映画で学ぶ英会話・英語表現
ヴィンセント・ギャロが監督、脚本を手掛けた1998年の作品で、単館系映画で大ヒットしました
60年代の雰囲気も漂わせるお洒落で優しい、お気に入りの恋愛映画です。
The Story of "Buffalo'66"
1966年にニューヨーク州バッファローで生まれたビリー・ブラウン(ヴィンセント・ギャロ)は、5年ぶりに刑務所から釈放され、故郷に帰ることになった。
彼はこの5年間を、政府の仕事で遠くに行っていたと両親に偽っていた。更に、仕事で成功し、裕福で、妻もいるという嘘まででっち上げていた。
このまま家に帰るわけにはいかなくなったビリーは、ダンス・スクールでレッスン中だった少女レイラ(クリスティーナ・リッチ)を誘拐し、両親の前で妻のふりをするよう脅迫する。
そして二人はブラウン家に向かった。でも、ビリーの父親ジミー(ベン・ギャザラ)も母親ジャネット(アンジェリカ・ヒューストン)も息子には無関心。しかしレイラの暖かい接し方により、場はだんだん和んでいった。ブラウン家を後にするビリーとレイラ。ところが、二人は別れ難い気持ちになっていた。
冷えきった体を暖めようとモーテルに入る二人。レイラの優しさで、ビリーの孤独な心は少しずつ癒されていく。だが、ビリーには果たさなければならない復讐が残っていた。実は、ビリーが刑務所に入っていたのはフットボール賭博で抱えた負債を帳消しにしてもらうために他人の罪をかぶったからであり、その賭けに負けたのは、バッファローというチームの選手スコット(ボブ・ウォール)が八百長試合したせいだと勝手に思い込んでいたのである。そこでビリーは、ピストルを持って引退したスコットが経営しているストリップ小屋に向かったが、殺しは思いとどまった。そしてビリーはココアとハート型のクッキーを買い、レイラが待つモーテルの部屋に戻っていくのだった。
レイラの前では虚勢をはり強がっているビリーだが、実は小心者で何をするにも不器用な情けない男。最初は「嫌なカンジ!」だったのですが、あまりのものヘタレぶりが逆に愛しくなってしまいます。
更に注目なのがクリスティーナ・リッチ演じる謎の美女”レイラ”。強引に脅迫するビリーに最初は抵抗していたものの、
ビリーの素性を知ると、文句ひとつ言わず”妻”のふりをし、どこまでもビリーについていく。時には恋人のように、時には母親のように優しくビリーを見守る天使のようなレイラ。
背も低くて太めだけどそれが逆にセクシーで、可愛く、温もりを感じました。
子供のままでわがままなビリーと,どこまでも従順なレイラという謎の娘のオフ・ビートな恋愛映画です!
One Point Phrase from"Buffalo'66"
今回のオススメのセリフは心温まるラストシーンから。
自分を陥れたスコットを殺すために彼の経営するストリップ小屋に向かったビリーだが、彼を前にし、殺しを思いとどまる。
そして、モーテルで彼を待つレイラの為にココアを買いに、それまでの強張った表情から一転、レイラへの愛でいっぱいの気分で
ドーナツ屋を訪れるビリー。ショーケースに並ぶハート型のクッキーを見つけ、レイラの分だけでなく、店で食事をしている見知らぬ男性
にまでクッキーを買い‥
Billy:lt's for your girlfriend, all right ? Don't chomp on it yourself.
Save it for her.
(男性に向かって:これはアンタの恋人のだからな。自分で食べるなよ。恋人にとっておけよ。)
※"chomp on"は「~をむしゃむしゃ食べる」の意味です。
Billy:That's very nice, a heart cookie. Who thought of the heart ?
(ハート型のクッキーか。すごくいいね。ハート型は誰が考えたんだ?)
Staff:l don't know. Somebody who was romantic.
(知らないねえ。ロマンチックな誰かさんだろうよ。)
Billy:What do l owe you ?
(いくら払えばいいんだい?)
※"owe"は「~を支払う義務がある」の意味なので
"What do I owe you?"や"How much do I owe you?" で「いくら払えばいいですか」となります。
ココアとハート型のクッキーを買うシーンはなんとも幸せな情感が漂っています。
このシーン、あまりにも好きすぎて自分でハートのクッキーを作ってしまいました(^^)
ハート型のクッキー生地を焼いて、アイシングをして、チョコスプレーをかけて冷蔵庫で冷やしたら‥
映画そっくりにできましたよ~。
観終わったあとに幸せな余韻に浸れる素敵な映画なので、まだの方は是非ご覧くださいませ♪私達のスクールでも、時々流している映画です!