できると信じても、できないと信じても、どちらも正しい(その通りになる)
(ヘンリー・フォード)
経営者としてという部分もありますが、哲学者(本人はそう思ってなかったでしょうが)としてもヘンリー・フォードは尊敬に値する人間だと思います。
世の中儲ってる会社はあっても、国全体の富をどうやって増やしていくかまで
考えて事業をやってる会社は少ない。特に、この数十年は日本も海外も本屋に行っても
儲け方系、セルフ・プロモーションで自分をどうやって売り込むかに関する本ばかり。
ということもあって、私も最近はビジネス書コーナーは殆ど立ち寄らず、
僅かな可能性で良い本と出会うことを祈りながらたまに見に行く程度です。
新聞に至っては学生時代から読んでた日経新聞も最近は、ひどい内容ばかりなので
読むのをやめて、経済・ビジネス関係の情報は自分が信用できる人のブログや
ミニメディアから収集するように変えました。
フォードがすごかったのは、従業員を消費者でもあると考えたこと。
資本主義の黎明期で当時、奴隷同然の扱いだった工場労働者にしっかりと給料を出して
その工場労働者達が増えた所得で、結果、フォードの車を買って更にフォードが大きくなった。
日本が経済発展したのも、昔の日本の会社はこういう考え方の会社が多くて
結果的に、国内市場が成熟して良い意味での一億総中流社会という奇跡的な経済発展を
実現できた。
それがおかしくなったのは90年代からで、目先の利益を最大化させることが
大事となった(もちろん生き延びるためにやむを得ないことはあります)。
それが結果的に消費者である労働者の購買力を奪ってしまって、国内市場が疲弊して今では、海外だ!なんて、爺さん経営者は言ってます(そんな爺さんに限って英語も話せないのに国際化とか海外コンプレックスが強いんでしょう。そんなに海外好きで日本嫌いなんだったら帰ってこなくていいよ、とたまに、某団連の会長が言ってる時にはささやいてしまいます。)。
目先の稼ぎを最大化出来る経営者はいっぱいいるけど、国が富むことが自分達にも
返ってくることまで考えていたという意味ではフォードはスケールも哲学感も全然
最近のミーイズム経営者とは違う。
そして、そのフォードが残した言葉が今日の言葉。
彼の場合は、当時も今と同じような世相だった時に、異端児として実践して結果を出した。
今年になって考える事の多い自分には、とてもグサっときた言葉です。
できると信じても、できないと信じても、どちらも正しい(その通りになる) (ヘンリー・フォード)
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