映画で学ぶ英会話・英語表現
1939年製作の名作中の名作、「風と共に去りぬ」の登場です!
原作はマーガレット・ミッチェルが9年がかりで完成させた同名小説で、
1937年の出版と同時に爆発的な人気を博して聖書につぐベストセラーになりました。
主人公のスカーレット・オハラは‘スカーレット・フィーバー’と呼ばれたほど
全米中で大々的に行われましたが、南部訛りのスカーレットを熱演したのはなんと‥
『嵐が丘』(39)を撮影中だった恋人のローレンス・オリビエ卿を追ってイギリスからハリウッドにやって来た、
アメリカでは無名の女優ヴィヴィアン・リーでした。
伊達男レット・バトラーを演じるのはハリウッドの”キング”ことクラーク・ゲーブル!
Story of "Gone with the Wind"
1861年、南北戦争直前-。ジョージア州アトランタ郊外の大農園タラで生まれ育った勝気な娘スカーレット(ヴィヴィアン・リー)は、
想いを寄せるアシュリーが従妹のメラニーと婚約すると聞いて心おだやかではなかった。
激しい気性と美しさをあわせ持つスカーレットは、多くの青年の憧れの的であったが、彼女はアシュリーとの結婚を信じていた。
婚約パーティー当日スカーレットはアシュリーに告白をするが、彼の心は気立ての優しいメラニーのものだった。
スカーレットはそこで、チャールズトン生まれの船長で、素行の悪さで評判のレット・バトラー(クラーク・ゲイブル)に出会う。
彼の失礼な態度に激しい憎しみを感じながら、何か惹きつけられる。
突如、南北戦争が勃発し、スカーレットはアシュリーへに失恋から自暴自棄になり、 メラニーの兄チャールズの求婚を受け入れ結婚してしまう。やがてチャールズは戦死。アシュリーも従軍し、スカーレットはアトランタへ戻り、メラニーと共に看護婦として働く中、病院でレットと再会をする。
北軍の南部侵攻が始まり、彼女は臨月のメラニーを連れて逃げるため、レットの助けを借りてなんとか故郷へ戻った。
しかし、大農園タラは母の死と父の精神錯乱のために荒れ果て、スカーレット自ら汗にまみれて働かねばならなかった。
ついに南軍は敗れ、苦しい再建時代を迎えることになる。
スカーレットは農園を維持するため妹の恋人を誘惑し、愛のない再婚するが、この夫も死亡する。
やがて、時勢にのって活躍するレットと結ばれるが、2人の間に生まれた娘の死後、スカーレットから離れていく。
そのとき、スカーレットは自分が愛していたのはレットその人だったと初めて気づくのだった‥。
One Point Phrase from"Gone with the Wind"
「風と共に去りぬ」は全編に渡って名シーンと名台詞のオンパレードのような映画です。
中でも第一部のラストシーンは非常に印象的でした。
戦争によって、親も屋敷も、すべてを失ったスカーレット…。
疎開先から故郷に戻って来た時に食べる物もなにもなく、畑に生えている泥だらけの大根をそのまま貪りはじめ‥
Scarlett:As God is my witness, I'm going to live through this and when it's all over, I'll never be hungry again. No, nor any of my folk. If I have to lie, steal, cheat or kill.
(神様…私は二度と餓えません!私の家族も飢えさせません!その為なら…人を騙し、人の物を盗み、人を殺してでも生き抜いてみせます)
"I'll never be hungry again"「私は決して二度と飢えない」
戦争を経験した者にしか分からない生への執念が強く表れているセリフです。
そしてこちらは第二部のラストシーンのスカーレットのとっても有名なセリフです。
Scarlett:Tara! Home. I'll go home. And I'll think of some way to get him back. After all… tomorrow is another day.
(タラがあるわ!故郷に帰ろう。そして彼が戻ってくる方法を考えればいいわ。明日は明日の風が吹くわ。)
"Tomorrow is another day"は直訳すると「明日は別の日だ」。
今どんな苦境にあっても、明日になれば、物事はいい方向に転じるものであるという意味です。
前向きにいれば将来いいこともある、ということですね。
スカーレットは最後に愛する人までも失ってしまいますが‥「私にはタラ(故郷)がある!」とどこまでも前向きなんです。
このたくましさ、本当に格好良いラストシーンでした。
皆さまも調子の悪い時や、嫌なことがあった日には、"Tomorrow is another day!"と明るく前向きな気持ちで明日を迎えてみませんか?
わたしたちのスクールでも実は、たま~に流します。でも、どちらかと言えば、お昼間にレッスンにいらっしゃるご年配のお客様向けですねぇ~。皆さん、大好きです。