映画で学ぶ英会話・英語表現
2000年に全米映画協会が選ぶコメディー映画ベスト100で第1位に輝いた「お熱いのがお好き」。
ビリー・ワイルダーの脚本、マリリンの最高のコメディエンヌぶり、名優ジャック・レモンとトニー・カーティスの
オネエな演技が絶妙に混ざり合った永遠の傑作です。
The Story of "Some Like It Hot"
1920年代、禁酒法時代のシカゴのもぐり酒場。サックス担当のジョー(トニー・カーティス)とベース担当のジェリー(ジャック・レモン) は、偶然ギャングの殺人を目撃してしまいます。
命の危険を感じた2人は、ジョーがジョセフィン、ジェリーがダフネと名を変えて、女装して女性ばかりの楽団にに紛れ込み、マイアミへ演奏旅行に出発します。
そこには、ボーカル&ウクレレ担当の金髪娘シュガー・ケーン(マリリン・モンロー)がいました。(本当にsugarcane=サトウキビみたいな女の子!)
ジョーはシュガーに一目惚れ。シュガーは過去にサックス奏者との恋愛に何度も失敗し、今度は絶対成金と結婚しようと狙っている、ちょっと頭の弱い女の子。
一方ダフネは、マイアミのホテルで初老の大金持ちオスグッド3世 (ジョー・E・ブラウン)に一目惚れされてしまいます。ジョセフィンに扮するジョーは、今度は男の姿に戻って石油成金に扮し、シュガーの気を引くことに成功します。ジョーとジェリーの二重生活が進行中のそんなある日、シカゴで遭遇したギャング達の集会がマイアミで開かれ、2人同じホテルにやってきました。びっくりした2人は、終には正体を見破られ、逃げ出す仕度をします。そんな騒ぎの中、ジョセフィンはシュガーに実は自分は男だと打ち明けて、シュガーとともに安全なヨットに逃れます。
ヨットの中で、ジェリーもオスグッド3世に、自分が男である身の上を打ち明けます。しかしオスグッド3世は、平然として言った‥
"Well..Nobody's perfect."(完璧な人間なんていないさ)と。
One Point Phrase from"Some Like It Hot"
この映画の魅力のひとつはダフネを演じるジャック・レモンです。ジャック・レモンは戦後のアメリカの最高の喜劇役者と呼ばれるほどの名優さんで、
コメディからシリアスまで完璧に演じきってしまいます。この映画の中でもジョー扮するダフネを本当におかしく演じていて、終始笑いが止まりませんでした。
大富豪のオズグットと絡むシーンのセリフ回しや表情は秀逸です!
そして、有名なラスト・シーンでは‥。
Daphne:Osgood, I'm gonna level with you. We can't get married at all.
(オズグット、本当のことを話すわ。アタシ達結婚出来ないのよ。)
(※"level with"は、「~に本当のことを言う、腹を割って話をする」という意味です。)
Osgood:Why not?
(なぜだい?)
Daphne:Well…ln the first place, I'm not a natural blonde.
(まずはね、アタシ、本当は金髪じゃないのよ。)
Osgood:Doesn't matter.
(気にしないよ。)
Daphne:l smoke. l smoke all the time.
(アタシ煙草を吸うのよ!いつでもどこでも吸うわ!)
Osgood:l don't care.
(気にしないさ。)
Daphne:l have a terrible past. For three years. I've been living with a saxophone player.
(アタシ、酷い過去があるのよ。3年間サックス奏者と住んでたの!)
Osgood:l forgive you.
(許すよ。)
Daphne:l can never have children.
(アタシ子供を産めないの!)
Osgood:We can adopt some.
(養子を取ればいいさ。)
Daphne:You don't understand, Osgood.
(分からないのね、オズグッド!)
Daphne:I'm a man.
(俺、男なんだよ。)
Osgood:Well, nobody's perfect.
(なるほど。完璧な人間なんていないさ。)
ラストのセリフはハリウッド映画屈指の名言としても有名です。
(なんとアニメの「ルパン三世」のでもそのまんま引用されておりました
)
私にとっては全てがPerfect!な映画でした!