが、明治時代の世界は帝国主義の時代に突入していてそんな悠長なことを言ってられない状況だった。だからこそ、福沢諭吉は結局は、国や故郷が独立し尊敬される存在たるめには、江戸時代みたいに全部殿様だよりじゃなくて、まず、自分からと説いたのでしょう。
今の日本なんかは国防まで海外に頼ってしまっているから、独り立ちした国と
認められず、私なんかは本当に歯がゆく思う。ロシアのプーチンにいたっては(昨日いわくつきながら再選しましたが)
「核兵器を持たない国に主権(国家としての権利)なんてものはない」と言い放っていました。悔しいですが、今の世界の流れを決めているのは核武装している常任理事国(米英仏露中)だ、と言いたいのでしょう。
震災の時にトモダチ作戦ありがとう、なんて論調もありましたが(もちろん、現場で
頑張ってくれた人にはありがとうなのですが)、本来は自分の国の国民が危機に陥ってるのだから、
自分達がなんとかしなきゃいけないことで、本当は、ありがとうと表では言いつつ、心の中ではとても恥ずかしいことと思わないといけない。
会社も個人も一緒です。
まずは、自分が独り立ちできるように。
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