私は悩んだことがない人間だ。
理由は簡単、問題が起きたら悩むのではなく、
考えて解決しようとするからである。悩みは心身の健康に良くない。
悩むことに何の生産性もない。悩んで問題が解決することなどない。
問題解決の手法を学び、悩みに正面から取り組む習慣を付けると悩みがなくなる。
(大前研一)
たまに出している大前研一さんの言葉。
いまでこそ有名になりましたコンサルティング会社のマッキンゼーの初代日本支社長。
彼が書いた「企業参謀」という本は、学生時代、勉強が嫌いだった私でも
読んでいて衝撃を受けた本です。
テレビでもおなじみですし、いまでこそ成功した人、という印象ですが、
思ったより苦労人。私は、個人的には大前研一と意見が違うことも多いけど経歴を見ていると
とても面白いところも多い。
相当頭もよかったのでしょうが、東大受験をしていたら下痢で退席して結局
早稲田へ。その後、東京工業大学で原子力の研究をして、アメリカに留学。MITでも原子力を
専攻したのに思いっきり商売の世界へ。
学生時代から外国人相手の観光ガイドをしていたり、恐らくは、商売が
好きだったのかもしれません。私が良く知っている大前研一はマレーシア政府の顧問に個人でなって
当時のマハティール首相の個人参謀としてマレーシアを東南アジアの中では中級国まで一気に
もって行ったこと。
今日、この言葉を書いたのはたまたまTheresaと金曜日に話した時に、
「どうして東京女子ってそんなに思いつめるの!!」
という話になりました(男子も同じでしょうが)。
Theresa 曰く、「日本人は悩みすぎ、くよくよしすぎ。悩んでも解決しないよ」
というような話でした。
それは確かにそうです。
Theresa自体も外国人としてはかなり、堅物だとは思いますが、その彼女が見ていてもそうなんでしょう。
悩んで解決するなら世界中の人が悩むけど、やっぱり、悩んでも解決しない。
悩むだけ時間の無駄になってしまう。
解決するためには、考えて解決する。それだけなんだなと思います。
そして、解決することってゲームと同じでやっていくことに楽しくなっていく。
それって、阪神大震災の時に関西にいた自分も良く分かります。
地震が終わって外が土砂崩れで家の前が土で埋まってる。
そもそも、家族も生きてるか分からない。
掘り返して何とか外に出たら、近所の家が焼けているし、家がみんな倒壊している。
そして、目の前で人が死んでるし人が焼け焦げたにおいが充満してる。
でも、何も出来ない。
でも、人間、生きていたら食べなきゃいけないし、飲まなきゃいけない。
あの時、2週間以上お風呂に入れなかったこと(正直こじきのようになります)、
家に半年戻れなくて大学も3ヶ月休学したこと、見つからなかった友人が死体で見つかったこと、
そして、介護していた高齢の愛犬をやむを得ず放置し殺してしまったことや、
父親の会社が焼けてなくなったことは、一生忘れられない記憶だけど、あの時、思った以上に
「人間、やれば何とかなるんだな」ということも学びました。
「生き残っただけでもラッキー、やっぱ、自分は必要とされているんだ」とポジティブに。
そして、どれだけつらくても解決しようとする気持ちさえあれば意外と
笑いも出てくる。それは、場所柄関西だからかもしれないけど、あんまり悲壮感はなかった。
3週間お風呂に入れなくてこじきみたいな状態で、超大金持ちの知り合いの家が水道とガスが復旧して
ジャグジーバスに入ったときの感動は今でも忘れられないです。
いまの時代は全てに恵まれています。
悩む余裕があるのは、全てに恵まれているからなんだけれども、悩む時間があったら
寝る。食べる。そしてお酒飲んで楽しんで、解決することを考えればもっと仕事も人生も
楽しくなります。
そんな気持ちになれば、仕事ももっと楽しくなりそうな気がしませんか?
私は悩んだことがない人間だ。(大前研一)
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