(先人は)互いに戒め、互いにいたわり、互いに教え合った。(書経/周公旦)
Aaronの影響で最近、大学時代にハマった史記を読み直していたのですが、
そこから更に遡って、殷(商)王朝が滅んで周王朝が誕生する殷周伝説を(こちらは
時間無いので横山光輝の漫画で)読んでます。
西欧思想で言うと、近代の思想家の多くがソクラテス、プラトンといった
古代ギリシャの哲学者の系譜をくんでいますが、同じように、この古代1000年前後の
中国の歴史も読んでいて思うのは、
「人間って結局発展したのは技術だけで、オツムはむしろ退化しワガママになってる」
ってことです。
この言葉は、儒教の原典である「五経(ごきょう)」の1つ、書経に、
魯(ろ)の開祖、周公旦(しゅうこうたん)が語っている言葉です。
丁度、読んでいた周王朝の始祖の文王姫昌の子供の一人で、儒教の開祖。孔子はこの
500年後の誕生ですが、この周公旦を理想の君主像としたそうです。
それにしても、周王朝の誕生が紀元前1000年くらい、殷王朝の誕生が、
紀元前17世紀と言われているので、紀元前1000年の周公旦はさらにその前の時代の人を
懐かしんでこんな言葉を言っているのでしょうね。人類、やっぱり進歩しないどころかどんどん
ワガママになり、救いようがないなと思ったりします。
確かにいつの時代も反映する国というのは、君主、家臣、そして、家臣間に
良い意味での緊張感があり、お互いが、議論を闘わせ、そして、厳しいことを言い合える
間柄があります。
私たちに当てはめると、同じ職場で時間を共にする関係だからこそ、
時には厳しいことを言い合える、「親しき仲にも礼儀あり」というやつでしょう。
(先人は)互いに戒め、互いにいたわり、互いに教え合った。(書経/周公旦)
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